なんでこんな人たちと付き合ってたんですか?
さらに歩いてると、例の執事系イケメンに出会った。
うーん、今日って王子一派の厄日かな?
「おはようございます、クラリス様」
神経質そうな顔にのせた銀縁のメガネがキラリと光る。
…何のか知らないけど、いかにもお約束って感じ。
そんでさ、メガネ取ったら超イケメンなんでしょ?
「おはよーございまーす」
一応、されたものは返す。
んん、この人は前までの方々のなかでは、一番まともそう。
「…貴女、一度天国見てみます?」
「は?」
前言撤回。
真顔で死刑宣告してくるようなヤバい奴は、今まででダントツ一位だね。
変人ランキングで。
「僕のクラリス様は、そんなんじゃないんです。もっと、優しくて、可愛くて……僕のクラリス様を汚されるくらいならいっそ……」
うわああぁぁー!
この人、危ない!ちょっと、いや、尋常じゃなく!
いまだに何かブツブツと呟いている執事系男から逃げるように、私はその場を後にした。
…会ったの初めてだけど、アレ、噂に聞くヤンデレってやつ?
いや、私、一体誰に噂聞いたんだ。
っとお。
そう言えば、これで元の私の…取り巻き…?……いや…ファンクラブ…?の人たちと全員会っちゃったね。
もれなく全員と仲違いしちゃったけど…大丈夫かな?
…元の私、ごめんね☆
…でも、付き合う人は、もう少し選んだほうが良かったと思う☆