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ようこそ妄想の時間へ~Welcome to the time of delusion~  作者: Lalapai
第1章HOW TOの時間(続)
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人生は車に乗って。の時間(後編)

こんにちはー。今日も暑いでございますねぇ。熱中症には十分に注意してくださまいませよ(╹◡╹)


こちらは後編です。是非前半を読んでください。それではお楽しみください!

37.人生は車に乗って。の時間(後編)


前回のあらすじ。




何だかんだエイコがエチエチだった。


「っておいー!!ちゃんとあらすじしろぉぉお!!」


前回、子川家恒例の行事である月初めの風呂掃除の当番決め。毎月一つのゲームによって決められるのだが今月は3ヶ月連続掃除当番になるまいとエイコがゲームを用意してきたのだ。それが逆人生ゲームである。通常では富豪になったものが勝者となるのだが今回はその逆。つまりは貧乏が勝ちである。

そしてゲームは始まりマストはマイナス要因の収入マスに止まり、クニヒコはプラス要因の支出マスに止まった。そこでは約束手形の軽い説明をし次に動いたのはエイコだが止まったのは緑色の謎のマス。


謎の人物に出会う。レアアイテム「謎の人物」をゲット


そこで取得した「謎の人物」。それを見たエイコが驚愕した理由はいかに…


「やればできるじゃねぇーかよ。あらすじ」


ありがとうございます。お礼に3千円貰う


「って、何でマスになってんだよ!!」


「はい、3千円」


「これも定めか…」


マストの止まっていたマスはいつのまにか作者のお礼に変わっていた。クニヒコはすぐ様3千円をマストに渡す。


「んで、エイコ?なんて書いてあったんだ??」


「これ…」


エイコは手に持っているカードを見せる。


「何だよ、、これ…」


-1000〜1000000¥:このカードが進化するにあたって金額が変動する


「神カードじゃねーかよ!!」


「それにしても丑井さんは凝り性だなぁ。進化とは…うん、興味深い。」


このゲームにおいてこのカードは喉から手が出るほどのものだ。変動具合によっては少しにしかならないが場合によっては一発逆転のカードである。


「なんかサンキュースグリっ!!」


「んじゃ次、俺行くぞー。。。」


次にマストがルーレットを回す。


「4かー、、、何だこのマス。」


マストの車を進めると金色のマスに止まる。どうやら神イベントが起こりそうなマスである。


3人のヤクザに絡まれた。ルーレットを3回回し合計×10000払う…


「よっしゃー!神マスじゃねーか!さっさと回すぜ〜、、」


マストは早速ルーレットを3回回し、3、8、2と合計13、×10000により130000の借金を手に入れる。


「やったぜ!これで借金持ちだ!」


「待てマスト。これ続きに小さく何か書いてあるぞ。」


…そして50のダメージを受ける。なおダメージが100になるとゲームオーバーになる


「何でここでRPG的設定!?おたくのスグリさん大丈夫か?!」


「でも面白そうだからいいんじゃない?マストはいのちだいじに、ね??」


エイコは嬉しそうに笑ってみせる。

ここで新ルール。HP制。各プレイヤーにはあらかじめHP100付与されておりダメージマスである金マスに止まるとそこに書かれたダメージを受ける。ダメージが合計100になるとその人はゲームオーバーとなり、その時点での合計金額がその人のスコアとなる。


