魔王軍編第4話 慢心
魔王が勇者への攻撃が失敗したという報告を受けてからしばらくして、今日も今日とて魔王はいつもの日々を過ごしていた
(ふぅ、、こうも激務だとさすがに辛いな…)
魔王はいつも玉座に座っていて身の回りや仕事は周りの者がするものだと思うが、この時代の魔王は仕事に励むタイプの魔王であった
「魔王様、いつも私どもがすると言っているのに頑なに拒まれるんですから、、」
そう言うのは魔王が執務のときに手助けする秘書として使っている者だった
「まぁそう言ってくれるな、、、よしっ!もっと書類を持ってこい!」
「はぁ、、分かりました…」
そう言って魔王の目の前に書類の山が築かれていく
(さ、さすがにこれは、、いや、言ってしまったものは仕方ない)
そう思っているが心の底ではこの量は勘弁してほしいと願う魔王であった
「・・・ください・・・」
(んん?なんだ?)
「起きてください!魔王様!」
「はっ、私はなにを…?」
「はぁ、書類が終わった後にバタッと倒れてしまうんですから、、だから止めておいてくださいと言ったのに…」
「あぁ、、すまぬ、言ったことを引っ込めるのが忍びなくてなぁ…」
「ここ最近仕事の量を増やし過ぎです、もっと控えてください」
「あれはそなたがあれだけ持ってくるからであろう!?」
「関係ありません、もっと持ってこいと言ったのは魔王様です」
「ぐ、ぐぬぬ…」
「それよりも今日はもうお休みください、もう魔王様の体はボロボロです」
「む?我の体は攻撃されておらんぞ?」
「そういう意味じゃありません!」バンッ! 「ウボァー!」
そうして魔王は秘書の一撃で轟沈するのであった
「チュン!チュチュン!!」
(む、、小鳥が鳴いておるな…)
そうして魔王は体を起こす
「いたたっ、、秘書のやつ思いっきり叩きやがったな…」
疲労困憊の魔王には軍人でもない秘書の一撃でも倒れるには十分な威力だったようで朝になるまで眠っていたようだった
「おーい、誰かおらんか?」
ガチャッ 「お呼びでしょうか?」
「今日の予定はどうなっている?」
「はい、今日は午前から軍幹部達との会議、基地の視察、午後から執務と地方の魔物を交えての夕食会となっています」
「わかった、下がれ」
ガチャッ、、パタン
(ふぅ、忙しすぎて予定を覚えるのも大変だな…)
そうして魔王はまず会議に向かう
〜2時間後〜
いつものように魔王が部屋に入って会議が始まる
「魔王様、諜報部より敵の反抗作戦が近いと報告がありました、これについてどう思われますか?」
「どうせいつもの誤情報だ、議論する程でもない!」
「だがしかしこれが本当の場合どうするのですか!」
「ほんの数日前その情報で数日間臨戦態勢だったが結局反抗の゛は゛の字もなかったぞ!」
「・・・・・・・・」
「その沈黙が何よりもの証拠だ、敵の反抗作戦はない!」
「「・・・・・・・・」」
少しばかり議会が沈静化する
(うーむ、確かにそれも一理ある、諜報では誤情報を掴まされることもあるからな、、)
「魔王様、ご決断を」
「うむ、確かに誤情報の可能性もあるが万が一を考え、3日間の臨戦態勢を取る、これで問題はなかろう?」
「私は賛成します」「私もです」「私も」
「それでは賛成多数でこれから3日間の臨戦態勢を取ることとする、各方面軍に伝えよ」
「はっ!」
そうして3日間の臨戦態勢が決まって、いつもの朝を迎えた頃…
コンコン!「魔王様!大変です!」
「なんだ!?」
「敵の軍がこちらに対して反抗作戦を開始し、多数の都市が奪い返され、多数の同胞が犠牲になっております!」
「ついにか、、あの情報は正しかったということだな、では前もって計画した作戦通りに行動せよと各方面軍に伝えよ」
「承知しました!」
そうして魔王軍に対して人類の反抗作戦が開始したのであった




