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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
この世界
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仙台旅行5

「旅行なのになんもする事がない」

「食べ歩きしてるじゃん」

「それ以外にだ。観光名所の大体は町の外にしかないんだぞ?」

「それはそうだが」

「牛タン串美味しいしいいじゃん」


牛タンが美味しいのは認めるけどさ。


「旅行なのに正直暇すぎる」

「イベントとかがあればいいんだがな」


お風呂イベントならあったけどな。

それにしても今日暑いな。

梅雨明けかな?


「みなさーん、イベント会場はあちらですよ」


丁度いいタイミングでイベントが起きたようだ。


「暇だし行くか」

「そうだな」


俺達はイベント会場に向かう。

星奏はイベントの看板を高々と掲げている人に話しかける。


「これってなんのイベントなんですか?」

「これはですね。貴族主催でとある場所でゾンビを倒し続けて貰うイベントです」


帰っていいか?


「でもでも、とある能力者様のおかげでその範囲では死ななようになっておりますし1番多くのゾンビを倒した人には景品だってあるんですよ?」


俺の帰りたそうな顔を見たイベント関係者は焦った顔で説明を続ける。


「景品ってなんですか?」

「数百万円相当する魔力強化玉ですね」


魔力強化玉って出した魔法の威力を高めるアイテムだったか。

強いとは思うけどゾンビに対して魔法の威力を高めただけで勝つのは難しいという理由で買わなかった物か。


「死なないのならやってみるか?」

「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ」

「やる気満々だね」


まぁ暇だしな。



俺達は言われた場所に立ち待っている。


「これってもしかして人数が多い所が有利なんじゃねぇの?」

「個人戦とは言われてるけどいくらでもズルができるからね」


別に言われた場所の範囲外に出てもいいって言ってたからな。

死んでもいいならの話だが。


「ふっまぁ安心しろ。なんてたって俺は主人公だぞ?主人公のパーティは少数精鋭って決まってるんだ」

「確かに大体の作品では少数精鋭で描かれているな」

「じゃああっと驚くような作戦を立ててよ。主人公カッコ笑いさん」


任せろと言いたいがカッコ笑いとはなんだ。


「まぁお前らより天才な俺が立ててやるよ。そうだなぁ。もう範囲外で戦うか」

「ヤバそうなら私の能力で逃げればいいしな」

「外ならサン達を使えるだろ?他の冒険者の邪魔でもしてもらおうぜ」

「それいいね。相手が嫌がる事をするのは大好きなんだ」

「クズかな?」


シンプルなクズが出たな。

俺は勝てればいいから別にいいが。


<皆さん、準備はよろしいでしょうか?>


マイクで俺達に話しかけてくる。


<では毎月恒例ゾンビ狩り祭り。よーいドン!>


そういう声が聞こえると範囲内にいた冒険者達は一気に外に出る。


「範囲内に残る冒険者はいないんだなって」

「とりあえず急げ」


なんかコミケに並んでるオタクみたいだな。

なんとなくだけど。



俺達は10分ぐらい走り誰もいない場所に着く。


「よし、ここでいいか」

「今から何かするのか?」

「これを使うんだよ」


星奏はそう言ってお腹のポッケから出すみたいに出す。


「テレレテッテレー不思議な水晶玉ー」

「セイえもん、それを何に使うの?」

「2人とも著作権とかって大丈夫なの?」


これでお金を稼いだら多分アウトだけど稼いでないからセーフ。


「まずね、いい感じの所で占いますって書いた看板を置くでしょ。その近くで占って悪い結果を出すんだ。そしてそれを信じたバカ共にこれを買えばいい未来が待ってるよと言って元値よりすっんごい高値で買わせるのさ」

