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よろしくお願い致します。
私とお父様は、商談を終えて、荷物を全て馬車に積んでシルクリア商会から馬車で自領に向かっていた。
御者は行きと同じようにお父様だ。
馬車に乗せていた荷物は行きはパンパンだったけど、帰りはほとんど売れたのでスカスカだった。
いつもよりも多めに作って持ってきたのに、ほとんど売れたのはやっぱり守護精霊であるヤラが顕現したおかげもあるんだと思う。
ヤラが私がやりたいようにやってみたらと言ってくれたから、シルクリア商会で自分の考えを伝えることができたのはとてもよかった。
それと、お父様も。
「お父様、ありがとう。私の好きにさせてくれて」
「ローザのブランドだから当たり前だよ。でも価格に見合ったものをこれから作るのは大丈夫なのか?」
「それなんだけど…どうしようかと思ってる。ヤラ、どうしたらいいかな?」
(あいつに相談してみたら?)
「ヤラのいうあいつって、ネオ様のこと?」
(そうそう、そいつのこと)
相変わらずネオ様に対して酷い…。でも私もちょっと思っていた。ネオ様は高価なジュエリーを作られているから何かいいアドバイスがいただけるかも。
それに、もう今日で一旦子爵領に戻るから挨拶もしたいと思っていた。
「お父様、帰る前にネオ様の工房に寄ってみてもいいかな?」
「おぉ、そうだな。色々お世話になっているから寄ってから帰ろう」
そんなに馬車は進んでいなくて、まだ王都だった。お父様にネオ様の工房の地図を見せる。
ネオ様の工房はシルクリア商会とは反対の方向にあって、少し時間がかかる。
シルクリア商会で結構時間が経ってしまってそろそろ夕方と言ってもいい時間だった。
「ネオ様、今日いるかな?」
(どうかな。番だから案外ローザが工房に行くことに気付いて、いるかもね)
「えー!番ってそんなテレパシーみたいなこともわかるの?」
(僕はわからないよ。っていうか感じない)
「ヤラはただ拒否してるだけなんじゃないの?」
(そうとも言う)
「ローザ、わしはネオ様に挨拶したら喫茶店にでも行っているよ。ローザはアクセセリーのことも相談したいんだろう?」
「えっ、またネオ様と二人っきりになるかもしれないけどいいの?」
「守護精霊様がついているから、守護精霊様をわしは信頼してる」
(任せて!あいつがローザに何かしてきたら、僕があいつを懲らしめるから)
「ヤラ、何言ってるの!ネオ様そんな人じゃないって!」
ヤラはまたネオ様に失礼なことを言った。
「ローザ、あそこの建物が工房でよかったかな?」
お父様が指さしている方を見るとパン屋のようなネオ様の工房が見えた。
「うん、あそこだよ」
「じゃあ、ローザは先に行って、ネオ様がいるかみてきてくれないか?ついでに馬車を停めれそうなところを教えてもらってほしい」
「わかったよ。先にネオ様のところに行ってくるね」
お父様が一旦馬車を停めた。一応、少しの間なら馬車を停車していてもいい場所だ。私は馬車を降りてネオ様の工房に向かった。
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