「ね?じゃねーよっ。でも金額が0にならねーならまだましか。これはHPがなくなる前に早いこと借金貯めまくるか」


マップを見渡してみると全体的に金マスが多い気がする。ゴールできるかがまず危うい。


「次は俺だな?、、、、、5か」


クニヒコは青マスに止まった。


インフルエンザにかかる。5千円払う


「サンキューウイルスさん。。次エイコだぞ」


「分かってる。」


ー今の状況じゃ私がビリ。このカードがあるけれど進化もしていないし、HP制のせいでゴールまで行けるかもわからない。ここは何としてでも支出マスに止まらなきゃ。


「えいっ」


エイコが勢いよく回したルーレットはまた10を指した。


「1.2.3.4...8.9.10って、えっ?」


エイコが止まったマスはまたもや緑マスだった。


謎の人物の様子がおかしいぞ。「謎の人物」を持っている場合、アイテム「お酒」を手に入れる


「またおかしなものゲットしちゃったよ…」


またもやカードをゲットしてしまったエイコ。山ほどあるカードの中からお酒を探し出しとる。


「謎の人物持っててよかったじゃねぇか。そのお酒はなんて書いてあんだ??」


「えーっとぉなになにー?」


お酒:攻撃力+30 HP−40

謎の人物の上に装備させ「酒飲み」に進化する。−3千円


「おー進化したじゃねーかー。それにしても攻撃力とHPってポケカかっ。」


「どうやら攻撃する事が可能みたいだ。まぁその分自分もくらうみたいだけどな」


「何そのガイドブック!?」


「また後ろに付いていた。」


どうやら親切にガイドブックまで付いてあるようだ。クニヒコがそれを手に取り読み上げる。

ここでまた新ルール:装備カード。ある特定のカードはこの装備カードを装備が可能である。このカードには攻撃力、HPが書いているのだが、一度きりではあるが攻撃力の数字分他プレイヤーにダメージを与える事が可能だ。HPはエイコが装備させているように−表示である。これは相手に攻撃をするとその−分自分にもくらってしまうのだ。所謂代償ダメージである。そしてそのカードを使ってしまうとそのカードは消滅してしまう。一度だけの使い切りだ。つまりはいつ使うかによってゲームを大きく左右するのである。


「もうもはや別のゲームだよ…」


「でも面白くなってきたんじゃない?」


「なかなか面白いな。丑井さんナイスですっ。」


こうして各人生は三者三様に進んでいった。

マストは時々ダメージを受けたり収入を得てしまったりとするが何とか首位をキープ。現在借金10万3千円。残りHP35。所持カード「神聖なる鏡」。

クニヒコは安全に慎重に着々と借金を積み上げる。現在借金9万8千円。残りHP80。所持カード「ヒロイン:食パン、街角を装備済み」。

そして順調に借金を積み上げる2人に比べてエイコはダントツの最下位なのである。現在借金はない。むしろ貯金が3万もある。しかしながら2人に比べカードに富んでいるのだ。最初に所持していた「謎の人物」は「公園の主:ワンカップ大関、ダンボール、ベンチを装備済み」へと進化していたのだが、それでもまだカードの価値は−5万円だ。残りHPは55。


「今死んでも俺らの勝ちかもな〜w」


「くっ…見てなさいよ!今から追いついてやるんだからっ!」


「次、マストだぞ。」


「うっし、、、」


ルーレットを回すのは何回めだろうか。エイコの負けがほぼ確実な今、なんの緊張感もなく回している。カチカチと針は軽快なリズムをいつものように刻んだ。やがてそのリズムは遅くなり一つの数字を指す。


「6か、、1、2、3、4、5、、、、なんだ?このマス…」


マストの車が止まったマスはなんのイベントもない無色なのだが、そこには


ガイドブック20ページ


とだけ書いてあった。


「おいクニヒコ、20ページ」


「ちょっと待って、今調べてる……えっ?、、、これを見てくれ」


あまり顔の表情を変えないクニヒコが困った顔で言葉を失い開いたガイドブックを見せた。そこにはページにぎっしりと自体の変わった文字が刻まれている。


「なんだこれ??」


これは今からそう遠くない過去の話、白い雪の降る寒い夜のことだった…


「なんか話始まったぞおい」


俺はいつも通り公園のダンボールで1人、夜を過ごすのだった。


「っんてホームレスの話かよ!でもなんか重そうだなぁ…」


こんな日々が当たり前になってしまった。そんな自分が情けない。見窄らしい。寒い。こんな日々なんて早く抜け出したいのだが無理な話なのだ。

俺は元々は大手企業で働き、美人な嫁と可愛らしい娘にも恵まれたエリート中のエリートだったのだ。しかし、家庭も崩壊し、会社もクビになり、家を失ったのはちょうど3年前の話だ。俺は寺島幸子に惚れ、金を貢ぎ始めた。