「すごいや、セイえもん。これで大金持ちでヒザ夫のやつを黙らせられるね」

「こんな〇〇えもん見たくないよ」


やったねちぢ太君、ギガントのやつをぶち殺せるなんて。


「まぁそんな訳もなく」

「あ、普通に戻った」

「どこでも――」

「お前がやるな。収集がつかなくなる」

「酷くない?」


シズ太君は黙っておけばいいんだよ。


「これはゾンビが近づいてくる水晶玉だ。能力者によって作られたらしい」


能力ってつけたらなんでもありになると思うなよ。


「お、寄ってきた寄ってきた」

「はぁ、なんで俺の能力はこんな普通なんだ」

「シンプルイズザベストって言うしいいじゃん。こっちは動物と仲良くできるような人じゃないと上手く使えないんだからね」


そういうもんか。

まぁ雫よりは使い勝手がいいしいいか。


「意外と多いもんだな」


俺はゾンビを切りながら言う。


「こうやって無料で配られていたが買おうとするとかなりするものだからな」

「おいくらほど?」

「大体10万」


そこまでして買おうと思えないな。

ていうかこのイベントにどんなけ予算割いてるんだ。

そんな事に使うんだったらクエストの報酬に金をかけろ。


「なぁこの剣で思った事って言っていいか?」


星奏はそう言い剣を指さす。


「言うな」

「言わせろ」

「星奏、言ってしまったらおしまいだよ」

「確かにそうかもしれないけどさ」


俺は星奏の口を塞ぐ。


「星奏、この剣がほぼ意味をなしてないなんて口が裂けても言うなよ?」


俺は圧をかけながら言う。


「ムグームグムグレロレロレロ」


星奏は俺の手をぺろぺろと舐める。


「うぇっ汚ったな」

「汚くない。人によってはご褒美なものなんだぞ」

「俺はそんなやつじゃない」

「2人とも、ゾンビが来てる事忘れてない?」

「「…あ!」」


俺達が言い争っているとかなりの数のゾンビに囲まれていた。


「効果ありすぎじゃない?これ」

「まぁ高価なものだからな」

「上手くないぞ」


大量のゾンビに囲まれた俺達はすぐに背中を預け合う陣形を組む。


「ふっ背中は任せたぜ」

「任されたよ」

「…」

「星奏もなんか言えよ」

「こういう時は無口キャラが1人でもいていいかなって」


一体俺達はこんな状況で何をしているのだろうか。


「どうやってここから逃げるの?」

「そうだ!星奏、能力を使ってくれ」

「あ!そうだったな。よし行くぞ。サイコキネシス!」


俺達は浮かび上がり少し離れた位置に行く。


「ここなら囲まれないし何とかなるだろ」

「やっぱり便利だな、その能力」

「だろ。やはりこの中で1番の主人公は私だな」

「星奏はちょっと待ったぁ!をされたんだから主人公じゃなくてヒロインだよ」

「じゃあそのちょっと待ったぁ!をした俺は主人公でこいつと付き合う未来があるって事?」

「ないだろ」

「なるほど、やはり星奏はツンデレだったか」

「どこを見てそう思ったんだ」


べ、べつにあんたのためにしたんじゃないんだからねって言えよ。

ツンデレの代名詞だろ。


「一旦どうする?あの集団を何とかする?」

「そうするか」


俺達がゾンビに近づこうとした瞬間、突然俺達を吹っ飛ばす程度の強風が吹く。


「なんだこれ?強いな」

「ちょっと星奏、能力をってうわぁ!」

「2番目に飛んで行きそうな竜が飛んでいっちゃった」

「ちなみに1番目は?」

「わた、いやーー」

「雫ー!どうしよう。なんか風が更に強くなってきた!このままじゃ…無理だった。いやーーーー!」



俺は枢機卿の1人、樹田升(きみたます)

今は高野竜達を捕らえるために隙を伺っている。

バカンス気分で。


「今日はいい感じに晴れにしてるからな。気温も良好」


今日は町の方でイベントがあるらしいね。

俺達ゾンビを倒すためのイベントが。

まぁ俺にはほとんど関係ないしいいんだけどね。

最近はもっぱら能力研究で忙しかったし今日ぐらい休んでもいいよね。


「本当はトロピカルジュースぐらい欲しかったんだけどな。まぁいいか。日焼けしてガングロになってモテモテだ!」


筋肉ないから多分モテないけど。

それとゾンビの体って日焼けするのかな?


「それよりも暇だな。前は教徒達と話したりしてたんだけどあいつのせいでゾンビ教のそのものが違法になったからな。仲良かったやつら全員捕まっちゃった」


今も壁づくりに勤しんでいるのだろうか。

隷属刑とか人間も酷いこと考えるよな。

元人間の俺が言うのもなんだけど。


「ていうかあれ、高野竜じゃん。イベントに出てたんだ」


俺は少し考える。


「飛んで火に入る夏の虫とはこの事。俺の能力で台風並みの風を作ってっと魔力は…まぁ大丈夫だろ。よし、これで人が全然いない所に持っていくんだ。えいっ!」


俺は高野竜達に向けて台風並みの強風を放つ。


「飛んで行った飛んで行った。…あれ、ちゃんと生きれるかな?まぁなんとかするだろ。賢いらしいし。よーし捕縛しちゃうぞぉ。間違って殺しちゃわないように気をつけないとな」


俺は少し準備体操をしいつもの服に着替え高野竜達の所へ向かう。

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