35
よろしくお願いたします。
「こんにちは、ネオ様いらっしゃいますか?」
今日も工房の扉は開いていた。開いていればいるって前に言っていたからネオ様はいるようだ。少し待っていると奥から足音がしてきた。
「ローザ嬢、いらっしゃい」
「こんにちは、ネオ様。ちょっと悩んでいることがあって、ずうずうしくも相談にのってもらえたらと思って… それと実は今日、子爵領に戻ることになりまして、その挨拶も兼ねて父と伺ったんです」
「えっ、もう子爵領に戻るの?」
「はい、持ってきたアクセサリーは売れて、ガラス工芸品もほとんど売れたので予定よりも早いんですけど」
「そうなんだね、それはよかった。ローザ嬢に会えなくなるのは寂しいけどね」
「そうですね、せっかくお知り合いになれたのに、子爵領に戻ったら、こんな風になかなか会えなくなるので私も寂しいですね」
ネオ様が私と会えなくなるのが寂しいって言ってくれた。嬉しい。
「それで、父もネオ様に挨拶したいって、近くで馬車を停めて待っているんですが、ずっとそこに馬車を停めておくわけにもいかなくて。どこか停める場所、ありませんか?」
「それならこの工房の裏が馬車を停める場所になっているので、そこに停めたらいいよ」
「ありがとうございます。父に伝えて停めてきますね」
私は待っているお父様のところへ戻った。
「お父様、ネオ様が工房の裏に馬車を停めていいと言ってました」
「そうか、ありがたい。じゃあ裏に停めてこよう」
「場所がわからないかもしれないから、私も一緒に行くね。停めて一緒にネオ様のところに行こう」
「さっき、待っている間に喫茶店を見つけたから、挨拶したらわしはそこにいるから」
「はい」
お父様と私はネオ様から聞いた場所へ馬車を停めた。工房の裏の場所は思ったより広くて、あと2台くらいは停めることができそうな程だった。
工房は作っているだけじゃなくて、きっとお客様も来ているんだろうな。
馬車を停めて、私はお父様と再度ネオ様の工房へ向かった。
「戻りました」
「おかえり、場所はすぐにわかったかな?」
「はい、大丈夫でした」
ネオ様は奥にいなくて、入り口辺りのテーブルでお茶を飲まれていた。
「ネオ様、こんにちは。今日、地元に戻る予定です。娘がお世話になりました」
「エイド卿、わざわざありがとうございます」
「エイド卿?、ネオ様は私が貴族だって気づいてらしたんですか?」
「ローザ嬢から聞きました」
「そうでしたか。あの…ネオ様と私は以前どこかでお会いしたことはありませんか?」
「…いや、ないと思います」
「そうですか、私の勘違いですね。すみません」
「いえ」
「あの、私は挨拶だけのつもりでしたので、そろそろ失礼しようと思います。ローザはネオ様に相談があるようでして、もう少しここに残らせていただくので、相談にのっていただけたら嬉しいです」
「相談?私でよければのらせていただきますよ」
「ありがとうございます。よろしくお願い致します。ローザ、喫茶店で待ってるよ」
「はい、わかりました」
お父様が気を利かせてネオ様に相談のことを話してくれて、喫茶店に行った。
お読みいただきありがとうございました。
たくさんのPV、いつも本当にありがとうございます!
もし作品を楽しんでいただけましたら、お気に入り登録や評価などいただけると大変励みになります。
そしてとても嬉しいです!
ぜひよろしくお願い致します!!!