「おいぃぃい!!なんで幸子様なんだよ!てか、ニコも丑井も幸子様好きすぎるだろ!」


「俺も好きだぞ?」


「「…」」


ツッコミに対してどうでもいいことを暴露するクニヒコを2人はちらりと見てガイドブックを再び読み始める。


おかげで家賃を払う金はない、会社のオフィスを幸子グッズでうめたばっかりに会社はクビ。そんで嫁と娘には逃げられた。


「オフィス埋めるって限度があんだろぉ!そら逃げられるわっ!」


ツッコミを入れた後ふと、クニヒコの方を見つめる。


「流石にそこまではしない、、、多分…」


「…」


少し最後の間が気になるが、この物語を行く末を見届けなくてはならない。


そして今に至るわけだ。俺は昼間っから酒を飲み、金がなくなれば自販機徘徊。そのせいか自販機を通るガキどもにゴミを投げつけられる毎日だ。投げつけられるゴミの痛さなんぞ俺は何にも感じなかった…しかし痛みを感じる日が来た。

俺はいつもの様に公園のベンチで酒を飲むでいた。すると1人の公園で遊んでいた少女がやってきた。


「おじさんはなんで1人でこんな所にいるの?寂しくないの?」


そんなの俺が聞きたいくらいだ。寂しい?馬鹿言うな。もう何にも感じねぇ。最近の小さい子はデリカシーってもんがまるでねぇ。そう言う優しが1番痛いんだよ…


「俺には仕事がねぇ。なんなら友もいねぇよ。お嬢ちゃん、もう俺には関わるのはよしな。それ以上俺を傷付けないでくれ…」


「おじさん………なら死ねば??」


「え、えぇぇぇえ!?ちょっとまってよお嬢ちゃん!今結構泣ける展開来そうだったじゃん?!絶対にそこは「私が友達になってあげる」ってお嬢ちゃんが言うところじゃん!!」


「おじさんが死んだところでゴミが消えたのと同じ。でもそれじゃあ可哀想だから私のおもちゃにしてあげるっ。」


「え、えっ、うわぁっ!!??」


小さな女の子は谷間のない胸がしまわれた服の中から鞭を取り出してパチンッとベンチで鳴らしてみせた。


「さぁクズ人間。私の為にワンワン吠えてちょうだい!」


「えっ、ちょっまっ!ワォォォォォオン!!!!!!」


その痛みは忘れられないものになった…



全プレイヤーに50ダメージ。そしてカード「公園の主」がワンカップ大関、ダンボール、ベンチを装備している場合。「ドM」に進化する。


「なっげぇーよぉぉぉぉお!!どんなけ待たせてくれちゃってんの?!さっきまでの時間返してよ!てか俺、死んじゃったじゃん!!」


ガイドブック21ページのマスは全プレイヤーに50ダメージであった。よってここでマストが借金10万3千円でストップ。

そして、、、


「私の公園の主がドMになっちゃった!!」


「マジかよ、、効果はなんて書いてあんだ??」


➖100万円。攻撃力3000、HP 0


「えぇぇぇえ!!??勝ち確定じゃねーか!?しかも攻撃力3000ってカンストだし!!」


「残念だったわねクニヒコ。これであなたはおしまいよ!!」


攻撃力は3000。クニヒコの残りHPは30。オーバーキルである。クニヒコが死ぬと現在の借金額が最も低いクニヒコが負けとなってしまうのだ。


「さよならクニヒコ…いっけぇ!!ドMで攻撃よ!!これで4ヶ月連続掃除当番は免れたわっ!!」


「ヒロインの効果発動。ヒロインが食パン、街角を装備していてかつ相手の攻撃によって死んだ場合、攻撃をした相手のカード価値を逆さにする。という事で、エイコのそのカードは+100万な。」


「がっ……」


クニヒコが持っていたカードの効果によりエイコの借金は完済。そして他プレイヤー死亡によりゲームは終了。


「という事でエイコ、今月もよろしくな」


そう言ってクニヒコは自分の部屋へと戻っていった。対するエイコは何も言えずただ口を開けて気を失っている。


「ドンマイ、来月頑張れ。なんか買ってきてやるよ。」


そう言ってマストもどこかへ出かけて行ってしまうのだった。



これにて[第25回 お風呂掃除当番選手権]の幕が降りたのであった、、、

読んだくださりありがとうございます!感想やブクマ登録をして頂けると大喜びで金八先生のモノマネをするコロッケをモノマネする兄貴のモノマネをします(╹◡╹)


次回の投稿はちょっと空くかと思いますが出来るだけ早く投稿できるよう頑張ります!



P.S.

小説を書いている方ならわかる話なのですが、電車に乗ると小説の進み具合が早くなるんです。ということで、誰か電車で一緒にぐるぐる回りましょう。お待ちしております…

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