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指先に詩をあつめて、温もった体温で  作者: 今井葉


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102/213

温泉

秋の夜長に

家族で

温泉

タオル片手に

石鹸も詰め込んで

新調した

Tシャツ

はしゃぐいもうと

引っ掛けたサンダル

月夜のもと

瞬く

星粒鳴く虫の音

オーケストラ



道中の

FMラジオ

お母さんの

鼻歌流れる窓越しの

イルミネーション

ウィンカーと

相まってリズム取る

お父さんの右手が

ハンドル

弾む

ちょっぴり

早いクリスマスソング



カウンターで

差し出す回数券

押される

スタンプ

心はやる

温泉!

走る

ぼくといもうと

くぐる

「ゆ」

の、のれん

剥いでいく

トレーナー

ドキドキの

ヘルスメーター

そっと親指を載せ



かぶる

シャワー

石鹸も泡立て

擦る背中

大きなお父さんも

ゴシゴシ

込めて

洗うすみずみ

赤く

透き通る肌も

急ぎ足の

湯船まで

差し込む

足の指の

飛び上がる熱さに

てのひら

掬うパシャパシャ

そーと

差し入れる湯船に

けむりも

纏ったぼくは




火照る

両手も

平泳ぎのようにして

集まる

湯の

温かさも

頭に

乗せるタオルもお父さんらしく

真似して

乗せるタオル

鼻歌

こぼれるドリフターズ

笑う

見知らぬお隣さんの

ゆけむり越しの

皺も



とびら開け

広がる

露天風呂

ひやり

秋風も

簾越しの

星空も

溢れる

湯の中に

手足広げ

頬をさらう

秋風の

夏の温度も恋しく



濡れた髪に

巻かれたままの

タオルに

折り目の入った

Tシャツ

湯上がりの牛乳とか

いもうとの

いちご牛乳とか

香る硫黄も

笑うえくぼも



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