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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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82/212

夏休みの海に

搔いても、砂をさらっていく、波に。

足と足の間を、すり抜けていく、波に。

埋もれる砂地に、くすぐる足に。

さらさらと。

するすると。



打ちつけてくる、膝に。

あわぶくが引いていく。

打ち寄せられる、浮き輪の。

絡む、海藻に、てのひら。

さらさらと。

するすると。



水面に散らばる、光のコラージュ。

揺れて、きらめく、光のコラージュ。

夏の体温が疼く皮膚に。

熱を帯びた、砂を、肩に。

剝けた皮に、浸す海水に。

さらさらと。

するすると。



打ち上げられた、流木に、掛けられたタオルが。

波に合わせて、風に。

触れる、乾かす、はためく。

喉を、潤す、炭酸の。

弾く、口内を、しぼむ頬。

瞬く瞼の、日に焼けた、瞳が。

地平線に、浮かぶ、佐渡ヶ島を。

見晴らす。

潮風を、吸い込む。



足を、投げ出す、海の家の。

焼かれたとうもろこしの、唇をあてた。

歯に、染みる、あまさと。

香ばしさと。

潮が、薫る。

日陰に、潜む、日焼けした。

肌に触れる、潮風に。

温い、扇風機の。

笑い声、突き抜ける。



シーサイドラインを、走る、轟音の。

空気を、揺らす。

波間に、揺れる。

垂れ下がる、電球の、海の家を飾る。

空気に、揺れる。

波と、揺れる。

流れる、ステレオから。

歌声、合わせる、いもうとの。

涸れた、声に。

震える、声に。



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