第7話 勇者の救出
ここは城の地下ダンジョンの入口、苦戦している勇者の救出に王国の精鋭30人+αが集められ、そこには俺の姿もあった
「本当に連れて行くんですか?」
「行きたいってしつこく言ってくるからしょうがないだろう」
「でもまだ訓練し始めたばっかじゃねぇか、足手まといだろ、、これじゃ変わってるというか狂ってるぜ」
(・・・まぁ言ってることはごもっともだが、こっちも仲間の救出という大義名分があるんでね)
「それは一旦おいといて何故勇者が苦戦しているんだ?出るとすれば強くともそこらへんのオークレベルだろ?」
(そう、一番はそこだ、何故か勇者という魔物に特化した職業を持つ奴が安全なダンジョン、それも王城の中にあるダンジョンで苦戦するのかという疑問ともし苦戦する魔物がいたとしてそれがどんな奴なのか、それが知りたい)
「まぁ喋っていても仕方ない、さっさと救出に行くぞ!」
コツン、コツン… そんな音だけが響く
「おっ、さっそくおいでなすったぞ!」
俺が見た先には…
(おぉ、これは!)
プルンッ、ポヨンポヨン!
(スライムだ!、しかもかなり愛嬌がある!)
「おい!お前ちょっとこれ殺ってみろ」
先頭を歩いていた人が俺に命令する
「えぇ〜、、わかりました」(こんなにかわいいのにな…)
そう言って、持ってきたダガーという一般的に呼ばれる短剣を抜いて一気にスライムに刺す
(だいたいこういう奴は、、、玉みたいなコアがあるだろ!)
そう思い突き刺すと…
プニョン、、、プルプル (・・あれ?)
短剣は確かにスライムを突き刺したが、ゴム製のボールのように一部分が引っ込むだけで、外傷は与えられなかった
「バカ!そういう奴は魔法で殺すんだよ!」
(あっ、そっち系のやつだったか、じゃあフレアでやるか)
ボウッ! 勢いよくスライムが燃えていく
「よーし、まだまだこんなのは雑魚の部類だ、もっとしっかりやれ!」
「まー今のは初見で間違えてもしゃーなしだろう、今度からは気をつけろよ!」
他の人達のフォローも入る、すると
ゾロゾロゾロゾロ… スライムが数え切れない程出てくる
「なんかいっぱい湧いて出てきやがったぞ!」
(うわぁ、、数がキメェ…)
「まぁこんなのはいい的だろう、殺るぞお前らぁ!」「「「おうっ!」」」
「オラァァァァァ!」「ypaaaaaaaaaaa!」「またお前訛り出てるぞ!」
なかなか個性的な人が多いようだ
(だが精鋭なだけあってあんなにあったスライムがみるみる減っていくな…)
ただその中で一人だけ 「オラァ!」プシュー
(ありゃどう見ても殴って叩き潰してるよな、さっきの魔法がうんたらかんたらはどうしたんだろうか)
そう思っていると隣りにいた教官から説明が入る
「あれでも拳の上に魔法の膜を貼り付けてるんだよ、そこが一番魔法使いとして気に食わないんだけどね」
そう言う教官を見ると…
(やべぇよ、、なんか黒いオーラみたいなの出てるんですけど…)
教官のヤバさを感じていると…
ブシャッ! 「よっし殲滅完了だ!さっさと次行くぞ!」
いつの間にかあれだけ大量に居たスライムが殲滅され、精鋭達が進んで行く
〜2時間後〜
「ハァ、ハァ、流石にあれが何十回と続くと持たねぇよ、、、ハァ…」
「というか勇者達は何処まで進んでるんだよ?もう50階層だぞ!」
「・・・やっぱりおかしい・・・」
(やっぱりそう思うよな、、、あまりにも)
(「訓練初日にしては深すぎる」)
「初日にの訓練にしてはここまで深く潜るのはあまりにもおかしい、せいぜい15階層ぐらいが最大の目安だ、だけど50階層はあまりにも深すぎる」
「・・・ッ!功を急いたか、、、なんとも愚かな、、」
俺も疑問の答えが出たとき先頭の人が足を止める
「ん?お前らちょっと静かにしろ」(ん?なんだ?)
キーン、、、キーン、、、 これは!
「少し音が小さいが間違いない!剣の音だ!」「よっしお前ら行くぞ!」
(さあ、考えた結果が合っているのか答え合わせと行こう)
「ッ!居たぞ!、、、あれは!」
「デカい、、」「あんな大きさは初めてだ」
そこには勇者のパーティーと巨大な様々な動物のパーツをくっつけたかのような奴が居た
(キメラって奴か、想像してたのよりメチャクチャデカいしキモいな、それに…)
「ッ!この強烈な臭みはッ!、、、死臭か!」
スーッ… 確かに臭い、恐竜博物館とかにある骨の匂いのような感じだ
「おい!助けに来たぞ!」「臭いがなんだ!さっさと行くぞ!」
(全く考えた通りになってしまったし、なってしまっている、ここからどう戦うかね、、あと呟いていた功を急いだ奴とかを探さないとな)
そうして俺は戦場の真っ只中で人探しを始めるのであった…




