出会い
"彼"と過ごした三日間 序章
電車に揺れながら私は
淡々と何もない灰色に見える日々を送っていた。
周りの人達は皆それぞれ本を読んだり、音楽を聞いたり、その中に自然と目を追う人がいた。
ふと、"彼"と目が合った。
私は慌てて視線を逸らす。
電車の揺れが止まりその時、突然腕を掴まれた様な感覚があった。
腕を掴んだ正体は彼だ。
そのまま私は彼に引っ張られるように電車を降りた。
知らない道をただひたすら彼と歩いている。しっかりと腕を掴まれていて降り解けないだが不思議と怖くなく懐かしが胸に染みた。
彼の家だろうか
部屋に導かれる様に私は部屋に入っていった。
静かな部屋の中でカチコチ、カチコチ、時計の針の音だけが部屋に響く
無音を打ち消す様に私は彼に言った
「ねぇ」
「…」
彼は何も言わない。
「どうして…私をここに連れてきたの??」
「…」
ふと彼の事が知りたくなった
「貴方の…名前はなんて言うの?知りたい…。」
「……。 __だ。君の、名前は…?」
「私の名前は…__よ。」
そこから彼と奇妙な生活が始まった
読んでいただきありがとうございます!!
まだまだ、物語はこれから始まったばかりです。
この、"彼"と過ごした三日間。シリーズを読んで頂けたら幸いです。