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よろしくお願いいたします。
ネオ様と手を繋ぎながら露店街を歩く。手を繋ぐことができて嬉しいけどちょっと恥ずかしい気持ちもある。
繋いでいる手に意識がいってしまって、私は無言になっていた。もちろんお店なんて見てるつもりで全く見れていなかった。
しばらく無言で歩いていたらネオ様から話しかけられた。
「ローザ嬢は、またペンダントのようなものを納品してしようと思っているのかな?」
ネオ様が納品する作品について聞いてきた。でも私は全く思いついていない。
どうしよう。なんて答えようかな。
「昨日の夜にちょっと考えてはみたんですけど、結局いいアイデアは思いつかなくて、まだ全然思い浮かんでいないんです。ペンダントやネックレスもいいかもしれないんですけど、貴族の女性がターゲットだとすると宝石を使用しないと売れない気がしてて」
「そうだね、ゴージャスなものからシンプルなものまで色々あると思うけど、大体宝石は使われているね」
「宝石を使わなくても良さそうなものって何かありますか?」
「そうだな、あと身につけるとしたら、リングかイヤリングのどちらかになると思うけど、宝石を使わなくても良さそうなのは、イヤリングかな」
イヤリングか……ずっとつけていると耳が痛くなることがあるからな……。
「イヤリングはつけていると耳が痛くなるから、痛くならないものがいいですよね」
「うーん、なかなか難しいな。痛くなるものばかりだね」
何かいい方法があればいいんだけどな。
「ちょうどあそこにアクセサリーの店が出てる。ちょっと見ていこう」
「はい」
ネオ様が見つけたアクセサリーの店はイミテーションジュエリーの店だった。
キラキラしているけど、全部偽物らしい。手頃な価格だから平民向けだと思う。
ネックレス、リング、イヤリングなど色々なものが並べて飾ってあった。
「あれってイヤリングなんですかね?」
色々並べて飾ってある中で、イヤリングに見えるけど、明らかに横から台紙につけてあるイヤリングではないものを見つけた。
「ああ、あれはイヤーカフだよ」
「イヤーカフ?初めて聞きました」
「イヤーカフはイヤリングとは違っていて、イヤリングは耳たぶにつけるものだけど、イヤーカフは耳の中心に引っ掛けるタイプのアクセサリーなんだ。そういえばイヤーカフもあったな」
へぇーそんなのがあるんだ。知らなかった。お店に飾ってあるのはリングタイプのものばかりだったけど、作り方によってはイヤリングみたいに見えるものが作れるかも!
「いいアイデアが思いつきました!」
「どんなこと?」
「あとで工房に帰ったら説明しますね」
「ああ、楽しみにしてる。そろそろ予約時間になるからお店の方に向かおうか」
「はい」
露店街にあった時計をみてネオ様が言った。
もうそんな時間になるのか。さっき露店街に着いたばかりだと思ったけど、ちょっと工房からここまで距離があったからそんなに見てなくても予約時間になったんだな。
「この露店街を抜けたところに店があるんだ」
「そうなんですね!この辺りは初めて来た場所だからお店も全然わからなくて。楽しみです!」
露店街を抜けると、なんと高級ブディックと呼ばれるお店が立ち並ぶ通りだった。さすが王都の中心街。沢山の高級ブディックが立ち並ぶ。
高級ブディック街だから歩いているのは多分お金持ちの貴族ばかりだと思う。 こんなところにあるお店なんて思いもよらなかった。私、こんなところ初めてきたよ。どうしよう、慣れなくてオドオドしちゃいそう。
そこをネオ様と2人で手を繋いで歩いていく。ネオ様は私と違ってすごく堂々として慣れているようだった。
最初出会った時に、家名言われなかったから平民だと思ってたけど、もしかして、ネオ様って、高位貴族なのかな?
「あった。ここだよ」
あれこれ思っていたらお店に着いたようだ。
ネオ様が予約してくれたランチの店はさすが高級ブディックが立ち並ぶ中にあるだけある、とても素敵な外観のお店だった。
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