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今日もよろしくお願いします。読んでいただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。
私はヤラに改めて挨拶をした。ちょっと挨拶がヤラになんでも丸投げっぽくなっちゃったかな。
(ローザ、もちろん僕はローザ達の力になるつもりだけど、ローザから聞かれる前に先にローザに何かアドバイスすることはないよ。あくまでローザから聞かれたことだけだよ)
私の守護精霊だけある…丸投げはダメか。そうだよね。
「そうなんだね。ヤラ、わかったよ」
「お父様、ヤラは私が聞いたことに対してアドバイスをくれるみたいだよ」
自分が言ったのにちょっと気まずくなってまるでお父さんが言ったみたいに言ってしまった。
「おぉ、そうか。それは助かるな。ヤラ様ありがとうございます」
お父様は優しいから私が言ったことをそのまま受け取ってくれた。
これからヤラに領のこととか相談していけたらと思っている。でも相談してすぐにどうこうなるわけじゃないから今は予定通り王都に行って露店を出さなきゃね。
「ヤラ、私達は今から当初の予定の通りに王都に行って露店を出そうと思っているよ。露店では持ってきている領の職人が作ったガラス製品や私の作ったアクセサリーを売ろうと思ってるよ」
(そうなんだね、ローザが作ったのはどんなアクセサリーなのかな?)
ヤラが私のアクセサリーについて聞いてきた。ヤラに見せるために私は持ってきた袋からペンダントを出して自分の手のひらに乗せた。
デザインは葉っぱとか木の実とか私が作るのはユニセックスなものが多い。女性向けとかに限定してしまうと売れなくなるっていうのもあるから。
「これだよ」
(わぁ〜綺麗だね。それにローザの丁寧なきちんとした性格がペンダントに出てる)
ヤラに見せたのは葉っぱのデザインのペンダント。デザインの葉っぱは特に本物を参考にしたわけじゃなくて私が勝手にイメージしたものをデザインにしてる。
つまり空想の植物のデザインってことだけど褒められて嬉しい。
「ありがとう。これは結構作るのが大変だったんだよ。売れるといいな」
(ローザのペンダントは全部売れると思うよ。これはいくらで売るつもり?)
「えっ、いつもと一緒の価格で売るつもりだけど」
(いや、今日はいつもの3倍の価格で売っていこう)
「えっ!3倍の価格で?本当に売れるのかな…」
(まぁやってみてよ)
ヤラからのアドバイスで私は今までの3倍の価格で露店に出してみることにした。
正直そんなに価格を上げて大丈夫なのか気になるけど…
(ローザ!何を不安がっているの?このペンダントはローザが時間をかけて一生懸命作ったものだよね?それにこれはいわばローザブランドの品だよね?それ相応の金額をつけて売っていいんだよ。)
「ローザブランド…」
「ローザブランド?それはいい!!」
「お父さん?」
「わしは前からずっとそう思っていたよ。ローザのブランドを作るのは賛成だよ」
「そうなの?」
「ああ…その植物のデザインをローザブランドのロゴマークにしたらどうだろうか?」
「このペンダントの?」
「そう」
お父さんが言っているのはさっきヤラに見せたペンダントのことだ。空想の植物だけど私は気に入っていて、よくこの葉っぱのアクセサリーを作る。
「いいかもね。私もこの葉っぱのモチーフが好きだから。せっかくロゴマークにもするなら次からこの葉っぱの作品ももっと増やそうと思う」
「おぉ、それがいい」
ヤラだけではなく、お父さんから背中を押されて私は自分の作ったアクセサリーをローザブランドとして売っていくことを決めたのだった。
「ローザ、そろそろ行こうか」
「はーい」
そうこうしているうちにもうチェックアウトの時間だった。
王都に向けて私とお父さんとヤラは出発したのだった。
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