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ようこそ妄想の時間へ~Welcome to the time of delusion~  作者: Lalapai
第1章HOW TOの時間(続)
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アホこそ天才なりの時間

2日連続の投稿でございます。スタックがみるみるなくなる気がして勿体無いですが、、、まぁお楽しみくだせぇ


沈黙した空気の中、落ち着けず1人騒いでいる異様な教室。その1人を除き4人中2人は黙っていると言うよりはコーヒーなどを飲んでくつろいでいるに近いが、残り2人は完全に疲れ切っており、何かをする気力が余っていないのだ。


「2人ともお疲れ様でした。」


「お疲れどころじゃねぇよ。あんな空間にずっとあいつと2人きりなんだからな、、」


前回、この部室の穴から謎解きの空間に落とされたのだ。その後謎を解き見事脱出を果たしたのだが、問題はその後だ。脱出した先にはまた謎解きの部屋があった。2度まではいい。その後そこから脱出すればまた謎解き。脱出すればまた謎解きが、脱出すればまた謎解き…と10回くらい繰り返されたのだったのである。


「結局なんでも部は他の人の依頼だったんでしょ?誰だったの?」


「ああ、あれだよ。察してくれると嬉しいんだが…」


「んー、、、なんでも部以外に思いつかないわ。ハラノくん?誰か教えてくれる??」


「依頼人の事か?それはアホ作者…?!」


ハラノが口にしてはいけない言葉を口にした途端、腰をかけていたソファーが再び開き、奈落へ誘われる。


「、、、あっぶねぇ〜…」


尻から落ちそうになった体を何とか腕で支え、2度目の脱出劇を免れる事が出来た。


「よい、しょっと。。」


腕だけで耐えるハラノの脇にマストが腕を通し抱き上げて助ける。


「フーーー↑↑お二人さんラブラブ〜!!」


「下にいた間にそんな間柄になっていたなんて〜」


「これはまさに腐女子歓喜。いや、じぃも歓喜ですぞっ!」


マストとハラノが抱き合っている姿を見て年頃な乙女達が頬を赤らめ盛り上がる。なぜかそこには60近くの白髪のおじさんも混じっていた。マストはすぐ様抱え上げたハラノを突き放す。


「ち、違うわ!!助ける為だろうが!それとじぃはそのキャラでいいのか!?」


「この老い先短いこの命、皆様に優しく、時には厳しく、そして女々しく生きると誓ったのです」


「変な誓いたてんな!」


ソファーにぽっかり空いた穴はどういった原理かはわからないが元に戻った。後で調べてみたが穴が空いた痕跡は無かった。


「まあひと段落ついて良かったですね。」


「本当に疲れたぞ、、、元はと言えば文化祭の手伝いだったんだが…」


今日は中間テストの最終日。本来はそのまま家に帰ってゴロゴロしながらゲームと行きたいが、生徒会長である虎嶋カルク直々に文化祭の準備を手伝うよう言われていたのだ。そして手伝うはずだったのだが、、、事はずれ、部活動設立までしてしまったのだ。それだけに留まらず、2人の化け物と知り合うし、作者を愚弄したばかりにほぼ初対面の菅ハラノと脱出ゲームまでしてしまったのだ。


「文化祭の準備なんて建前ですよ、建前。本当はこの部活の説明が目的なの。」


「そんな事くらい分かってるさ」


「なら良かった。」


そう言ってカルクはカップに入ったコーヒーを一気に飲み上げた。2人の会話の終わりを見計らっていたかのようにニコが窓ガラスが割れると思えるほどの元気な声で提案する。


「ねぇ!!みんな!部活設立したんだし打ち上げいこうよ!?」


「打ち上げ??」


「そう!打ち上げ!!カラオケとか!!」


マストはニコが歌う姿を想像した。想像から生み出される音は声が大き過ぎキーンと頭の痛い音だ。いわゆる、ハウリングとかいうやつだ。出来ればこのカラオケは避けたいところだ。

カルクとハラノを見てみると少し絶望した顔が見受けられる。大方同じ妄想をしたのだろう。


ーどうにかしてこの打ち上げを回避しなければ、耳が耐えられねぇ…


こうして始まった[第一回 江戸川ニコのお誘い、上手にお断り選手権]。参加者は2年生ながらの生徒会長の虎嶋カルク。I.Q140の天才頭脳の持ち主の菅ハラノ。そして神崎マスト。


ーおい!俺のとこかっこよくしてくれよ!!せめて座右の銘でも入れとけよ!


マストのお叱りが入った為仕方なく再再生。

参加者は2年生ながらの生徒会長の虎嶋カルク。I.Q140の天才頭脳の持ち主の菅ハラノ。そして魑魅魍魎の神崎マ…


ーちょっと待てぃ!魑魅魍魎って悪人じゃねぇか!!しかも画数が多くて書きづらいわ!

もっといいのがあるだろ?


