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変わり者の異世界冒険記  作者: 白山なろう
第0章 召喚編
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第8話 キメラ

「Gyaguaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」 「うるせーよバケモン!」


どう言っていいのか分からない声を発するキメラ、なんというか顔のパーツも複数あるせいで余計うるさくなっているようだ


「くっそ、こいつ意外に硬えぞ!」「こっちもだ!」


(あんなサイケデリックな見た目で硬いのか、、勇者が苦戦するのも当然だな、それより勇者パーティーの指揮官は何処だ?)


あちこちに死体が散乱してるせいであまり身動きが取れなくなっている


(しょうがない、「変質者」を使おう、使うのは捜索者でいいだろう「変質者」発動!)


「捜索者」のスキルで一気に死んでいる者と死んでいない者を分けていく、すると…


(いた!しっかし死体と一緒に伏せていたらそりゃわからん訳だな)


現状この場にいるのは一緒に来た精鋭の人達と勇者パーティーの護衛とシールドの中で回復している勇者達がいるのだが…


(何で姫様まで居るんだよ!)


そう、何と勇者のパーティーに俺達を召喚したお姫様までいたのだ


(とりあえず指揮官に話を聞こう)「おい!そこの床に伏せている人!」


ガクガクガク「ひ、ひぃぃぃな、何だよ!」


「おい、どうしてこんな深すぎる所まで来たんだ!」(めっちゃ震えてんな)


ガクガクガク「しょ、しょうがないだろう!姫殿下がもっと深くに行って勇者様が活躍出来る階層まで行けと言うんだから!」


(あの姫が原因かよ!姫だから言い返せなかったんだろうな、教官達なら変わっていたかもしれんが、どうこう言ってても仕方ないな…)


ガクガクガク「このまま帰ってもどのみち俺は勇者様たちや姫様を危険に晒した罪で死刑だよ…」


「GUGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!」         「ひぃぃっ!」


「な、なんだ!」「こいつ、さっきより更に硬くなってやがる!」


(くそっ、このままじゃあ不利か、こうなったらここで引導を渡すか撤退するしかないだろう、だがあまりにも攻撃が通らない、、、やはり撤退するのが一番だな)


「ねぇ教官、ちょっと良いですか?」「何だい?」


「これは撤退した方が良いと思うんですけど…」


「そうだねぇ、確かにこのままだとジリ貧だ、体力ももう殆ど残ってる奴はいないだろう、でも撤退の殿は誰がやるんだい?私はごめんだよ」


「俺がやります、相手の動きを止めるだけなら俺にも出来ます!」


「・・・いいだろう、じゃあ準備は良いかい?」「はい!」


そうして教官は大きく息を吸うと…


「みんな!撤退だよ!」「なんだって!?」「マジか!?」


「このままだと殺られるのはこっちだってみんな薄々わかってるんだろ?」


「うっ、、認めたくはないがな」「まぁしょうがねえな」「じゃあさっさと帰ろうぜ!」


そうして意見が一致したその時…


「なりません!」      


(ん?まさか!?)


ここでとんでもない横槍が入る


「なりません!勇者様が敵に背を向けて逃げるなど断じて認めません!最後まで戦うのです!」


(いやいやいや!その勇者様は今あんたの隣で回復中だろうが!負けてんだろうが!)


「くそっ!」「やっぱりやるしかねえな!」「あーもう帰れると思ったのに!」


姫様の命令には逆らえず、精鋭達はやむなく戦闘を継続する


(やはり無理か、でもどうやってこいつを倒す?)


頭の中で考えていると…


「なぁ、あんたさっき言ってた奴の動きを止めるやつを今やってくれないか?」


突然隣にいる教官にそんな事を言われる


「ゑ?、、、わかりましたやってみます、、けどその後は?」


「私に任せな、今は奴の動きを止めることだけに集中してくれ!」


(まぁ今は任せるとするか、もう一回「変質者」発動!)


ゴゴゴゴゴ! 「な、なんだ!?」「別の奴の攻撃か!?」


(創造師のスキルで奴の周囲に檻を作って動きを止める!)


ゴゴゴゴゴゴゴ!そんな音とともに地面から帯の様なものが生えてくる


「よし!やるじゃないか!これで行けるはずだよ!」


(でも本当にここからどうやるんだ?攻撃するにしても相手は硬すぎるだろう?)


「いくよ!「スターマナドレイン!」(・・・ゑ?)


キュイーーーン! みるみるキメラから光が溢れて教官に吸収されていく


「ふふん、これはただのドレインじゃない、魔力を吸収するドレイン魔法だしかも相手の魔力が尽きない限り永遠と吸収し続けるんだよ」


「え?それで何の効果が?」「まぁ見てなよ」


「おおっ!?さっきより刃が通るぞ!」「すげぇさっきの硬さが嘘みたいだ!」


「guuu、guaaaaaaaaaaa!」「ハハッ!苦しんでやがるぜ!」


「ほらね、やっぱり奴は相手から魔力を吸い取ってそれを皮膚に通すことで攻撃すればするほど硬くなるんだよ」


(なるほどね、そう言えば教官は魔力量が分かるがとか言ってたな、、、やっぱりメチャクチャチートよりチートしてるな)


そうしてキメラは10分と経たないうちに死んだ、勇者パーティーのメンバーは辛うじて無事で、全治1ヶ月程だというそして指揮官は罷免され処刑こそされなかったものの全財産没収の上15年の投獄だと言うらしい


(姫様が原因なのにメチャクチャ可愛そうだな)


責任を取るという意味を実感しつつ、まだ訓練に励む日々をこれから過ごすことになる、次は遂に本格的な実戦だろう


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