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困窮令嬢は幸せを諦めない~守護精霊同士がつがいだったので、王太子からプロポーズされました   作者: 緋月 らむね


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よろしくお願いいたします。

 ご飯も食べ終わり、私とお父様はシルクリア商会へ向かった。今日のご飯はパエリアだった。またお父様が見つけたお店だけど、とても美味しいお店だった。


 私のアクセサリーやガラス工芸品が売れたのもあって、お父様はいつも外食する時のお店よりちょっとランクが上のお店を見つけてきている気がしてる。


 シルクリア商会は露店街から少し離れたところにあって、この前のシーフードピザのお店の近くだった。


 お父様が連れてきてくれた建物はお店というよりも事務所だった。


「こんにちは」


  お父様は受付の女性に声をかけた。


「こんにちは、今日はどういったご用件でしょうか?アポイントはありますか?」


「私は、ペオース・エイドと申します。こちらのバイヤーのコルネ様と14時に約束しています」


「コルネと14時にお約束ですね。呼んでまいりますので、少々お待ちくださいませ」


 受付の方がコルネ様を呼びに行った。




 しばらくしてコルネ様が受付の方と一緒にみえた。


「エイド卿、ローザ様、こんにちは。ようこそおいでくださいました」


「コルネ様、こんにちは。お世話になります」


「こんにちは。私、とても今日楽しみにしてきました。よろしくお願いいたします」


「それはとても嬉しいです。ではこちらへどうぞ。会長もお待ちです」


 会長!?シルクリア商会の会長にも会うの!?それは考えてなかった!!緊張する〜!!


私とお父様はコルネ様に案内されて応接間のようなところへ通された。そこには私よりはちょっと年上だけど、若い男性が先に座っていた。


「こんにちは、初めまして。私はシルクリア商会の会長のロッドと申します。今日はお越しいただきありがとうございます」


 私たちの姿がみえると椅子から立ち上がって挨拶をされた。


「こちらこそ、お時間を作っていただきありがとうございます。初めまして、私はペース・エイドと申します。こちらは我が娘のローザと申します」


「初めまして、エイド子爵が娘、ローザと申します」


「エイド卿とローザ嬢ですね。よろしくお願いいたします。こちらへお座りください」


 随分若い人に見えるけど、会長らしい。会長自らが、座っていた向かいの椅子に座るように勧めてきて、お父様とともに座った。会長の隣はコルネ様が座られた。


「早速ですけど、ローザ様が作られていた粘土細工のアクセサリー、とても素敵で、ぜひうちで販売させていただきたいのですが、見たところ手作りのようですね」


 もうすでにシルクリア商会で販売することは確定だったみたい。ちょっと心配だったんだよね。まず販売するかどうかからの話かなって。


「はい、私が粘土をこねて形成した後に窯で焼いて作っています」


「時間かかっていますよね?沢山は一気に作れませんよね?」


「沢山ってどれくらいですか?」


 沢山の数にもよる。100個くらいなのかな?


「1000個とか… 」


 1000個、それは多いな…。


「そうですね、1000個は一気に作るのは難しいですね」


「やっぱりそうですよね。そしたら少数で付加価値をつけて売っていく方法で販売させていただきたいのですが、いかがでしょうか?」


 コルネ様が販売方法について提案してくれたけど、私は一昨日ヤラと練習した自分の思いを伝えたいと思っている。


「私の粘土細工アクセサリーですが、空想の植物をモチーフにしたユニセックスなアクセサリーとなっています。ユニセックスなので、女性でも男性でもつけることができ、ご夫婦やカップルがお揃いのものを身につけられており、好評を得ています。数と合わせて、お揃いの付加価値もつけてもらえたらと思っています」


「それは素敵ですね!!いい方法だ!」


 ロッド会長がのってきた!


「私もとてもいいと思います。ペアアクセサリーとしても売り出しましょう」


 あっという間に売り出し方も決まり、少数でペアアクセサリーとしても販売という付加価値をつけて売ることとなった。


「そしたら価格ですが、これくらいでどうでしょうか?」


 コルネ様が価格を提示してきた。普段売っていた価格の10倍…


「これは一つの価格でしょうか?それともペアの価格でしょうか?」


 今まで私に話をさせていたお父様が話し出した。


「もちろん一つの価格です」


「一つの価格…」


 ちょっと高すぎる気がする…。私はお父様と顔を見合わせた。


「よろしいんでしょうか?こんな高価な価格で… 」


 私は思わず聞いてしまった。


(ローザ!何言っているんだよ!!)


 すかさずヤラからのつっこみが入った。


(約束しただろ、ローザブランドにするって。そんな弱気でどうするんだよ!)


 そうだけど……実際こんな高い価格で売ったことないよ。


「大丈夫です。お任せください。売るのはこちらが専門ですから」


 ロッド会長はニッコリ笑って胸を叩いていた。


お読みいただきありがとうございました。

たくさんのPV、いつも本当にありがとうございます!

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よろしくお願いいたします。

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