77/213
時と
糸のように降る雨
頬を濡らす
夜が落ちる
エンドロールが流れる
時を刻む台所の
窓を打つ
しとしと雨
鼓膜に震える
秒針と共に
夏を伝える
うだるような温度に
肌も
触れる指先
干すTシャツの
縒れた裾に
香る夏の部屋
細雨落ちる
カエルの肌も
香る夏の夜
闇を突き抜ける
見えない時と
かくれんぼ
ただ雨の落ちる速度に
なぞらえて
濡れる胡麻の葉
集合する雨粒
雫の垂れる
時の音
眠るミミズの
耕す土に
落ちる雨粒
集合する
車の流れる
アスファルトに
染みる細雨
見つからない時を
探し回るぼくに
見上げた信号の
点滅する明かりに
なぞらえるように
捉えたならば




