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所変わらず? side???

……何か口の中が苦い味するんだけど。それと、見覚えのある天井だ。

体が怠いし、頭もまだ少しぼうっとする。

肘を着いて起き上がろうとしたが、上手く起き上がれず墜落した。


「……よく倒れるガキだな、お前」


声の方を見れば、あの男が呆れたようにこちらを見ていた。




◇ ◇ ◇




──あれから3日程寝込んでいた、らしい。

らしいと言う伝聞系なのは朦朧としてほとんど記憶が無いからである。


「どっこいせ、と。──んで、どこまで覚えてる?」


「……“事情聴取”のとこ」


「……そうかい」


男は黙り込んだ。

前に見た時は金属のチェストプレートを着けていた気がするが、兵士か何かだろうか?

そう言えば、名前も──名前?


「名前、何だっけ……」


「ん? 俺の名前か? 俺はレイル。レイル・ガーダ、だ。お前は?」


「……分からない」


「……おぉっと?」


「自分の名前が、分からない」


割とガチで。


「……oh,マジかよ」


こんな異世界なのに、やたら流暢な“oh”に、思わず笑ってしまう。


(「おいコラ、笑ってる) (場合じゃねぇんだぞ!) ()

(「聞けや、コラアァァ) (!」)


……ごめん、めっちゃ面白いわ。




◇ ◇ ◇




「……まぁアレだ、ずっと“お前”だの何だの呼ぶ訳にも行かねぇしな、名前は入り用だ」


「……ふ、ふふ、そうだね」


「まだ笑ってたのかよ……。異論は無ぇみたいだし、適当に……“ルイズ”でどうだ?」


「“適当”は気に食わないけど……まあ、悪くないかな」


……子供とは言え、12、3歳位まで成長しているのに名前も無いのはおかしそうだしね。


「あーあー、ナマイキなガキを拾っちまったモンだぜ……」


何か聞こえよがしに言ってるけど、スルーでいっか?

肩をすくめておく。


「……聞 か せ て ん だ よ ぉ!」


うわ、うるさ。

耳塞いどいて正解だったよ。


「子供相手に怒鳴らなーい。大人げないよー? 「この、テメ、」あ、叫んだら近所迷惑じゃない?」


「ホンット、この、クソガキ……!」


まあ、そうだね? 人をおちょくって楽しむなんてクソガキとしか言えない。同意はするよ?

やめないけどな。

コレで少しでもコッチのペースに引き込みたい。

……そんな馴れた打算に嫌気が差す。

(馴れた打算? 一体、何、が)


()っっっ、つぅ……!」


例えるならこう、頭を一瞬だけ滅多刺しにされたみたいな?


「……はぁ。一応、病み上がりなんだから無茶すんなよ。またポーション飲ますぞ?」


……目覚めのアレはそういう事か。


「……熱出してる病人にあんなマズいモン飲ませたんだ。ふーん」


「だーかーらぁ、薬だって。お前の熱も下がっただろ?」


……いーや、いつかやり返してやろ。


「絶対ポーションより水。お水を要求します!」


あんなマズいの飲んでたまるか。


「いやいや、ポーションにしとけって。絶対その方が治りも早いし!」


「えぇ……。ポーション中毒はちょっと……」


余りにもポーション押しすぎでヒくぞ?


「中毒じゃねぇんだけどなぁ……。ホントに水で良いのか? 薄めたポーションとか「くどい」……そうか……」


ポーション中毒者(ガードレール(違))は去った……。

部屋から出したは良いが、さて、どうしたものか?

仰向けから横を向く。

水差し的な物は……無いな、あったらそこから注ぐ筈だ。ポーションかもしれないが。

“見覚えのある天井”、この記憶通り? あの時から部屋は変わっていないようだ。

テーブルと2つの椅子に、布を被せられた何かの塊、ごちゃっと床に置かれた荷物(直置きとかマジかよ……無ぇわー)。後は……後は、あれ?


「家具、少なくない?」


片方しか見てないけどあまりにもでは?


「反対側は……」


壁だった。

木が剥き出しだ。


「火事が怖いな……」


照り具合が何か、燃えやすそう。

今見えてる頭側の低い木の板(コレ)が多分ヘッドボード……なら、起き上がれば向こうが見えるか?


「まさかアレ、窓じゃないよな……」


木枠で区切られた木の板があるけど、まさかな。

どこぞの家の部屋では無さそうだし……宿屋か何かだろうか?


「それにしても……」


病み上がりで子供で弱っているとは言え、床に自分の荷物放置とはあいつ不用心では?


と、噂をすれば。

コツ、コツリと足音が近づいて来ている。

ガチャり。

ドアが開いた。


「レイル、居るか? 入るぞ? あの子供の様子は──」


目が合った。

この声は確か、まじめそうな(ほう)だっけ?

あいつには悪いけど、あっちが兵士(チンピラ)ならこっちは兵士(正規兵)だ。

……こう、オーラ的な何かが?


「……こん、 (ケホ、)ちは」


「……おう。無理すんなよ? 自分が熱出して病み上がりって分かってるか?」


「一、応は? レイルさんは水をお願いしました。やたらとポーションばっかり飲まそうとするので」


顔を顰めてみせる。


「あー……アイツは相変わらずか」


相変わらずて。

苦笑されたぞ。

やはりポーション信者(ジャンキー)か。

名前つけるの得意でもない癖に新キャラだすアホ作者の図。名前どうすっぺか……←

ガードレール(違)もルイズもこんなポーション信者や生意気打算系では無かったハズなんだけど……ま、シャーナイ(´ー`)

レ「ヲイ作者」

木の板:便宜上の記述。イメージ的には並べた角材。

馴れた:手馴れたのなまらせみたいなの(ふわっと)

かまちょ系(激寒)作者なので感想とかポイントとかをくれると喜びます。

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