第41話 新型飛行船
俺は今、ナーギリア市の地下にある秘密ドックの中にあった飛行船に乗っていた
キュィィィィィィン!そんな音が中に響き渡る
「総員戦闘配置!」
「機関始動!上昇します!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
「上部ハッチ開放、地上まであと10秒!」
「地上にいる味方を支援する!敵の攻撃に注意しろ!」
「「了解!」」
「地上まであと3、、2、、1、、今!」
「うわっ、なんだ!?」「でけえやつが出てきたぞ!」
「gaaaaaaaaaa」
「総員撤退!撤退しろー!」
「報告!味方地上軍は撤退していきます!」
「下部砲台!味方に当てるなよ!照準合い次第発射!」
ドドドドドドドドーン!
「gyaaaaaaaaaaaaa!」
「命中!」
「ッ!左舷から魔物が飛んできます!」
「総員退避しろ!」
ドカーーン!「うわぁぁぁぁ!」
「損害報告!」
「左舷を魔物が掴みました!船体左に5度傾斜!」
「gyaaaaaaaaaaaaa!」
「左砲一斉発射!」
「艦長!それでは本艦にもダメージが!」
「構わん!そのくらいで沈む艦じゃない!」
ドドトドドドドーン!「gyaaaaaaaaaaaasssss!」
ドカーーン!
「今度はなんだ!?」
「例の新兵器が飛んできました!左舷各ブロックに損傷あり!」
(ッ!あいつは倒れただけで死んでなかったか!くそっ、止めを刺しておくべきだったか!?)
そうして俺は左舷に行くとやっぱりアイツの姿が見えた
パァン!
「・・・念の為だ」
数少ない墳進弾をアイツに向けて発射する
プスッ!シューーーーー!
ドカーーン!「gyaaaaaaaaaaaaa!」
(しっかしちゃんと腕と頭を撃ち抜いたのにまだ生きてやがったな…)
今度からはキッチリ止めまで刺すと決めている最中にも魔物の殲滅が続く
ドドトドドドドドーーン!
(これは凄いな、魔物もろとも地面まで抉ってるな…)
「艦長!このままでは魔物の数が減るより弾薬が尽きてしまいます!」
「うーむ、、、しょうがない、もう少し削りたかったがここで撤退する、母港への進路を取れ!」
「取舵一杯〜」
〜3時間後〜
(これはなかなか速いな、これだけ大きいのに前の飛行船よりも出てるんじゃないか?)
「勇者様、これから母港に戻り補給を終えたあとに王城へ向かいます」
「王城?またなんでそんなところに?」
「国民の士気を上げるための凱旋式、、つまりは国民に見せびらかすための見世物です」
「へ〜、頑張ってくれ」
「おやおや?何を言ってらっしゃるのですか?貴方様も行かれるのですよ?」
「断る!なんで見世物にされなきゃならんのだ!」
「見世物でも国民を安心させるためです、ここは一つお願いします」
「それでも嫌だ!」
「民衆は強い人に憧れを持つものです、勇者様にこそピッタリなことでしょう」
「俺が行ってもやる事はないだろう!おそらくは手を振るだけの仕事だ!それなら部屋で休んでる方が良い!」
「ではこうしましょう、凱旋飛行のあとは3、いや4日間お部屋でじっくり休んでもらっても構いません」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(うぐぐぐぐぐ)
「いかがですかな?」
「・・・・・・・・・・・・・今回、、、だけだぞ!」
「おお、やってくれますな?」
「・・・・しょうがない・・・やってやろう」
「交渉成立ですな、まずは母港で補給します」
「わかった」(交渉というよりそうさせたんだよなぁ…)
そんなこんなで俺は新型の飛行船の凱旋式に出ることになったのだった…




