表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/266

■由芽は気づかされる。いま囲まれていると

 するんじゃなかったと由芽は激しく後悔した。


ログインした際の外の状況を知りたくて、由芽はログインをしたのだ。


 そしたらである。タクシーは子鬼たちに囲まれていた。


 そしてタクシー正面には三メートルあろうかという上半身は裸に真っ赤な体。


 頭の二本の角に真っ赤に血走らせた双眸がこちらをじっと見つめている。


 太い右手に握られている金棒が武器なのだろう。


 いずれもが下卑た笑みを浮かべながら早く出てこいと催促しているようだった。


 由芽は涙目になりながらログアウトする。


「お、おい。大丈夫か? 顔が真っ青だぞ」


 晴が顔を覗きこむように声をかけてくる。それほどにただならぬ雰囲気だったのだろう。


「いまは絶対に出てはダメです。魔物に囲まれていますから」


 由芽は声を震わせながら懸命に声を絞りだす。


 レベルも久遠や里奈とパーティーを組むことでそれなりに上がってきていたが、魔物たちとやり合うにはレベルの桁が違う。


 タクシーを出たところで(なぶ)り殺しにあうだけだろう。


「俺が(おとり)になっている間にとかじゃあどうにもならないんだよな?」


 由芽はコクリと頷いた。そもそもゾーンを何とかしない限りは病院に入れないのだからどうしようもない。


「久遠くんから他の病院を探すように言われてます」


「そいつが賢いかもしれねぇな」


 由芽は先ほどから病院を探しつつ連絡をとろうとするが、なぜかどこにも繋がらないのだ。


 困ったことになったと由芽は首を捻らせる。


「そういや君はその久遠を頼りにしているんだな」


「不思議な人なんです。見た目は普通の男の子ですけど、一緒にいてくれるときの安心感が全然違うんです」


 いまも久遠たちは救援のためにこちらへ向かってきてくれている。そういう彼の行動力が信頼感へと繋がっているのだろう。


「姉貴や明里さんも気に入っていたみたいだしな」


 かく言う晴もそうなのだろうと由芽は口ぶりから推測する。


 由芽は確信していた。久遠だけではなく、里奈も必ず自分たちを助けにきてくれると。


お読みいただきありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします。

感想、評価、お気に入り登録も今後の励みになりますので、ぜひお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