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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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63/212

剣道場の

掛け声響く剣道場、

竹刀素振り、

すり足の基礎稽古、

ぼくの左腕、

棲むMの。



声を張る面打ちの、

Mを見据え、

剣先を意識し、

竹刀打ち響き。

天井を抜ける気合の、

空気に震える竹刀の、

踏み込まれる右足の。



20時の指導稽古、

出小手する残心、

コンパスの如く回転。

抜ける師の。

踏み込みながら手首返し、

胴打ちの、

竹刀振りかぶり、

気合咆哮。

棲家となる左手の、

主のMが、

振り下ろす面打ちの、

前に飛び込むぼくの。



面紐解き、

外す面の、

汗に染みた面手拭い、

掛ける指の、

震えるのも。

息を吐き、

正座する足の、

重いのも。



前に礼し、

聴く師の声。

耳に残響、

抜ける剣道場の、

打つかる空気に。

左腕、

じんじんと、

浮かぶ人面瘡の、

Mが。

瞳孔開き、

背筋に寒気が、

走るぼくに。



去る剣道場に一礼、

泥の靴を履き、

降りて行く階段の、

風も頬を撫で。

紫陽花の雫も落ちるのも。

葉の上で眠るカエルの、

瞑るまぶたが。


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