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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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87/212

うなされる悪夢も

高熱にうなされて、

悪夢をみた午前三時。

家の中、

ぐあんぐあん、

歪む時計も。

逸る鼓動、

手を置く、

熱も、

感じて。



水を、

飲み下す、

生温いコップから、

溢れて濡らす、

指の隙間も。

口を付ける、

熱い息を、

下げる体温に。

悪夢が魅せる、

コップから、

溢れる蛆が、

慌てて落とす、

コップの弾け散るのも。



水槽に浮かぶ、

目玉の飛び出たkも。

水面に揺れる、

死体、

沈む尾びれが、

澱む緋色を纏って。

血走るぼくの瞳が、

映る死体を、

流れるオフィーリアかと。

夏の終わり、

告げる夜の、

汗の滲むこめかみ、

感じながら。



白む空を、

見上げる窓越しの、

開け放すのも、

ためらわれ。

空に霞む、

星の、

細く光るのも。

喉の奥の、

熱く、

腫れる、

まるでそれが光るようで。

街灯の、

いつまでも、

照らす道路の、

脇に生える雑草が、

他愛ないぼくのようで。



枕に、

沈める、

重い頭を、

寂しがりの、

身体を、

布団の上に広げ、

手繰り寄せる、

体温計の、

先の冷やりも。

夜が、

明けたら、

きっとkを、

その紅廟にと。





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