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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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38/212

恋で擦れた

擦れてできた傷に水を流しました。

恋でできた傷というようなもの。

Kの着物・緋鮒の薄い尾びれ。

花魁の女のような,薄い子葉。

水で洗い流された傷は。

赤く腫れ上がっているのでした。



柔ら かな 痛 みと とも に ,  

指 に触れ る と痺れ るよ う な。

オキ シ ド ール を傷 口に 当て ると,

湧き立 つ 恋情 。

K の尾び れの

よ うな 翻る スカー トの 裾。



    緋鮒のあか

    纏う洋服の

    あこがれて

    薄いリボン

    の背びれの

    ような



水槽で唸るポンプのように微かに。



間奏))))



遠目から眺める・水槽

校庭の葉桜の下で翻るKの。

笑い声の上がる空に,

振動する空気が湿気を帯びて。

ぼくの心臓が擦れる。


   足下に転がる、

   オレンジの。

   緋鮒の着物の、

   オレンジの。

   ぼくの皮膚から

   広がるあかの。



擦れて広がる腫れぼったさの。



夏の空に泳ぐKの尾びれ。

校庭を駆けていくKの細い脚。

オレンジの果汁を吸い尽くして、

すぼめた唇の。



  

   突き抜けるあお。

   そら。

   遊泳する花魁の。

   突き上げる心臓。

   恋慕とよべるよう

   なもの。K・

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