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困窮令嬢は幸せを諦めない~守護精霊同士がつがいだったので、王太子からプロポーズされました   作者: 緋月 らむね


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よろしくお願い致します。

 ヤラと予行練習をした日からあっという間に、シルクリア商会にいく日になった。昨日はお父様と露店でガラス工芸品を売ったけど、あんまり売れなかった…。


 宿屋も今日でチェックアウトになるけど、ガラス工芸品が残っているから荷物は多い。シルクリア商会に行ったら、そのまま自領に帰るつもりだから、荷物が多いと商談の際に邪魔になる。


 そりゃ置き場所くらい貸してくださると思うけど…なるべくなら減らしたい。


 まだ商談の時間まで時間あるから露店を開く。露店に必要ない荷物は宿屋の荷物預かりサービスを利用して置いていく。露店を開く場所までは徒歩で向かう。


「お父様、今日はどこで露店を開く予定?」


「昨日と同じ場所にしようと思っているよ。シルクリア商会さんとの商談の時間も決まっているから、今日はあまり長く露店はできないからね」


「そうだね、まだ沢山あるから売れ残りそうだね。売れ残っても、持って帰るんだよね?」


「そのつもりだよ」


「そっか…。せっかく職人さんが作ってくれたから売って帰りたいな」


「そうだな。売れ残ったら、シルクリア商会さんにも聞いてみよう」


(ローザ、売り方を変えるんだ。ただ置いておくんじゃなくて、実際に使って置いておくんだよ)


「ヤラ?どういうこと?」


(聞かれてないのにアドバイスしちゃったよ。これ以上はローザが考えて)


「ありがとう。うん、私が自分で考えてみるよ」


 ヤラが私とお父様との会話を聞いて、ヤラの方からアドバイスをくれた。本来は私が聞いたことしか答えないって言ってたのに。よっぽど見るに見かねたのかな。


「お父様、このガラス細工の器に何か入れて露店で飾ってみましょう」


「そうだな、さっきチェックアウトの時にもらったお菓子でも入れておくか」


 宿屋でもらった飴やクッキーが何個かあった。それを入れて飾ることにした。


(ローザ!いいよ、それ。僕のアドバイスをうまく取り入れてる!)


 どうやらヤラのアドバイスをうまく活かせたようだ。





「あのガラスでできた器、素敵な使い方してる」


「本当だ。いい感じね」




 お客さんが早速お菓子を入れたガラス工芸品を褒めてくれた。


「いらっしゃいませ、これは職人の手作りのガラス工芸品になります。色々な使い方ができて便利ですよ」


 お父様もさりげなくアピールしていた。


「そうなんですね、便利そうですね。私も果物入れて飾ったりもいいかなって思いました。一ついただきますね」


 露店を出して数分で一つ売れた。ヤラのアドバイス効果だ。


(ローザ、良かったね。器にお菓子入れてみて)


『ありがとう、ヤラのアドバイスのおかげだよ』


(僕はちょっと助言しただけで、考えたのはローザだよ。良かったね。この調子で売れるといいね)


 さっきのお客様を皮切りにそれからも私の飾ったガラス工芸品を褒めてくれるお客さんが現れ、あれよ、あれよという間に数個残るのみになった。


「ローザ、沢山売れたね。あと数個だけになったよ」


「本当だね。これならシルクリア商会さんにいく時に持っててもそんなに邪魔にならないね」


「ローザ、思っていたよりも沢山売れたから、もう露店を閉めてご飯でも食べに行ってシルクリア商会さんに向かおうか」


「うん。そうしよう」


 当初の予定よりもガラス工芸品が売れたので早々と店を閉めて、ゆっくりご飯を食べてシルクリア商会に向かうことにした。





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