第30話 特訓の成果
「・・・・・・90・・・」
「おっ、だいぶ近いじゃないか、答えは60だよ」
俺は一年前、魔力量を見るための特訓をしていた
「・・・だいぶ遅くなっちまったね、今日はここまでだよ」
「ふぅ、だいぶ疲れるな、、、コレ」
「ふふふ、どうだい?もっと訓練すれば普通に目を開けているだけでも相手の魔力が分かってくるよ」
「本当にそうなんですかね?」
「じゃあ今のお前の魔力量を言ってやろう・・11」
「・・・・・正解です・・・でもなんで魔力が減っているんですか?」
「それは目に無意識に魔力を送って魔力量を見る膜みたいなのを作っでいるからだよ、目には目を、魔力には魔力をといったところだね、先代の勇者が言ったことだよ」
「それは自分も知っていますよ・・・」
「まぁそんなことを喋っていないで部屋に帰りな、明日もまた欠かさず来るんだよ」
そうして部屋で寝て、訓練が終わってまた部屋に行っての繰り返しだった
〜5ヶ月後〜
「・・・・・・・・・・113・・」
「だいぶ計測に時間がかかってるけど、、おめでとう、正解だよ」
「やったーっ!」
(こいつめ・・・私より早く習得しやがって・・・)
「さぁ!次はもっと早く計測するんだよ!それと相手が動いている最中でも計測できるようにもだよ!」
「はい!」
こうして俺は魔力量が見れるようになり、今回の結界を張っている装置を簡単に見つけることが出来た
(・・・かなり小さいが、多分放出量を抑える箱かなんかで被せてやがるな・・・)
「敵基地上空まで後10分!」
「総員!下方からの攻撃に注意せよ!」
(さてと、信管をとりつけて、、っと)
「敵基地上空に入りました!」
「勇者様!お願いします!」
(もうちょい、、もうちょい、、、発射!)
プスッ!シューーー!
弾に魔力を込めるとそれを消費して進んでいく
(燃料じゃないから手も熱くないし安全だな)
そうして弾は着弾する
ドカーーン!!
(・・・・・・まだか、しぶといな)
どうやら魔力を抑える箱以外にも外部からの攻撃に耐えるための箱も覆っていた
(もう全部行くか!)
プスップスッ!シューーーーー!!!
連続で発射した19発の弾は寸分の狂いもなく目標に命中していく
ドカーードカーーン!!
そうして箱は破られて中まで見えるようになっていた
「少し下に降りてくれないか?」
「了解しました!しかし何をなさるつもりですか?」
「結界が残ってあるか調べたい!ひとまず降りてくれ!」
「了解!これより降下します!」
そうしてドンドン飛行船は降下していき、地上まで300mというところまで来ていた
(おそらくここらがあの結界の範囲内のはず、、、)
そして持ってきた探知機を見る、、、
・・・・「よし!結界の反応が消えた!もう大丈夫だ!上昇してくれ!」
「了解!」
「艦長!友軍が来ました!」
「分かった!だがひとまず上昇しろ、味方の支援はそこからする!」
そうして結界の消えた基地は多少の抵抗はあったものの2時間後には概ね制圧は完了した
「よし!これより降下!着陸する!」
そうして飛行船は基地に着陸する
「おぉ、待っておりました勇者様!よくぞやってくれましたな!」
「礼はいい、それよりこれからはどうする?」
「予定通りこのまま進撃しますが、合流した4000人の兵士はここに残り、多方面の支援をしつつ後方に下がり、下がった後昨日の撤退した軍と合わせて再編成されます」
「分かった、それでちょっと休ませてくれ、少し疲れた」
「構いませんが、我が方面軍は遅れておりますので後一時間の休憩となります」
「あぁ、そっちも分かった」
こうしてあちこち行ったり来たりしたオルドランド補給基地攻略戦は終わった、そして結界に関する様々なことも分かった
(もうちょっとペースを緩めてくれないかな〜)




