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よろしくお願い致します。
「ちょっと一旦休憩しようか?俺が彫金を見せて、ローザ嬢にやってみてもらってもう3時間くらい経つから。疲れただろう?」
もう3時間経つんだ…。早い。あっという間だった。どうしよう?ここで休憩してしまうと、遅くなって終わってからネオ様と一緒にご飯食べれないかもしれないよ。
「大丈夫です。続けます」
「大丈夫?無理しなくていいよ」
「大丈夫です!やります!」
「…わかった。先に進めていこうか。次の工程はタガネだね。俺は横で見ているからやってみてくれる?」
「はい」
ネオ様が私の横に椅子を持ってきて、座って私の様子をみている。
銀板にタガネを使って彫っていくんだけど、これが難しい…。見ているとなんか簡単そうに見えるんだけどね。葉っぱ、もっと小さくしておけばよかった。
大きかったな…。沢山彫らなきゃいけないよ…。
タガネを銀板に当てて、おそるおそるハンマーで叩く。カンカンとネオ様が叩いた時のように音はいいんだけど…。
「あー削りすぎちゃった。これじゃあ葉っぱの模様にならない…」
短く彫りたかったのに角度が悪いのか彫りすぎてしまった。なかなかうまくできない。初めてだから当たり前なんだけど、これもセンスとかあるんだろうか。
ぶつぶつ独り言を言いながらもカンカンと彫り続けていく。色々失敗はしながらも、なんとか模様を全て彫ることができた。
「うん。上手だね。今までの様子だと、ローザ嬢は糸鋸が苦手みたいだね」
えっ!これで?上手なの?自分が思い描いていた葉っぱとは程遠い…。
「どうして?っていうような、なんかびっくりした顔をしているね。ローザ嬢が描いた下絵のようには彫れてないけど、最初なら上出来だよ」
「ありがとうございます」
「最初でこれなら予定通り3日練習したらもっとうまくなって、思い通りに彫れるようになるんじゃないかな?」
「本当ですか?頑張ります!!」
「うん。長い時間お疲れ様。今日はここまでにしよう」
「はい、ありがとうございました」
時計を見たら始めてからもう5時間が経っていた。随分長く続けてしまった。私は自分で決めたことだけど、ネオ様も私に付き合っていたから疲れているだろうな。
私とネオ様は後片付けをしてエプロンを外し、作業場から出た。
「ローザ嬢、疲れただろう?座ってて、お茶淹れてくるよ」
えっ、ネオ様お茶淹れてくれるの?いやいや、私がやります。座っていてもらおう。
「ネオ様も疲れてますよね?私、入れてきますよ。座っててください」
「俺が淹れてくるから大丈夫だよ。ローザ嬢は初めての作業で疲れただろう?俺は納期が迫ると、これぐらいやることは普通にあるから平気だよ。だから座ってて」
ネオ様優しい。じゃあお言葉に甘えてしまおうかな。
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせてもらって、座って待っています」
ぺこっと頭を下げて私は椅子に座って待っていることにした。
「うん、そうしていて」
ネオ様がお茶を淹れに行ってくれた。作業の後にネオ様とお茶できて嬉しい。
毎回終わったらお茶してくれるのかなぁ?
「お待たせ」
ネオ様がいつものハーブティを淹れてきてくれた。
「ありがとうございます」
「何かお茶請けでもあればよかったんだけど、なくてすまない」
「いえいえ、もう夕食の時間ですし、ハーブティだけで大丈夫です。そういえばネオ様、夕食はどうされますか?」
よし、夕食の予定を聞けた!
「夕食?これ飲んだら、すぐ帰ろうかと思っていた。ローザ嬢も疲れているだろうから」
えっ、そうだったんだ。聞いてみてよかった。聞かなかったら、そのまま飲み終わって誘うタイミング無くしてネオ様帰っちゃうところだった。
「私は大丈夫ですよ。もしよかったら露店街で夕食を食べに行きませんか?」
「……」
(ネオ、返事!返事!また無口になってる。嫌だと思っていると誤解されちゃうよ!)
「ネオ様?もし難しければ、いいですよ」
私は行きたかったけど、ネオ様の都合もあると思うし。
「…いや、違うんだ。すまない、大丈夫だよ。食べにいこう」
「はい!」
ちょっとさっきの間が気になったけど、一緒に食べに行けるみたい!嬉しい!
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