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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
この世界
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仙台旅行4

俺は太陽が昇ってきたからかいつもより早いであろう時間に目を覚ます。

雫は珍しくまだ起きてない。

星奏はいつも通りだ。


「ていうか、雫の寝相悪すぎだろ」


雫は右足を俺のお腹辺りに置き左足は膝を曲げ俺の腰を蹴っている。

ハンモックで寝ていた頃はこんな事なくてよかった。

こんな事があたったらストレスでハゲていたと思う。


「星奏のやつこれが分かってて俺を雫の隣にしやがったな」


俺は後で仕返してやると心に決め雫を起こさないように起き上がる。


「歯磨きするか」


俺は部屋に付いてある洗面台に向かい使い捨ての歯ブラシで歯を磨く。

ふと時間が気になったので星奏の腕時計を星奏のカバンからそろりと取る。


「5時丁度か。雫はいつもより遅く寝てたしもうちょっと遅くに起きるだろうな。星奏はいつも通りだろ」


俺は洗面台に戻りに朝の支度をササッと済ませる。


「こっそり外に行くか」



俺は仙台の町をぶらぶらと歩いている。

風景はビルが東京程じゃないがまぁまぁあるなという印象だ。

俺が昔住んでいた所はどちらも田舎っぽい場所だったからまだ少しだけすごいと感じてしまう。


「お金は星奏が俺からギャンブルで取ったのをこっそり取り返したから何か買おうかな」


例えば木刀とか。

そう思うがチラッといつもの癖で腰に着けたつけた刀を見ると買う必要がないと思ってしまう。


「それにしても何をしようか。朝食はまだだからお腹は空いたしなぁ」


そんな独り言を呟きながら町を歩いているとある1軒のボロボロな銭湯を見つける。


「混浴あります……だと?」


俺はこんな早い時間にやってる事に驚かず混浴がある事に驚いていた。


「いやまぁ朝シャンっていうものもあるしね。せっかくだし入ろっかなぁ」


口笛を吹いている俺は周りを見ながらこっそり銭湯に入る。


「いらっしゃい。……その様子だと混浴があるっていう看板を見てきたな」


俺が銭湯に入ると受付をしているであろう40代前半のおっちゃんが話しかけてくる。


「入っていきな。お兄ちゃんの年になるとそういうのに興味を持つ事は普通さ。ちゃんとこいつは貰うがな」


おっちゃんは金のマークをした手を俺に見せつける。


「じゃあ……入場券1枚」

「はいよ」


俺はおっちゃんに代金を渡しロッカーの鍵を貰う。

ていうか暖簾(のれん)が2つあるのにどっちも混浴って書いてあるじゃん。

混浴しかないのかよここは。

俺は脱衣所で服を脱ぎ念の為に腰にタオルを巻く。

そしていざ入ってみると。


「誰もいない。だよな。こんな朝早くにいるわけないか。銭湯の見た目もボロボロだったし人気ないのな」


俺はシャワーを浴びるとすぐに温泉に浸かる。

意外にも中身は綺麗にされてある方である。

多分混浴しかないから売れてないんだろうな。

もう1個あった暖簾の向こう側の出口がこちらからでも簡単に見える。


「ていうか普通こういうのって露天風呂しかないんじゃないのかよ。なんで室内しかないんだ。周りの高いビルから覗き見されそうだからという理由だろうがそもそもの話ここは混浴だろうが」


