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困窮令嬢は幸せを諦めない~守護精霊同士がつがいだったので、王太子からプロポーズされました   作者: 緋月 らむね


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よろしくお願いいたします。

 ロッド会長はああ言ってくれたけど、私は以前の価格の10倍では売りたくない。 


 粘土細工アクセサリーは平民をターゲットにして今まで売っていたから、価格が今までの10倍だと平民が手を出しにくくなる。


 いくらシルクリア商会がやり手だったとしても、私は難しい気がしていた。


「ロッド会長、せっかくなんですけど、粘土細工アクセサリーは平民向きなのであまり高いと難しい気がします。かといって貴族は、もっと高価な宝石などが好まれます」


 私は思い切って自分の考えをロッド会長に伝えた。


「そうなんですね。私どもの方はローザ嬢の粘土細工アクセサリーが先ほどの価格でも売れる自信はあるのですが、作り手であるローザ嬢が納得できていない価格で売るわけにはいきませんね」


「すみません… 」


「ローザ様、私の方で提案があるのですが、ガラス工芸品の職人さんにローザ様の粘土細工アクセサリーで使えるガラス細工のパーツのようなものを作ってもらうことはできないのでしょうか?」


 私とロッド会長の話がうまくまとまらないことをみかねて、コルネ様が提案してくれた。


「ガラス細工のパーツですか?」


「はい、ガラス細工でできたパーツを紐と粘土細工の間に通すようなイメージです」


 コルネ様は紙に詳細なイラストを描いて下さった。なるほど、ループタイのようなものが粘土細工の上についてくる感じか。


「ガラス細工は色をつけることも可能ですか?」


「はい、色はつけることができると思います。色々な色のガラス工芸品がありますから」


 お父様が答えた。こんなことなら一つくらいガラス工芸品を持ってこればよかった。全部受付で荷物を預かってもらっていた。


「色のついたパーツなら宝石のように見えるので貴族も購入するかもしれないですね。それなら先ほどの価格でもどうでしょうか?」


 さすがバイヤーのコルネ様、より売れるような提案をしてきた。でも、この提案を受け入れてしまうと私のローザブランドでは無くなってしまう気がしてる…。


「ごめんなさい。それでは私の作品ではなくなってしまう気がして… 。私、先ほど提案いただいた価格で納得して売れるようなアクセサリーを新しく何か考えて、もう一度改めてお持ちしたいと思います」


 そう言って私はロッド会長とコルネ様に頭を下げた。


「ローザ様…… 」


「わかりました。さすがデザイナーさんですね。なかなか折れない。改めて作品を作っていただき、持ってきていただきましょう」


 ロッド会長が先に折れてくれた。


「ありがとうございます!!」


「では、1ヶ月後にローザ様が価格に納得できるものを作って、持ってきていただくということで、会長、どうでしょうか?」


「それでいいですよ」


「わかりました。ありがとうございます。頑張ります!」


「では数の方は100個お願いできますか?」


「えっ!見せずに作ってしまっていいんですか?」


「大丈夫です。私はローザ様の感性が好きでお声がけさせてもらったので、ローザ様自身がいいと思うものなら大丈夫ですよ」


 なんということ!とても嬉しいお言葉をコルネ様にいただいてしまった!


(やっぱりローザの作品は素敵なんだよ!自信持って!)

 

 ヤラも便乗して励ましてきた。ヤラはちょくちょくピンポイントで声をかけてくれる。さすが守護精霊。


「ありがとうございます。100個作って持ってきますね」


「それでは改めて1ヶ月後にまたお待ちしていますね」


 なんとか話はまとまり、私とお父様はシルクリア商会を後にした。


 お父様は交渉の間、ほとんど黙っていて、私のいいようにさせてくれた。


お読みいただきありがとうございました。

たくさんのPV、いつも本当にありがとうございます!

もし作品を楽しんでいただけましたら、お気に入り登録や評価などいただけると大変励みになります。

ランキング入りを目指して引き続き頑張りますので、応援よろしくお願いいたします!

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