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変わり者の異世界冒険記  作者: 白山なろう
第4章 遭難編
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第52話 仲間

ピーー!ヒョロロロロ! ピーー!ヒョロロロロ!


「んん?、、あぁ、朝か…」


今俺は川から出て岩の上でで寝ていた


「くっ、、案の定あまり快適とは言えない寝心地だったな…」


少しでもずれると肘などが当たるわ、寒くて凍えるわで大変だった


「・・・さてと、ここからどうするかな…」


自分が今どっちに向いているのかも不明、そしてどこにいるかも不明だった


(最悪のパターンは魔王領内に入ってしまうか、もうすでに魔王領内に入っていること…)


前者なら一人で敵陣に突っ込んでいく構図に、後者なら敵陣の真っ只中にいるということになる


「もちろんコンパスとかの物は創ってないし、地図もない、、、お手上げだな…」


だがここに留まっているのも危険なのでリスクを承知でここから移動することにする


「えーと、、これでいいか…」


適当に長い枝を見つけてそれを地面に立て、自然に倒れるのを待つ


カランコロン!


「こっちか…」


そうして俺は枝が倒れた方向へと進んでいく


ザクッ!ザクッ!ザクッ! 草をかきわける音が響く


「ハァ、、昔一度ジャングル冒険に憧れたものだけど、、ここまでとは思ってなかったな…」


幸い今日はそこまで暑いという訳ではなかったので良いペースでジャングルっぽい林を進んでいく


(・・・・・・・・・・おかしいな…)


どんどん進んで行くが、なぜかどこからか見られている気配がする


(くそっ、「探索者」を使いたいが、スキルを使おうとすると電流が流れるからな…)


変質者の能力で「創造士」や「探索者」などに変化することはできるものの、スキルを使おうとすれば例の電流が流れる仕様になっていた


「・・・・ふぅ、ここらへんでもう一回やっとくか…」


そうして持ってきた枝をさっきと同じようにして倒そうとしたその時


「gyaaaaaaa!」 バサッ!!


「ん?、、うおっ!」


バサッ! バサッ! バサッ! 「gyaaaaaaa!」


そうして俺の目の前に現れたのは全長3m程の全身が真っ黒の鳥だった


「黒い鳥はかっこいいと思うが!、、今はやめてくれ!」


「gyaaaaaaa!」 バサッ!


そうして鳥は何処かに飛び立つとあるものを脚に抱えて飛んでくる


「おいおい、、なんてパワーだよ…」


その持っている物は石、それも軽い岩程度の大きさの石だった


「gyaaaaaaaaaa!」  ヒューーン!


鳥が上から急降下しながら石を落とす


「おわっ!」 ドカッ!!


とっさに後ろに下がって直撃を回避する


(ふぅ、危なかった、、、それにしても急降下爆撃機かよ…)


そうして外れたことを確認した鳥はすぐさま次の石を持ってくる


「くそっ!こっちだって攻撃できるぞ!」


鳥が石を持って自分の上から急降下してきたときに銃を鳥めがけて撃つ


パァン! 「gyaaa!」


(・・・チッ、外れたか…)


惜しくも球は鳥の翼かすめ、数枚の羽毛を飛び散らせるだけだった


(だが石を落とさせる事には成功した、このままいけば勝てる!)


そうして鳥はもう一度石を持ってくると性懲りもなく同じ手口で攻撃しようとする


「何度やっても同じ、、ってうわっ!」


「gyaaaaaaa!」 ヒューーン!


ドカッ!!  「うぐっ!」


(くそっ、まさか太陽を背にして飛んでくるか!?頭良すぎだろあの鳥!)


目が眩んだせいで回避が遅れ、石が足に直撃していた


「いたたっ、、足の骨逝かれてやがるか?」


そんな事をやっている最中にも鳥は石を持ってくる


(あっ、そうだ…)


ある事を思いついた俺はとっさに弾種を変更してワイヤー弾に切り替える


カチャッ! 「・・・来やがれ鳥公、前々からお前らは焼き鳥にしてやりたいと思っていたところだ…」


「gyaaaaaaaaaaaaaa!」


パァン! 「gyaaaaaaa!?」


ビリリリリリ!! 「gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」「うぐっ!」


ドサッ!! 鳥が落ちてくる


「ふぅ、、、こいつは食えるのか?」


俺がやったのは鳥にワイヤー弾を撃ち、命中した瞬間に魔法を使って電流を鳥に流すという事をした


(俺もダメージは食らうが、、それよりも鳥なんて飛べなくなりゃただのカカシだからな…)


「g、、gyaaaaaaa…」


「ん?、まだ生きてたのか、残念だったな、まだまだお前は弱かった」


ザクッ! ザクッ!


「gyaaaa…」


「あばよ、鳥公…」


そうして銃の引き金を引こうとしたその時


ピコン!


「ん?なんだ…?」


思わず音の正体を確かめると、ステータスの欄にその原因があった


「えーと、、「モンスターをテイムしますか」?」


(えぇぇ、、まさかこの鳥公か?)


そうして鳥の目を見ると目の中がうるうるしている


(待て待て待て、今さっき殺し合ったんだぞ!?そんな展開あるか!?)


だが考えると鳥を仲間にすればメリットはいくつかある


・上から道を探してもらえる


・食料が見つけやすくなる(現状、食料は目の前にある)


・偵察


「・・・うーん、まぁ仲間にするのも悪くはないか…」


ポチッ! 俺は「テイムする」の欄を押す


「gyaaaaaaa!」


そうして鳥の傷が回復していく


「gyaaaaaaaaaaaaaa!」


そうして完全に回復すると俺の方に近寄ってくる


「まったく、、なんでこんなことに…」


そう思う俺であった


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