第72話 誰だお前!?
俺は今、司令所のベッドで寝ているイリアさんに声をかけようとした、、その時…
「あなたは誰?」
「うおぉぅ!?、、、誰だお前?」
突然目の前に声がして前を見るとそこには10代のような見た目をした少女が俺の目の前にいた
「・・ていうかお前何処から来た…?」
「わからない」
「は?、、わからないってことは無いだろ…」
「わからないものはわからない」
「あぁ、、そうかい、それでお前はここの職員か?」
「・・・おそらく違う…」
「えぇ…」(何処から来たのかもわからん、職員でもない、、、謎としか言えんな…)
「私は謎ではない」
「・・お前も心が読めるのか、、それは勘か?それともマジで読めるタイプか?」
「マジ、とは?」
「本当って意味だ」
「なるほど、、、記憶した、これでいつでも言われたら分かる」
(・・っと、こんなことをしてる場合じゃなくて、さっさとイリアさんに声をかけないと…)
そうして俺はベッドで寝ているイリアさんに声をかける
「おーい!イリアさーん!」
「ふむぅ、、、、なに、、?」バサッ
俺の声に気づいた彼女はベッドから立って辺りを見回す
「あれ、、、おかしいわね、確かに声が聞こえたのに…?」
「おーい!」
「・・・私とうとうおかしくなったのかしら?死んだはずの勇者様の声が聞こえるんだけど…」
「おかしくなってねぇよ!こっちに来てくれ!」
「ふぇ、、?ゆ、勇者様!?」
ようやく気づいた彼女にこっちに来てもらえるように言う
「いやー、ここまで来るのに長かったよ…」
「・・それよりも、そこから出たらどうですか?」
「あぁ、そうしたいのはやまやまなんだが、このダクトはどうやらこっち側からは開けられないんだ、そっちから開けられねぇか?」
「えーっと、、こうかな?」
「ば、馬鹿!まだ俺が上に!…」
いると言いかけた瞬間、ダクトの通気口が外れて俺は下に落下する
ドカッ!ドサッ!「あいたぁ!?、、、ッツー!」
「ご、ごめんなさい勇者様!、、ちょっと私も混乱してて…」
「全く、、、それであの子は?」
「あの子?」
「あぁ、俺の目の前に急に現れた女の子だよ、10代ぐらいの」
「え?そんな子はこの都市にはいませんよ?」
「は?そんなはず…」
俺は急いで通気口に顔を突っ込んでダクトの中を見る
「あれ?本当に居なくなってる…」
「勇者様、、、もしかして…」
「待て待て待て!いや、あり得ん!幽霊だとしても堂々と人前には出んだろう!」
「おおお、落ち着いて下さい!」
「お前も落ち着け!」
〜1時間後〜
「・・・そんなことがあったのですか、、それにしても軍隊でも少数しか配置されない飛行船部隊に魔王軍のスパイとは…」
「まぁスパイなんて何処にでも居て何処にも居ないようなもんだ、完全に排除するのは無理だろう」
「まぁそれはそうですね、、それよりも、勇者様に埋め込まれた装置は…」
「あぁ、今は創造するスピードが遅くなったりするだけで余り支障は無いよ、無理に外そうとしたらどんなことが起きるかわかったもんじゃない」
「ではしばらくそのままでいると…?」
「仕方ないだろう、安全に取れる方法が分かったら直ぐに外すさ」
「分かりました、それでその、、勇者様の軍隊への復帰は…」
「まぁおそらく無理だろうなぁ、、そっちでは既に死んだ扱いになってるし」
「申し訳ありません、、力になれず…」
「構わんさ、それよりも俺の今後についてだが…」
「えぇ、それについてはしばらく他の国へ逃亡していてください、ここにいてはいずれ見つかり、、最悪は処断されるかも…」
「分かっているよ、時間をかけたらどうにかなりそうか?」
「そうですね、時間さえあればなんとか勇者様を公の場に出す口実等も考えられると思うのですが…」
「まぁそんな時間は魔王軍が与えてくれる訳ないよなぁ…」
「はい、、そこで、勇者様にはある一つの事をやって貰いたいんです…」
「なんだそれ?」
「はい、実は…」
そうして俺はイリアさんに一つの提案をされるのであった…




