48 王太子視点
よろしくお願いいたします。
俺とローザは声をかけてくれた店の前で立ち止まった。
「おっ、寄ってってくれるのかい?嬉しいねぇ」
店主が再び立ち止まった俺たちに声をかけたきた。
「パエリアって、具は何が入っているんですか?」
ライス料理が食べたかったローザは興味深そうに店主に話かけていた。
「うちのパエリアは珍しく、野菜が主でね。豆と一緒に炊き上げているベジタリアンパエリアだよ。あっさりしてて、女性に人気だよ。どうだい?」
「えー野菜が主なんて、珍しいですね。そういうのは食べたことないです」
パエリアは王城の食事でも出てくることはあるが、野菜と豆のベジタリアンパエリアは俺も食べたことがなかった。
「ローザ嬢、ここのパエリアにしようか?」
ローザも興味深々の様子だから、俺はここのパエリアを買っていくことを提案する。
「めちゃくちゃ男前のにいちゃん、いいこと言うね!ぜひ食べてちょうだい」
すかさず店主がアピールしてきた。
「ネオ様もいいなら、私もここのパエリア食べてみたいです!」
「じゃあ、そうしよう。2人分お願いします」
「はいよ、毎度あり」
俺は自分とローザの分の2人分を購入した。
「ネオ様、私の分払います」
「俺が払うからいいよ」
(そうそう、ネオもこういうところでかっこいいところを見せないとね!)
イングからツッコミが入ったが、なかなか会話でのアピールができていない俺はその通りだと思っている。
「にいちゃん、顔がめちゃくちゃ男前なだけでなくて、行動も男前だね」
「…どうも」
褒められたようなので一応お礼を言っておく。
「温かい今のうちに食べるのはもちろん美味しいけど、冷たくなってから食べても美味しく食べれるようにレモンをつけてるから、食べる前にかけてね!」
「わかりました、やってみます」
俺は、まだ温かいパエリアを受け取ったのだが、店主が冷めたパエリアの美味しい食べ方を教えてくれた。あとでローザとやってみようか。
「…冷たいパエリアはサラダ感覚で食べるのだろか?」
「そうですね、変わった食べ方でサラダみたいですね」
「あとで試してみようか?」
「はい、ぜひ試してみましょう!楽しみです!」
ベジタリアンパエリアのおかげで俺からも初めてローザに話題を振ることができた。
「まだ、他に何か食べたいものがあるかな?それとも、もう工房に戻ろうか?」
パエリアがあるから十分だろうと思ったが一応確認してみた。
「そうですね、パエリアがあっさり系だから私は肉や魚とかも食べたいですね」
予想外の答えが返ってきた。
ローザは貴族の女性の割にはしっかり食べるようだ。俺の周りにいる貴族の女性は体型を気にするせいか、俺の母親をはじめとしてあまり食べない人が多い。
ローザのようにしっかり食べる女性は珍しいが好感が持てる。
「わかった。肉や魚料理の店を探そう」
「はい!」
再び俺とローザは露店街を見て回り、フライドチキンとフィッシュ&チップスを購入して工房に帰った。
そして、俺はパエリアで話題を振ることができたので、それをきっかけに何気ない時にも少しずつ自分から話を振れるようになっていった。
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