再度お叱りを受けた為、仏の心で再再再生。

参加者は2年生ながらの生徒会長の虎嶋カルク。I.Q140の天才頭脳の持ち主の菅ハラノ。そして一上一下の神崎マス…


ー画数の問題じゃねーんだよ!!なに1番画数の少ない四字熟語にしてんだよ!…でも意味は《あるいは上り、あるいは下ること。上げたり、下げたりすること。転じて、その場に応じて適切に処理するたとえ。》か。いいじゃねぇか!!んじゃ、仕切り直していってみよう!


マスト君にも気に入ってもらえた様子だ。では気を取り直して始めから。

こうして始まりました[第一回 江戸川ニコのお誘い、上手にお断り選手権]。参加者は2年生ながらの生徒会長の虎嶋カルク。I.Q140の天才頭脳の持ち主の菅ハラノ。そして一上一下の神崎マスト。最後に実況、解説は私、作者とスペシャルゲストに参加者達の同級生、子川クニヒコでお送り致します。


ー実況はともかく、なんでお前がゲストなんだ!?


〜いきなりマスト選手、激しいツッコミを入れてきました!これは高得点を期待できますね。


ーなんの実況してんだよ!!


〜…さあ!コングは鳴り響きましたー!


ー無視すんのな…


「ごめんなさい。私は建前とは言ったけれど文化祭の準備はしないといけないの。だから遅れて行くわ」


〜先手を打ったのは生徒会長虎嶋カルクっ!クニヒコさんこの一手はどう捉えますか??


〜そうですねぇ。この一手は他の選手にとっては痛手ですねぇ。このちゃんと謝ってからのしっかりとした理由。そして決め手は「遅れて行くわ」の台詞。これは江戸川さんの提案を肯定した事によりカラオケを決定事項に持っていきましたねぇ。


〜そうですかー。確かに遅れるは最悪「長引いちゃった〜」と言う理由をつければ行かなくてもいいと言う事になりますからねぇ。


「そっかあー。残念…」


〜おーっと!ここでカルク選手悠々と勝ち抜けっ!!


「じゃあカルクちゃんが来るまで待ってるね??」


〜まさかの返しだぁ!この返しはまさに想定外っ!


〜虎嶋選手も見たことの無い表情をしていますねぇ。江戸川さんが言う「〇〇が来るまで待ってる」は一般人が言うのとは格が違いますからねぇ。残念です。


「お、俺はこの後特別組の涼宮と遊ぶ約束なんだ…」


〜これは嘘の約束だー。人付き合いが良くないハラノ選手が遊ぶ約束など考えられません。この一手はどうですかクニヒコさん。


〜I.Q140のアイデアだと思えませんねぇ。まぁボロが出なければ大丈夫と言ったところでしょうか。


「え?涼宮くんは今日ずっと塾だよ?」


〜おーっと、すぐボロが出てしまったぁ!これにはクールが売りのハラノ選手の顔が大変な事になっています!


「あ、涼宮じゃなくて村富だったかなぁ」


〜ここで菅選手のおとぼけ顔発動だぁ!


「村富くんは今日剣道でしょ??ニコは全員の習い事まで把握してるのです!」


〜詰みだぁぁあ!ただのアホだと侮ってはいけません。


〜その通りです。江戸川さんはただのアホではなく桁外れな記憶力を持つアホなのです。


「もしかして嘘ついてニコの誘いから逃げようとしてるの??」


「い、いや行きます…」


「やったー!」


〜な、なんと、ハラノ選手脱落です!!


〜予想外の展開ですねぇ。アホには天才は敵わないということですね。


「マストくんは行けるよね?」


「あ、はい。」


〜マ、マスオ選手打つ手なしぃぃぃぃぃい!


〜非常につまらないですねぇ。


ー「つまらないですねぇ。」じゃねぇだろ!!もう無理だろうが!


「なら、ハラノくんとマストくんは今からカラオケにlet's go~!んで、カルクちゃんは後でね??絶対だよ??」


「「「はい…」」」


〜カンカンカンカンッ〜


〜終了のゴングがなりました!!勝者は江戸川ニコ、江戸川ニコです!!これにて[第一回 江戸川ニコのお誘い、上手にお断り選手権]は江戸川ニコ選手の勝利で終了となります。それでは次回の[江戸川ニコのお誘い、上手にお断り選手権]でお会いしましょう!実況解説は作者と


〜ゲストの子川クニヒコでお送りしました。


熱い戦いは終わり、闘志を燃やし尽くした3人の選手は魂の抜けた顔で持ち場に向かうのだった。


「じぃも誘ってほちかった…」

読んでくださりありがとうございます!ブクマ登録や評価をしていただけると大喜びで多摩川を裸で泳ぎます。

次回は平日のいつかに投稿できればと…


P.S.

この歳になるまで[バーモントカレー]の事を[バーモンドカレー]だと思ってた…恥ずかしい(╹◡╹)

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