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転生したらAカップだったでござる  作者: 渡辺 孝次郎
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暗黒兵団

 虎之助とらのすけは、ヒッポイト星人の首をめながら

「おぬしを殺した後は、ヒッポイト星にんで、住民を全員殺するござる」

 と、おどした。

「そんなひどいことは止めてくれ」

 ヒッポイト星人が止めるように懇願こんがんするが

「おぬしらの種族は皆殺みなごろしにするでござる。拙者せっしゃをバカにした事を、あの世で後悔こうかいするが良いでござる」

 虎之助は冷酷れいこくに言った。

ーーなっ、なんと残忍ざんにんむすめじゃーー

 虎之助の冷酷れいこくさには、敵である士会鬼しかいき背筋せすじこおりついた。

後悔こうかいしながら死ぬでござる」

 冷たいみをかべる虎之助。

 しかし

ボカッ!

 と、誰かに頭をなぐられてしまった。

「そんなアホなことは止めろ。その宇宙人をはなしてやれ」

「痛いでござる。誰でござるか?」

 虎之助がり向くと、岩法師がすぐ後ろに立っていた。

 岩法師いわほうし背後はいごには、結界けっかいに閉じ込められていたメンバー全員がそろっている。

「おぬしら、やみの結界から出て来れたのでござるか?」

 不思議ふしぎそうに虎之助がたずねる。

蜘蛛くもの糸でんだ糸に法力を込めて、お前の足にむすんでおいた。その糸をたどって来たら外に出れたのだ」

 岩法師が説明する。

「本当だ、拙者せっしゃの足に糸がむすんであるでござる」

「お前なら、やみ結界けっかいから出られると思ってな。それより、早くその宇宙人を離してやれ」

仕方しかたないでござるね」

 虎之助が手をはなすと

「もう絶対に、こんな野蛮やばんな星には来ないぞ」

 ヒッポイト星人は、来たことを後悔こうかいしながら、素早すばやく逃げて行った。

「おい、加藤。その残忍ざんにんすぎるぞ、いつからDSPは正義をてたのじゃ」

 加藤が士会鬼しかいき嫌味いやみを言われた。

「おのれら鬼に言われる筋合すじあいは無いわ」

 加藤は跳躍ちょうやくすると、くさりガマを士会鬼しかいきに向けて投げつける。

 くさりガマは、士会鬼しかいき身体からだに巻き付いて、両手の自由をうばった。

「今だ、武蔵むさしやつを倒せ」

承知しょうちッス」

ズバッ!ズバッ!

 武蔵は素早すばやく二刀流で、士会鬼しかいきの首と胴体どうたいを切り捨てた。

ブシュー

 切られた首と腹部ふくぶから大量の血が吹き出す。

「老人に対してひどいことをするやつじゃな。ワシに血を流させた事を後悔こうかいするぞ」

 血を流しながらも、士会鬼は平然へいぜんとしている。

 士会鬼の血を吸い込んだ地面が盛り上がって、金属で出来たような鬼が5体現れた。

「なんじゃ、コイツら」

 おどろいて、後退こうたいする加藤と武蔵。

「コイツらはどうの体を持つ鬼どもじゃ。貴様きさまらでは、倒すのに骨が折れるぞ」

 どうの鬼たちがDSPのメンバーにおそいかかった。

 加藤に岩法師・武蔵・狂四郎・虎之助が、それぞれ相手をするが、どうで出来ているために、刀では切りにくく、修復能力しゅうふくのうりょくそなわっているようで、っても、すぐに修復されてしまう。

「コイツらは古代に造られたブロンズデビルだ。無敵のブロンズデビルをあやつる者は世界を支配すると言われている」

 加藤は、ブロンズデビルの事を知っているようだ。

「では、コイツらを倒す方法はないんッスか?」

 武蔵もブロンズデビルには苦戦している。

「いや、無くはない。りんぴょうとうしゃかいじんれつぜんきょう

 加藤が九字くじとなえだした。

 すると空から、銀色に光る天使が5体現れた。

「ブロンズデビルには、シルバーエンジェルで対抗たいこうする」

 自信ありげに加藤が言った。

 天使たちは、ブロンズデビルに向かって行く。

パクパク

 しかし、シルバーエンジェルはブロンズデビルに、あっけなく食べられてしまった。

んな食べられてちゃったッスよ」

 残念ざんねんがる武蔵。

「食べられたでござる。美味おいしそうには見えなかったでござるが」

 

 シルバーエンジェルは瞬殺しゅんさつされてしまった。

「バカな、俺のシルバーエンジェルが……」

 自信を持って送り出したシルバーエンジェルが、あっけなく食べられてしまい、加藤のテンションが大幅おおはばに下がった。

「ドジっ子の加藤のじゅつでは無理でござる、拙者せっしゃがやるでござる。りんぴょうとうしゃかいいぬねこ・ファミチキ・からあげクン」

 虎之助も九字くじとなえ出した。

「お前の九字くじ、後半が、なんか変だったぞ。からあげクンって聞こえたけど?」

 加藤がむ。

途中とちゅうから面倒めんどうくさくなったので、適当てきとうに言ったでござる」

「ちゃんととなえないとダメだろ」

 と、加藤と虎之助が話していると、地面が割れて、地中から地獄じごく暗黒兵団あんこくへいだんが現れた。

 おそろしい姿をした悪魔たちが、漆黒しっこくよろいをまとっている。 

こわっ!お前、なんちゅうもんを出すんだ」

 さすがの加藤もビビっている。

「出たモンは仕方しかたないでござる〜」

 呼び出した虎之助さえ、おびえて加藤の後ろにかくれた。

 その悪魔たちが、一斉いっせいにブロンズデビルにおそいかかって行く。

 暗黒兵団は、次々とブロンズデビルを修復不可能しゅうふくふかのうになるまで徹底的てっていてき破壊はかいすると、士会鬼しかいきへ向かって行く。

ーー地獄の暗黒兵団が、このワシに向かって来るとは、このむすめやはり白鬼はっきつくっていたやみ西王母せいおうぼじゃなーー

 本来ほんらいは鬼の味方である暗黒兵団あんこくへいだんが自分に向かって来るのを見て、士会鬼しかいきは虎之助の暗黒パワーの巨大さを感じ取った。

「ならば、ワシも本当の姿を見せねばならんの」

 そう言って士会鬼しかいきちゅうに浮き始めると、本当の姿に変化して行った。

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