俺は1人愚痴を言っていた。



「はっ!」


私は眠りから覚め起きあがる。


「ん? 竜がいない」


隣に寝ていたはずの竜がどこかに行ってしまったのである。


「時間はっと」


私は誠華ちゃんのカバンから腕時計を取り出し時間を確認する。


「6時? いつもより遅いね。まぁいつもより遅くまで起きてたからだろうけど」


私は朝の支度をサッと済ませ誠華ちゃんの財布から昨日のギャンブルで取られた分のお金を取り出す。


「これで星奏ちゃんも完全なゼロだよ」


私は他の人の迷惑にならないようにそうっと旅館を出る。


「食べ歩きしたいけどしたら絶対朝ごはん食べれなくなりそうだしやめておこうっと」


私はぶらぶらと今日お昼ご飯をたべる場所や食べ歩きに良さそうさ店に目星をつけていると1軒のボロボロな銭湯を見つける。


「混浴あります……か」


私は興味本位で中に入る。


「おういらっしゃい」


そこには40代前半のおじさんが話しかけてくる。


「嬢ちゃんが来たのか。でも流石に嬢ちゃんのような年齢の子には入らせる訳にはいかねぇな。何があるか分からねぇからな」

「私はもう17歳なんですけど」


私は冒険者カードをおじさんに見せつける。


「そうかい。ならいいや。あの小僧にそういう趣味はねぇと思うし気軽に入ってきな」


なんか勝手に入る事になってるんだけど……

まぁいいや。

朝シャンっていうのもしてみたかったし。


「ていうか先客がいるんですか?」

「そうだよ。お嬢ちゃんの年齢ぐらいのな」


そういうのってお嬢ちゃん位のって言わない?

