三月の戦士団
三月の戦士団はいわゆる小規模クランに分類される。それを里奈が知ったのは入団して二週間ほど経ったくらいだった。
小規模ながら卒業証書をもらった人だけが入団できるとメンバーを絞ったのが結果的よかったようで団員の絆は強い。
それが相乗効果でいい結果をもたらしているのではないかということだった。
設立者はリーダーの初田翔。誕生日は三月二七日。もうじき一七歳になる。
彼は孤独なことが多い卒業証書をもらった一二歳の少年少女に声をかけて東京で生きる術を教えている。
クランの空気もいいためか入団してから脱退する人も少ない方らしい。
里奈も自分より一日前に来たという園部由芽と仲良くなったということもあり、入団してすぐ打ち解けられた。
クランを結成するとクランリーダーは専用の制服をデザインできる。
しかもデザインされた制服は実際にクランメンバーに支給される。
グレーを基調とした派手さはないが、落ち着きのある色見は里奈も好きだった。
「よし、片岡さんに園部さん実戦訓練をしようか」
初田は二人を連れて小さな通りに来ていた。
「はい!」という二人の子気味のいい返事が響く。
続けて里奈は東京迷宮のブラウザを開けて、スタートのボタンを押す。
ゲームがはじまるのだ。
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