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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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修学旅行の前夜

鼓動止まない、

修学旅行の前夜に、

石鹸で擦るぼくの身体、

日焼けした。



  しおり捲り、

  荷を揃える

  後のソーダ、

  胸を打つ夕

  刻のソーダ



雨模様を知らせる予報の、

最後の晩餐のような気分に、

流し込むソーダ、

溶かした甘さ。

熱を帯びた肌の、

弾く水滴、

シャワーヘッドから打たれる、

飛沫。



止まない不安の、

馳せる遠くのまちかど、

轟音知らせる電車の、

ぼくのまちにも似た。



  晩餐のサラダ

  並ぶ椅子の、

  心臓に染みる

  トマトの、齧

  る箸の。



逸る、

秒針とともに。



潜り込む布団の、

かき寄せる、

鼻先まで、

吐息。



薄く障子に差す朝日の、

修学旅行の朝。

微睡む瞼の、

先っぽに鼓動。

知らせる不安に、

テーブルのベーコンエッグ、

手に付けられないぼくの、

心拍だけが。



迫る集合時刻、

やましいほどの雀の声に、

手に持つ荷の重さ、

のしかかる不安、

ぼくを追ってくる秒針、

失った逃げ道に、

葉擦れもさらう、

夏の空気に。

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