入学試験II
次の日朝早くに護衛に叩き起こされる
早いと言ってももう7時だ
「起きろ。試験は9時からだ。ちなみにここから1時間程はかかる」
それを聞き俺は飛び起きた
「おい!もっと早く起こせよ!ギリギリじゃねーか!」
と言いつつも一応間に合う時間に起こしてくれたのでありがとうは言っておく
「起こしてくれてありがと。もっと早く起こして欲しかったけどな!」
我ながら最後の一言は余計だったと思うがまあ良い。そんな事より今は早く準備を済ませなければ。
朝ご飯は1日のご飯で1番大切だからしっかり食べ顔を洗う。そして気付いた服がない!昨日の洞窟から持って来ていた服しかなくパジャマだって護衛に借りたのだ。グズグスはしてられない背丈は同じぐらいなので問題ないと判断して護衛に話掛ける
「なぁ、着ていく服が無いんだが貸してくれないか?できればフードが付いているのを…」
我ながらおこがましいが背に腹はかえられない。
すると護衛が服を持って来てくれた。しかもきちんとフードも付いている。
「ありがとう!感謝するよ!」
と言い。服を着替えにいく。
服を着替え終わると時間はギリギリだったが間に合った。
フードを深く被り用意してくれた馬車に乗り込む。
護衛は仕事があるので家の前で別れた。
馬車に揺られながら試験が終わったら服を買わないといけないなぁとでもお金がないとと考えつきどうしようかと迷う。
王に言えばお金を貸してくれるだろうか。貨幣がが400年前と変わっていなければ城の隠し扉に大量にあるのが使えるのだが。
「よし!」
試験が終わったら貨幣が変わったか確認して変わっていなければ城に取りに行こう。変わっていたら仕方がないから王に借りに行こう。と試験後の計画を立てた。少しワクワクして来た。先の事を計画するのは楽しいのだなと思った。昔は先の事など考えられず今では精一杯だったが平和になったなと思い皆んなの死が無駄ではなかった事を実感する。試験は午前中で終わるらしいので午後は楽しむぞ!と意気込む。ん?緊張はしないのかって?
当たり前だろ誰だと思っているんだ。吸血鬼の王だぞ?余裕に決まっている。まだ試験会場に着くまで時間があるみたいなので少し眠る事にした。
試験会場につき御者の人に起こされる。
「お客さん会場に着きましたよ!起きてください」
「ああ。着いたのか。起こしてくれてありがとう」
伸びをしながら馬車から降りる。
降りた先にはコロシアムのようなものと大勢の人間や獣人がいた。
「おお!これが試験会場か!」
コロシアムの前で受付をする。
そして番号が配られた。前から順に4人グループになり3グループづつコロシアムの中に入っていくそうだ。
俺は175番だと言うことは43組目だ。だから11番目にコロシアムの中に入っていくと言う事だ。試験は長くて10分も掛からないのですぐに呼ばれるだろうとぼーっと空を眺めてベンチに座っていると隣に誰かが座って来た。
誰だと思い横を見てみるよキレイな女が座っていた。なぜこの女は見ず知らずの男の横に平気で腰を掛けられるのだと疑問に思いながら話変えてみた。
「なぁあんた良く知らない男の横に座ろうと思えたな」
「ん?私はあなたを知ってるよ?」
知っているだと?今俺はフードを深く被っているから顔はほとんど見えないはずだ。なのに何故俺の事を知っているのだと警戒心を抱いた。目を細めて怪しむように女に話しかけた
「知ってる?俺はお前を知らないが。どこかであったか?」
「いや、あってはないよ!」
ん?会ってはいない?どうゆう事だと考えていると
「良く顔を見てよ!意外と似てると思うんだけどな〜」
と言われる。
似ている?誰にだと考えて気付いた
「お前!」