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変わり者の異世界冒険記  作者: 白山なろう
第4章 遭難編
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第65話 戦場

ビリリリリリ!!…


俺は今、約束通り彼女に頼まれた物を急いで創っていた…


「・・・まったく、、本当にコレどうにかならないかね…」


俺も対策をしなかった訳ではない、体に流れる電流を一箇所に集めてそれを蓄電して体に電流が流れるのを回避する装置だったり、体の外に電流を放出する装置を創ってみたりはしたものの、1つ目は魔法で作り出す電気と発電する電気の性質は違うのかまったくの無意味、2つ目は電流を放出することは出来たもののほんのちょっとで、雀の涙程度であった


「・・・しかも体外の奥に埋まってあるから除去は実質不可能、、とんでもないことをしてくれたもんだな…」


しかも腕などの能力の使用になんの影響もない部位に電流が集中するまで何回もリセットしなければならず、体感5分の1で理想の部位に電流が流れる程だった


(・・・しっかし「自分にもお兄ちゃんの刀が欲しい!」なんて、とんでもない要求をしてくれたもんだな、、、まぁ切れはしない刀を渡すが…)


流石に本物の刃物を渡すわけにはいかず、日本のおもちゃコーナーにある刀のおもちゃに似たような物を創っていた


「・・うーん、、今まで金属を使ったものしか創ってなかったから勝手がわからんな…」


柔らかすぎれば折れて駄目、硬すぎれば動物への殺傷能力を持つので駄目、しかも今まで金属しか扱ってなかったので調整も下手という状況だった


        〜3時間〜


「・・・・・・これでどうだ!」


そうして出来上がったのは多少柔らかめだが、なんとか振り回しても折れない、曲がらない強度を持った物が出来上がった


「よーし、じゃあさっそく渡して寝るか…」


ガチャッ! 俺は部屋をでて彼女を探す


(・・・んん?彼女の気配がしないぞ…?)


しょうがなく俺は母親に聞いてみるべく母親の元にいく


「すいません、娘さんを見ませんでしたか?」


「うちの娘かい?、、、、あれ?そういえば…」


(おいおいおい、、待てよ待てよ…)


「・・・・・あっ!そういえば友達の家に行くって言ったっきり帰ってきてないよ」


「えぇ…、、分かりましたじゃあちょっと行ってきます」


「あっ、娘は2つ右の家にいると思うよ!」


「ありがとうございます…」


そうして俺は家を出て彼女の友達の家に行く


        〜4分後〜


コンコン!「すいませーん」


「はい?なんですか?」


「ここに宿の娘さんが来ましたか?」


「えぇ?確かに来ましたけど息子を連れて村長の家に行ってしまいましたよ」


「・・・それで行った家の場所は?」


「えーと、、ここから突き当りに行ったら小さな小屋みたいな家があるんだけど、そこが村長の家だよ」


「ありがとうございます…」


(なんか雲行きが怪しくなってきたぞ…)


そうして俺は村長の家にも行ったが、そこでも彼女達は他の家に行ってしまったという…


(ハァ、、ハァ、、かれこれ5軒行ったけどいなかった、、、どこ行きやがったんだ…)


そうして周っているとだんだんと村の大人たちも協力して捜索に当たる


        〜37分後〜


「い、居ねぇ、、何処にもいないぞ…!」


「うちの息子もだ、、、ああっ!くそっ!」


(・・・・もしかして、、もしかして…)


気づいたのは俺はいち早くフルの元へ行き、昼に砲声があった方に行く


「あの娘、、、俺に難しい物を創らせて時間稼ぎしやがったな…!」


「gyaaaa…」


「えぇ?子供達が昼に集まって話し合ってるのを見た?それを早く言えよ!」


「gyaaaa!」


「開き直るな!なにが「聞かれなかったからな!」だ!」


説教も挟みつつ探していると、ついに恐れていた事態が起きる


ドーン!ドドーン!


(ああっ!?夜襲か!)


そうしておよそ1分ごとに何回かの砲声が聞こえてくる


(もし戦場に着いてるなら、巻き込まれるかもしれない…!)


とにかく走るが、なかなか距離があってそう簡単には辿り着けない


「gyaaaa!」


「え、ちょっと待て!何を…!」


急にフルが降りてきて俺を肩を掴み上昇する


「うぉぉぉぉ!持ち上げるならそう言えよ!」


「gyaaaa!」


「わかったよ!探すことに集中すりゃいいんだろ!」


ドーン!ドドーン!


「あれか、、確かにあれは火薬を使っているのか…?」


そしてその奥には人類の歩兵と思われる部隊が魔物の部隊に翻弄されていた


(・・・あちゃあ、、大砲に恐怖して簡単に勝てる相手にも怖気づいてるな…)


おかげで戦列歩兵の陣もバラバラになり、乱戦と変わらない状況になっていた


(・・・・・・・・・・・ん?あれか…?)


一瞬だけだが確かに靴の様なものか見えた


「フル!あの木の下辺りだ!降りてくれ!」


「gyaaaaaaaa!」


そうしてゆっくりと降りていき、近づいていく


「もうちょいで、、、見えた!」


そこには4〜5人程の子供達が木の影に隠れて戦いを見ていた


「おい!何やってんだ!」


「あっ、、お兄ちゃん…」


そうして俺は俺を騙してくれやがった奴を見つけたのだった


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