私はそう思いながらおじさんに代金を渡し脱衣所に入る。

見た感じ室内だけどもしもの時はブラウニーに助けてもらおっと。

私は体にタオルを巻き中に入る。

そして近くに人がいたので見てみると。


「「おまえかよ!」」



俺はなぜか今、雫と温泉に入っている。


「なんだ、先客が男の子だって聞いたからイケメンを期待して入ったのに」

「イケメンがいた所でロリコンじゃない限りお前と付き合おうとは、ぶふぁ」


雫は俺の顔に水をかけて来た。


「なにすんだよ」


俺は雫に水をかけ返す。


「竜が私をロリ扱いさそてきたからでしょ」

「仕方ないだろ実際にロリなんだから」

「これでも最近ササミを食べてたからか知らないけど2cm伸びたんだもん」

「成長期おっそ」


雫はまた俺に水をかけてくる。


「はぁ、変に気張って損した」

「人が入って来そうだったから新キャラ登場時みたいな感じで新しい出会いにワクワクしてたのに」

「竜を好きになってくれる人は多分いないと思う」

「ひどくね?」

「だってデリカシーの欠片もないんだもん」


流石にデリカシーはあるぞ。

雫の場合はなんか戯言(ざれごと)を言っていたから訂正してあげただけだ。


「ていうか竜はデリンジャーごときでいちいちタオルで体を隠してるの?」

「それをいうなら雫は壁の癖に隠しているのか?そんな絶壁なら隠す必要ないだろ。それに雫の体に興奮するやつなんてロリコンしかいねぇからな」

「ふーん。じゃあ私がここでタオルを取っても竜は興奮しないと言うんだね」

「そうだよ」


雫は急に立ち上がる。


「じゃあ竜そのタオルを取りなよ。そしたら私のタオルも取ってあげる」

「それって巨乳キャラが言うんだからいいセリフだろ?」


まぁ俺は巨乳より貧乳の方が好きだが。


「そんな事はどうでもいいよ。竜がロリコンじゃない証拠を出してみなよ」

「……恥ずかしい」

「ん?」

「流石に人に見られるのは恥ずかしいからな。俺を裸族かなんかだと思っているのか?」

「女の子の裸を見られるんだよ? 男子高校生ならご褒美でしょ」


男子高校生をバカにしすぎだろ。


「ちなみに俺は高校生じゃないから男子高校生じゃありませーん。ただの元ニートでーす」

「今もでしょ」

「今は立派に冒険者してるんで」

「冒険者はどちらかと言うとフリーターじゃない?」


そう言われたらそうとしか思えなくなるからやめて欲しい。


「ていうかそんなに人前で裸になりたいのかお前は?」

「そんな訳ないでしょ。私が人前で裸になったのは星奏しかいない時だけだよ」


やはり百合か。

百合はいいぞぉ。


「ていうかそんな事言って本当はロリコンな事を隠そうとしてるだけじゃないの?」

「俺はロリコンじゃねぇ」

「なら早く証拠を出しなよ」


証拠は……


「俺が持ってるエロ本とかか?」

「それでもいいや。早くだしなよ」

「なんでせっかく隠したのに出さないといけな…あっ」

「ふーん、やっぱり隠してるんだぁ」


雫は家に帰ったら探してやろうという目をしている。


「ていうか、なんかクラクラしてきた」


あ、やばいこれは。


「竜!?」


雫の声を聞くと俺は暗闇に引き込まれていった。



「はっ!」


俺は長椅子で雫に扇がれながら寝かされていた。


「よっ小僧。これでも飲んどきな」

「あ、おじさん。ありがとう」


おっちゃんは牛乳瓶を投げてくる。

俺はそれをしっかりキャッチする。


「嬢ちゃんと小僧を知り合いだったのか」

「そうですよ」


俺は牛乳を飲みながらおっちゃんと話をする。


「良かったよ。しっかり起きてくれて」

「嬢ちゃんが引っ張り出してきたんだぜ」


なるほど、雫がね。


「いやぁそのぉごめんね。お風呂にずっと浸からせちゃって」

「まぁ少しは俺のせいでもあるからいいよ」

「そこは少しなんて付けずに俺のせいだからっていう所だよ」

「なんだお前」


言ってる事が矛盾してるだろ。


「パンツは履かせてやったからサッサと着替えてきな」

「そりゃどうも」


あのままじゃほぼフルチン状態で横になる羽目だったからな。

俺はサッと着替えおっちゃんの所に戻る。


「あ、これ牛乳のお金」

「いらねぇよ。今日はいいもんが見れたしな」


いいもん?


「今日までこの店を続けてて良かった」

「ん?この店閉まるのか?」

「混浴なら売れるかなと思ったが結果はこうだ。男の方は最初来るやつがいたんだが女が全然来なくてな。男も段々来なくなって行ったのさ」


少し悲しい。


「まぁいいや。俺は実家に戻って農家になるからな。今日で店じまいだ。じゃあな。またどこかであったら声をかけてくれよ」

「おっちゃん…」

「おじさん…」


俺と雫はおっちゃんの話を聞き少し下を向く。


「そん時はお前らは恋人関係になってるかもしれねぇがな」

「「それはないです」」

「流石に真顔な上に即答で来るとは思ってなかったよ」


俺と雫はありえないレベルの速さで答える。


「じゃあな」

「おっちゃん、じゃあな」

「おじさん、またね」


俺と雫は銭湯から出る。


「いい人だったな」

「そうだね」


少しシリアスな展開に驚いたがたまにはこういうのがあってくれた方がいい。

最近はゾンビがいることさえ忘れてしまうのだ。


「2人とも、見つけたぞ」


俺と雫は旅館に戻ろうとしてると星奏が後ろから声をかけてくる。


「私が優しい性格だからかしっかり返してやろうとしていたギャンブルで溶けたお前らのお金が私の財布から無くなっていたんだ」


あ、星奏さんが怒ってらっしゃる。


「覚悟はいいか?」

「竜、私達仲間だよね?」


雫が俺に抱きついてくる。

俺は透明化を使い逃げようとするが。


「動けん」

「私もだ」

「サイコキネシス。いやぁ本当に私の優しい性格が裏切られた気分になった。物を勝手にとるのはダメだよなぁ?」

「は、はい。そうですね」


俺達は足をガクガクと揺らす。


「竜、何とかしてよ」

「……逝く時は一緒だ」

「嫌だぁ!竜なんかと一緒に逝きたくないよ」

「悪い子には罰を与えないと…な?」

「は、はは」


この後俺と雫はかなり怒られた。

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