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デジタル・リボルト~ディストピアからへの英雄譚~  作者: あかつきp dash
一年目、翌年の四月に至るまでの章―外伝―
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里奈と由芽

 戦闘後、翔と別れた里奈と由芽は今日はどこで泊まるかの相談をしていた。


 同じ場所に留まるプレイヤーはあまり多くない。なので、毎日泊まる場所が違うというのもザラである。


「ここが安いみたい」

 里奈が提案してくるのはだいたいラブホテルだ。たしかに二人で割り勘して泊まるので安くはつく。

「私はその、雰囲気が苦手なんだけど」


 もちろん普通な感じのところもあるが、そういう部屋は人気があって、すぐに抑えられる。

 つまり必然的に奇抜な部屋に泊まる羽目になる。


「まあ、それについては同意なんだけど」

 相方の意見は尊重すべしだ。一方で現実的な問題もある。

 周辺のホテル代を由芽に突きつける。


 由芽はそれを見てげんなりしている。

 里奈からどうするという視線での問いかけ。

「里奈ちゃんに任せるから」

 文句は水に流すしかない。

「もう一人いれば三分の一になるのにね」

「ホントだよ」


 とにかく節約志向になっていた。魔物退治で得た資金はホテル代や食事代だけではない。自身の強化にも使わなければいけない。


 しかし一方で里奈は自分は自立して生きているという実感を得ていた。これは地元で生活していては感じられない充実感だろう。


「ホテルの予約とったよ」

「里奈ちゃん、ありがとう。スーパーで買い出ししてから行こうか」


 これが二人のあるいは多くの駆け出しプレイヤーの日常だった。

 ラブホテルにカップルはほとんどいない。東京では代わりにこう呼ばれている。


 初心者の宿場、と。

 


お読みいただきありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

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