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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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13/212

アウトロは流れない

指先についていた砂糖 を ちょろっとなめてみたらしょっぱかった。

そのようなものとは。

ぼくのいえの隣の隣のおじいさんが、 しってるとおもうけど、オレってガンなんだ って告白 してきたそのことは、 ぼくは知らなかったけれど。

みたいなことのようで。

意外性に導かれて,、

ぼくの指の腹にくっつく白い粉はぼくを期待させる。



しってるとおもうけど って ちょっと乱暴なんだと思いました。

しってるとおもうけど 、 のあとに導かれるものって相手への関係性の甘えなんだ。


母がおからドーナツの生地をボウルのなかでこねていて、

それをちょろっとなめてみたら,・

しょっぱいの・ 

海のなかに放りなげたらあまくなるんだろう)


ぼくは母のこぼしたさとうを指でかき集める。


Kはぼくが買って貰った飴玉のような色をしていて。

Kを舐めたら甘いんだろう。

Kの尾びれはひときわ。



())間奏)



Kの背びれからは腐った水の匂いがする。

飴のように透き通ってさえも・

夏」 ずっと洗わずにいた水槽の水は白濁と。

そのなかを ひとかき。またひとかきする 飴状の尾びれが。



しってるとおもうけど、Kってさかなの形をした飴なんだよ。



そうぼくが告白したところでくちのなかに放り込むやつなど、

ぼくはKの甘さを  知らしめるために。

Kのかたちの飴玉を水槽におとして、

さあ、およげ!

とぼくが叫ぶと、

飴が水に溶けていくんだr。

水はピンク色に混じって、朱色していたKの名残を。

惜しむ。

病におかされた尾びれは、とうに水のなかへと散っていっては・


水草がとけてうるおった砂糖をまとわりつかせて。


 隣の隣のおじいさんは

 いつか死んでしまうの

 かもしれないけれど、

 Kのいる水槽を眺めて

 きれいなピンク色だね

 とまるでKが死なない

と決めつけているよう


アウトロは流れない。ぼくはさいごまで甘さを期待させる。

いきている はずとしんじ ているうちは 口内は甘さにみちているから。

匂いでさえも。

Kの身体はまるでしなやかさを失ってさえも。




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