魔王軍編第12話 交渉と新事実
「ようこそ魔王殿、我がドワーフ王国へ…」
今魔王はドワーフ王国の王と面会していた
「御託はいらん、それよりも今日届いた返書の話がしたくて来た」
「ほう?あの返書に何か問題でも?」
「ここでの話はなんだ、ひとまずどこかの部屋にでも案内してくれ」
「・・・いいでしょう、おい!ちょうど空いているいい部屋はあるか?」
「城の4階に一つ空いている部屋があります」
「よし、では魔王殿、行きましょう」
そうしてドワーフ王に連れられて城の4階に行く
(ふむ、ドワーフらしい見た目の造り方に、足音も響かないような素材を敷いてある、一応ちゃんと一介の王が住んでいるだけの装飾はほどこされているな)
城の内装を吟味しつつ目的の部屋までに着く
ガチャッ 「こちらへ…」
そうして長方形の部屋の真ん中に楕円形の机が佇んでいるだけの部屋に通される
「うむ」
そうして部屋の入り口から見て右に魔王側が、左にドワーフ王側が並んでいった
「ふぅ、それで要件とは何ですかな?」
「とぼけるな、あの返書に書いてある条件について文句を言いに来たに決まっておろう」
「あの返書に書かれた条件に何か不満でも?」
「それに関して一つ聞きたいことがある」
「なんですか?」
「この条件は貴方が考案したものか?」
そう言ってドワーフ王に返書を見せる
「んん?、、、これは…」
(ん?やはりなにかあるのか?)
「・・・魔王殿、見たところこれは私が考案したものではない…」
「はて?ということはドワーフ王の返書の内容が誰かに書き換えられたかすり替えられたのか?」
「・・・詳しいことは私達の方でも解析してみないとわかりませんが、これは私が考案した条件ではないことは確かだ、、、これは信じてほしい…」
「魔王様、私の鑑定によりますとドワーフ王は嘘をついていません…」
連れてきた者がそんな事を耳打ちする、この者は相手の心を読む力に長けていて、尋問や拷問はもちろん、裁判や外交に至るまで使えるスキルなのでとても重宝されていた
(・・・となるとドワーフ王と私を争わせたい何者かの仕業か…?だがそれにしては甘すぎる…)
大抵のものは今回のように相手に見せれば解決する話なので仲違いさせる方法としてはあまり効果がない工作だった
ひそひそ、ひそひそ、、
ドワーフ側でも話し合っているようで、ひそひそ話が聞こえてくる
「ふむ、ドワーフ王よ、一体その返書は預ける、一時休憩とせんか?」
「そ、そうですな、そうしましょう、魔王殿はここにいてください、我々が出ていきます…」
ガチャッ! ゾロゾロゾロ…
そうしてドワーフ王が出ていくとこちらも先程のことで話し合う
「それで魔王様、これからどうするのですか?」
「決まっていよう、犯人探しだ、我々をコケにしたことを後悔させるまで私はこの国を離れん」
「「ええええええええええ!!」」
部屋中に部下たちの声が響く
「静かにしろ…」
「「も、申し訳ありません」」
「で、ですが魔王様、もしこの国の者の仕業だったとしても探すのは困難を極めますし、仮にこの国の者だとしても我々で裁くことは…」
「そんなもの押し切ればいい、それよりも犯人を探す術を見つけるのが最優先だ」
「そ、そんなぁ…」
(わざわざこの私が出向いたのだ、結果が空振りでは民に示しがつかん…)
「魔王様、ここは一旦国から捜索に長けた者たちを呼び出せばいかがかと、、、我々は探偵ではありませんので…」
「おっと、それもそうだな、では急いで使いを出せ」
(これはドワーフ側でも犯人を捕まえようとするはずだ…)
〜4時間後〜
「魔王様、伝令です」
「どこからだ?」
「それが、、先程のケンタウロス族の者たちが次々と勇者に攻撃を仕掛けています…」
「またか、、もうケンタウロス族の者たちは止められんだろう、せめて他の部族の者達も釣られて行かないようにこの情報は隠せ」
「はっ、承知しました、それと戦線が今のところ膠着したようです」
「それは本当か!?」
「はい、ケンタウロス族の者たちの攻撃のあと、急に侵攻を停止しました」
「ふむ、まぁ膠着するのは願ってもないことだ、そのまま膠着状態を維持しろ」
「分かりました、それも伝えます」
(・・・戦線が膠着した、、か、、それにこの犯人探しと今日は大忙しだな…)
言葉では膠着したことを嬉しく思っているが、内心では少し不安になっている魔王であった




