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転生したらAカップだったでござる  作者: 渡辺 孝次郎
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火星戦記パート2

「いらっしゃいませ」 

 今日も、アキレスと虎之助とらのすけ屋台やたいで元気にタピオカミルクティーを売っていた。

意外いがいと客が来るけど、いったい何処どこから来るんだろう?」

 アキレスは不思議ふしぎがっている。

「おぬしのような、末端まったんの新入りは余計よけいな事をかんがえないで、だまってはたらいていれば良いんでござる」

「お前だって新入りだろ」

拙者せっしゃは昨日、主任しゅにん任命にんめいされたので、おぬし上司じょうしになったでござる」

「お前が俺の上司だと!あれっ、そのスカート、もしかしてブランド品じゃねえか?」

 良く見ると、虎之助は高級こうきゅうブランドで全身をコーディネートしている。

「ブラウスとスカートがプラダで、腕時計うでどけいはローレックス、スニーカーがオニツカタイガーでござる」

「ええっ!」

「さらに、バックはルイビトンで、お化粧品けしょうひんすべてシャネルでござる」

「なんで、そんなに金持かねもってんだ?しかも、化粧けしょうなんか全然ぜんぜんしてないクセに」

「初日に助清社長すけきよしゃちょうからもらったダイヤを換金かんきんして、大金持ちになったでござる。お化粧けしょうは、これから練習れんしゅうするでござる」

火星ここにダイヤを換金かんきんしてくれる所があるのか?」

「街に宝石商ほうせきしょうがあったでござる。四井菱友銀行火星支店よついびしともぎんこうかせいしてんもあったので、100億円貯金おくえんちょきんしたでござる」

「銀行もあったの?」

「あったでござる。拙者せっしゃは、もうセレブでござる」

 などと、2人が話していると、屋台やたい銅鬼どうきとパクチーがやって来た。

「あなたたちだれですかぁ?おタマは?」

 見知みしらぬ2人が、屋台やたい店番みせばんをしているので、パクチーがたずねて来た。

拙者せっしゃは虎之助でござる、コイツはアホのアキレス。2人とも助清社長すけきよしゃちょうやとわれているでござる。それで、おタマってだれでござるか?」

「その助清すけきよっていうのが、私のおタマよぉ」

助清社長すけきよしゃちょうのお嬢様じょうさまでござるか。社長は強そうな部下ぶかさがしに街に行ったでござる。アトゥムというやつたおために、やみの軍団を作るって言ってたでござる」

「おタマったら、まだ、アトゥムをたおすことをあきらめて無かったのぉ」

 パクチーはガッカリした。せっかく親子で、平穏へいおんらせると思っていたのに。

拙者せっしゃと、このアホのアキレスも、やみの軍団に入ったでござる」

「俺は、お前とちがってなぐられて無理むりヤリ入れられたんだ」

 誤解ごかいされないように、言いわけをするアキレス。

「もう、おタマったら!やみ軍団ぐんだんなんて、今すぐ解散かいさんよ!」

 パクチーは、おこっている。

解散かいさんという事は、拙者せっしゃのお給金きゅうきんも無しでござるか?」

「そんなの、無しよぉ」

「じゃ、もう、拙者せっしゃは家に帰るでござる。ただばたらきは、しないでござる」

「俺も帰ろう。って、どうやって地球に帰るんだ?」

 アキレスは、地球に帰ろうとしている虎之助に、方法を聞いてみた。

まち空港くうこうに、関西国際空港行かんさいこくさいくうこういきの便びんがあったので、それに乗って帰るでござる」

「火星に、そんなのがあったのか」

「あったのでござる」

「俺も、その便びんるぞ」

「おぬしは、お金を持って無いかられないでござる」

「地球に帰ったら返すから、してくれよ」

しても良いけど、拙者せっしゃ利息りそくは高いでござるよ」

「お前、意外いがいとケチだな。セレブのくせに」

「ちょっと、おじょうちゃん。聞きたい事があるんですが?」

 虎之助たちの会話を聞いていた銅鬼どうきは、思わずたずねてしまった。

「何でござるか」

「さっきの話は、本当ですか?」

「本当でござる。拙者せっしゃ利息りそくは、法律ほうりつスレスレまで高く設定せっていしているので、計画性けいかくせいが無い人は、ご利用りようをおすすめしないでござる」

