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転生したらAカップだったでござる  作者: 渡辺 孝次郎
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拙者が破壊神でござる

 チェルノボーグの仲間になったダークエルフを見て、鬼塚おにずか

「おい、ポリヤコフ。お前の能力のせいで、こっちが不利ふりになってへんか?」

 と、ポリヤコフにたずねる。

「おかしいなぁ、俺の能力は自分にもっと有利ゆうり異世界いせかいに移動する事なんだけどな」

 不思議ふしぎがるポリヤコフを、悪魔とダークエルフが殺意をめた視線しせんにらみつけていた。



「早くアイツらを殺すでござる」

 ダークエルフがチェルノボーグをかす。

「いや、君が先に行けよ」

 チェルノボーグはウザがっている。

拙者せっしゃがリーダーだから、おぬしが先に行くでござる」

 ダークエルフがムチャりをし出した。

「なんで、仲間になったばかりの君がリーダーなんだよ」

 当然とうぜんであるが、納得なっとくがいかないチェルノボーグ。

「おぬしがザコだからでござる」

 ロシア最強の破壊神はかいしんであるチェルノボーグは、生まれて初めてザコと言われた。

「言っておくが、俺は君より100倍は強いぞ」

 チェルノボーグも言い返す。

「おぬしはキング・オブ・ザコでござる」

 悪びれないダークエルフ。

「俺はロシア最強の破壊神はかいしんだぞ」

拙者せっしゃの方がロシア最強の破壊神はかいしんでござる!」

 ムキになって、ムチャを言い出すダークエルフ。

「いや、君はロシア人でも破壊神はかいしんでも無いだろう」

「もう、うるさい!行かないなら、おぬしを殺すでござる」

ガブッ!

 ダークエルフはブチ切れて、チェルノボーグの内モモにみ付いた。

「痛てっ!そんな所をむんじゃない」

「うるさい、死ね!」

 さらに強くみ付くダークエルフ。



「アイツら、めだしたぞ」

 ダークエルフたちの様子ようすを見ていたボルデ本山もとやまが言った。

「そうか、わかったぞ。あのを仲間にした方が不利になるんだ」

 ポリヤコフは、なんとなく納得なっとくした。



「やめないか、コイツめ」

ボカッ!

 チェルノボーグがダークエルフを、ぶっ飛ばした。

「痛いでござる」

 痛がるダークエルフ。

「言っただろ、俺は君の100倍強いんだ」

拙者せっしゃより100倍強いのなら、母星ぼせいから仲間を呼ぶでござる」

 ダークエルフは腕時計型うでどけいがたの通信機で、応援おうえんを呼ぼうとしている。

「母星って、君は地球人じゃ無かったのか?」

拙者せっしゃたちダークエルフは、惑星わくせいスヴァルトの出身でござる」

「ウソだ。さっきまで、ロシアの破壊神はかいしんって言ってたじゃないか」

「本当はスヴァルト星人でござる!応援おうえんを呼んだから、もうすぐ三日月みかづき型の巨大宇宙船で1000人のダークエルフが来るでござる」

 ダークエルフは自慢じまんげである。

「そんなに来るのかよ」

 さすがのチェルノボーグもいやそうな顔をした。

「さっそく来たでござる」

 なんと、本当に空から宇宙船がやって来て、ダークエルフのそば着陸ちゃくりくした。

 しかし、三日月みかづき型の巨大宇宙船ではなく、自動車ほどの大きさのアダムスキー型UFOである。

ガチャ

 UFOのとびらが開き、中から2人の猿人えんじんが降りて来た。

「あれっ、呼んだのとちがう人が出て来たでござる」

 不思議ふしぎがるダークエルフ。

 どうやら、思っていたダークエルフが1000人ではなく、知らない猿人えんじんだったようだ。

「人というより猿じゃん」

 チェルノボーグがむ。

「我々は、宇宙猿人うちゅうえんじんゴリラとマーだ。呼んだのは君か?要件ようけんはなんだ」

 宇宙猿人うちゅうえんじんがダークエルフに聞いてきた。

「コイツをやっつけて欲しいでござる」

 ダークエルフは、チェルノボーグを指さしながら答える。

「なるほど、わかった。よしマーよ、行け!」

了解りょうかいしました、ゴリラ博士」

 宇宙猿人うちゅうえんじんマーはチェルノボーグにむかって、強烈きょうれつなパンチを打ち込む。

ドスッ!

「ぐはっ」

 かなりいたようで、チェルノボーグは苦しんでいる。

「スキあり」

 と、めずらしく本当のスキを付いて、ダークエルフがやりをチェルノボーグのむねした。 

「ボゲっ」

 口から血をくチェルノボーグ。

「とどめだ!」

 マーの上段蹴じょうだんげりりがチェルノボーグの後頭部こうとうぶねらう。

「おのれら!」

 しかし、チェルノボーグはりを右手で受け止めると、両目から熱光線を出してマーに反撃はんげきした。

「アチい!」

 熱光線が直撃ちょくげきしたマーが、逃げ帰って来た。

「お前らゆるさんぞ。俺は破壊神はかいしんだ、ロシア全土を破壊はかいしつくしてやる」

 むねさったやりきながら、チェルノボーグは激怒げきどしている。

「ロシアを破壊はかいするのは拙者せっしゃでござる!」

 ダークエルフがゴネ出した。

「俺がロシアを破壊はかいするんだ、死ね小娘!」

ボゴッ!

 チェルノボーグの怒りの鉄拳てっけんがダークエルフの腹部ふくぶにヒットした。

「痛いでござる」

 腹部ふくぶおさえて苦しむダークエルフ。

「もうゆるさないでござる、おぬしは魔界に送り返すござる」

 ダークエルフが呪文じゅもんとなえだす。

 すると、チェルノボーグの足元の地面がドス黒く変化して、チェルノボーグを飲み込んで行く。

「うおっ、なんだこれは。身体からだが地面に吸い込まれて行く」

「おぬしは魔界に帰るでござる。心配しなくてもロシアは拙者せっしゃ破壊はかいしといてやるでござる」

 ダークエルフは高笑たかわらいしながら言った。

「おのれ、俺一人では行かんぞ。お前も道連みちずれだ!」

 チェルノボーグがダークエルフの足首をつかんだ。

「こらっ!はなすでござる」

 ダークエルフは抵抗ていこうするが、2人ともドス黒い地面に吸い込まれて行く。

「魔界はいやでござる〜」

 ダークエルフのさけび声がとおのいて行く。

 そして2人の姿は、完全に地面の中に消えていった。

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