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遅くなりました。よろしくお願い致します。
「お父様、戻りました」
ヤラと会話をしているうちに、私はネオ様の工房からお父様のいる宿に戻ってきた。
「おぉ、お帰り。思ったより早かったな」
「そうなの?じゃあもっと工房の中も見せて貰えばよかったな」
お父様は、私が戻ってくるのがもっと遅いと思っていたみたい。
まぁ、でもヤラのこともあったから、あのままいてもちょっと気まずかったかもしれないな。
「ローザ、ローザの粘土細工がいつもの3倍の価格で売れたから、明日ガラス工芸品を店に出して、売れても売れなくても明後日にはシルクリア商会を訪ねようと思ってる」
やったー!今回は早く自領へ帰れる!!
私の粘土細工がヤラのアドバイスのいつもの3倍の価格で売れたし、全部売り切れたから、いつもみたいに帰るギリギリまで粘って売らなくてもいいなんて嬉しい!!
「じゃあ、明後日には帰るつもりってことだよね?」
「そうだ。シルクリア商会によったら自領に帰るつもりだ」
「予定より早いね!」
「そうだな。ヤラ様のおかげだな」
お父様はすでに今後の予定を立てていた。
「お父様、コルネ様に予定より早く訪ねることは伝えなくていいの?」
「ローザがいない時に、シルクリア商会を訪ねて明後日に伺うことを伝えてきた」
「そうなんだね、コルネ様みえた?」
「いや、お会いできなくて、ことづけてきた」
コルネ様はバイヤーって言ってたから色々なところに行っているんだろうな。
だから、お父様は明日じゃなくて、明後日にしたんだな。
「シルクリア商会に行くのが楽しみだな。私いったことないから」
「そうだったな。ローザは行ったことなかったな」
今度行くところはお店じゃなくて事務所の方だ。その前を通りすがったことはあるけど、おしゃれな感じの建物だった。
「じゃあ、明日は明後日を楽しみに頑張る!」
「そうじゃな、もうひと頑張りしよう」
話が済んだので、お父様と私は夕食を食べに行くことにした。
宿ではいつも夕食は食べない。昨日みたいにない宿もあるが、あっても外で食べるようにしている。今日はどこに食べに行くのかな。いつもお父様が連れてってくれる。
「お父様、今日はどこで食べるの?」
「今日はシーフードのお店にしようか?」
「シーフードのお店?」
「シルクリア商会の帰りに見つけたんだ」
さすがお父様!お父様は、いつも王都にくると新しい店を開拓している。
どこからか見つけてくるんだよね。
今回も行ったことがない新しいお店を見つけてきてくれた。
私はアクセサリーのお店はよく見つけるけど、食べ物屋はあまり目に止まらない。
食べるのは好きだけど、いつもお父様任せだからかな。
「シーフードの店って具体的には何料理なの?」
「シーフードを使ったピザのお店みたいだよ」
「わー!楽しみ!!早く行こう!」
私は宿からお父様と一緒に、お父様の見つけたシーフードピザのお店へ向かった。
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よろしくお願い致します。