「いや、その話ではなくて、地球に行く便びんがあるって話ですよ」

「おぬしは、何者なにものでござる?タコでは無いし、もしかして地球人でござるか」

「コイツは地球の鬼だ!俺には、コイツからやみのオーラが見える」

 銅鬼はアキレスに、身元みもと的確てきかくに言い当てられた。

じつは、そうなんです。鬼ロボっていうやつに、火星ここまで飛ばされて来たんです」

「鬼ロボは、拙者せっしゃたおしたでござる」

「鬼ロボをたおした。まさか君はDSP[デビルスペシャルポリス]の転生者てんせいしゃで、金鬼きんき銀鬼ぎんきたおしたむすめさんでは?」

金鬼きんき銀鬼ぎんきも、拙者せっしゃたおしたでござる」

ーーこんな所で、兄たちのかたきと出会うとはーー

「それで、本当に地球に帰る便びんがあるんですか?」

まち空港くうこうに、関西国際空港行かんさいこくさいくうこうきの便びんがあるでござる」

ーーそれが聞けたら、もう遠慮えんりょすることは無い。兄たちのかたきたせてもらうーー

「俺は、金鬼きんき銀鬼ぎんきの弟である銅鬼どうきだ。勝負しょうぶしてもらうぞ小娘こむすめ!」

 銅鬼どうきは、虎之助にけてけんかまえた。

「なにしてるの、ダメよ銅鬼どうき。こんな可愛かわいらしいおんなの子にけんを向けるなんてぇ」

 パクチーが、あわててとめに入る。

「しかし、パクチーさん。このは兄たちのかたきなんです」

かたきというと、お兄様たちは殺されたんですかぁ?」

「いえ、このとの戦いにやぶれて、今は岡山県おかやまけんで元気にらしています」

「じゃ、別にかたきと言うほどでは無いですぅ」

「そう言われれば、そうなんですが。どうしても、この小娘こむすめとは決着けっちゃくけたいのです」

 銅鬼どうきうったえに押されてパクチーは

銅鬼どうきが、こう言ってますが、どうしますぅ?」

 と、虎之助の意見を聞いて来た。

「別に良いでござるよ。このアキレスに勝てたら、拙者せっしゃの相手をしてやるでござる」

 虎之助はアキレスを、銅鬼どうきの前にき出す。

「えっ、なんで俺が?」

 アキレスは、わけがわからないという顔をして、戸惑とまどっている。

「ごちゃごちゃ言ってないで、この鬼をたおすでござる」

「まあ、鬼をたおすのが俺の仕事だから良いんだけど。なんで俺が、お前より格下扱かくしたあつかいになってるんだ?」

「おぬしが、拙者せっしゃより格下かくしただからでござる」

「そんなわけねえだろ!俺の方が強いわ」

 アキレスはキレかけている。

「おぬしは、格下かくしたのザコすけでござる」

「なんだと、このチビすけ!」

拙者せっしゃはチビじゃないでござる!チビって言うやつがチビでござる!」

「俺もチビじゃねぇよ!っていうか、お前の言ってる事は根本的こんぽんてきに変だぞ」

「ちょっと、お前ら!俺は、その小娘こむすめと戦いたいって言ってんだろ!」

 虎之助とアキレスが言いあらそっている間に、銅鬼どうきって入ったが

「テメエはすっこんでろ!」

「おぬし鬼臭おにしゅうがキツいから、あっちに行っててしいでござる」

 と、ボロカスに言われてしまった。

「俺に鬼臭おにしゅうなんかあるか!2人とも、ブッ殺してやる!!」

 ブチキレた銅鬼どうきがアキレスになぐりかかる

バキッ!

 が、反対にアキレスになぐられて、銅鬼どうきたおれてしまった。 

「俺のアキレスパンチは無敵むてきだ」

 しかし、かちほこっているアキレスにたいして、パクチーがにらみつけている。

「よくも、私の友達ともだちなぐったわねぇ」

ーーヤバい!太陽系暗黒大魔王たいようけいあんこくだいまおうむすめの友人をなぐったのはマズかったかーー

 銅鬼どうき介抱かいほうしているパクチーを見て、あせるアキレスであった。

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