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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
この世界
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仙台旅行2

俺達は旅館の中に入る。

受付は星奏達がやってくれたからすんなりと入れた。


「えぇっと部屋番号は306号室か」

「少し濡れた程度だが早く温泉に入りたいものだ」


雨って汗より不快に感じるんだよなぁ。

時間は.....4時か。


「はぁはぁ、2人ともよくやってくれたね」

「あ、雫。早かったな」

「早かったなじゃ、はぁ...はぁ、ないんだよ」


かなり息が荒い所を見ると全力で走ってきたんだな。


「今から温泉に入るところだ。お前も来るだろ?」

「当たり前だよ」

「ほらよ、お前の温泉セットだ」


俺は雫のカバンから温泉と書かれていたビニール袋を取り出し雫に向かって投げる。


「お、気が利くねぇ」

「これでさっきのは全て星奏が悪いていう事にしておいてくれ」

「ふっ、貸し1つだからね」


俺は雫の怒りの矛先を星奏に向かわせる。


「雫、すまなかった。だから...そのずぶ濡れな体で抱きつこうとするな。せっかく全然濡れず来れたのが無駄になるだろ」

「むだぁ!」


雫はそう言うと星奏に抱きつく。


「じゃあ温泉いこっか」

「...早く行こう」


星奏、お前のおかげで俺は無事だ。

感謝しとくぜ。



俺達は温泉場にへと向かっている。


「周りを見てみると意外と人がいるんだな」

「まぁ家を買うより旅館に泊まる方が安いからな」

「竜、一応言っとく。混浴はないよ」


なんで一応言われないといけないんだ。

まぁあったら行くつもりだったが。


「混浴があった時代が懐かしいよ」

「今何歳だ、お前」

「混浴があったとしても女の人は来ないでしょ」


それはただの偏見だと思う。

来る人は来るはず。

そんな事を話しながら暖簾(のれん)の前までやって来る。


「竜、何してるの?」

「ん?」

「男湯はあっちだぞ」

「.....あっそっかぁ」


そういえばそうだったな。

すっかり忘れていた。


「じゃあ後で」

「うい」

「後でね」


2人は暖簾をくぐる。


「さぁてと俺も早く風呂に入るか」


俺は男湯の暖簾をくぐる。


「人少ないな」


大体の人達はまだお風呂の時間じゃないのだろうか。


「まぁ貸し切り状態みたいで悪い気はしないな」


俺は服を脱ぎ洗い場に向かう。



「ふぅー」


俺は体を洗い終えたので湯船に浸かる。


「お、ここ露天風呂あるじゃん。露天風呂って多分恥ずかしいよな。開放感はすごいだろうけど全裸だからな」


俺は室内の浴槽でゆっくりする。


「こんだけの広さがあるのに誰もいないのは少し寂しいな。.....そうだ普通じゃ怒られるけど今なら大丈夫だろうし泳いでみようっと」


俺はクロールをしようとする。

しかし浅すぎて出来なかった。


「まぁ普通そうだよな。まぁいいや露天風呂の開放感でも味わってみるか」


俺は生まれて初めての露天風呂に行く。

外に出た瞬間風が全身を巡り自由になった気持ちになる。


「.....これが自由か」


俺は少し全裸で外にいる感覚を味わい浴槽に浸かる。


「いやぁこりゃいい。この感覚、癖になりそうだ」


でも癖になったら絶対捕まると思うがな。


「.....待てよ。確か能力を使ってもバレないんだよな。だったら女湯を覗き見できるじゃん。俺、この能力を手にする事ができて本当に幸せ者だ」


俺は早速能力の使用に取りかかる。


「さぁてとここをこうしてこう! 女の子の裸をいっぱい見ちゃうぞぉぐへへへへ」


と言い見たものの誰もいない。

そうだよね。男風呂も誰もいなかったもんね。

俺がため息をつき能力を止めると女湯の方から声がして来る。


「誠華ちゃんやっぱり体洗うの遅いよ」

「仕方ないだろ。この髪の長さじゃ洗うのに時間がかかるんだ」

「切ればいいでしょ」


まさかまさかの星奏と雫の参上だ。


「髪は女の命ってよく言うだろ」

「それなら私の命、短すぎじゃない?」


そんな2人の会話が聞こえてくる。


「ここも誰もいないんだね」

「貸し切り状態でいい気しかしないな」


あの2人がいるのかぁ。

能力使う気起きないな。


「ていうか竜が能力で覗き見してたりして」

「確かに。大声出して聞きたいけど男湯に人がいないと言えないから少し恥ずかしいな」


能力は使ってないんですけどね。

でも使わなかったらそれはそれで負けな気がしてきた。


「全く、恥ずかしがり屋だねぇ。『 竜、聞こえてる!?聞こえてるなら返事をして!』これでよし」


そんなんで返事する訳ないだろ。

お前らの裸体を盗撮してそこら辺のおっさんに高値で売りつけてやる。

カメラ持ってきてないけど。


「こんなんで返事する訳ないだろ。こういう時はこう言うんだ」


俺は2人を覗き見するが2人はタオルを巻いていたので全然見れない。

下から見るのもありなんだがそれはなんか負けた気がする。

そんな事を思っていると星奏は雫に耳打ちをする。


「なるほど『返事をしたらこのタオルを取ってあげる!』これでいいんだね?」

「はーい。いまーす」

「ほらな」

「すごいね」


瞬殺された。


「じゃあ早くタオルを取ってくれよ」

「取るわけないだろバーカ!」

「契約違反だぞ」

「証拠を提示してくださーい」


こいつら.....


「一応言っておくが俺の音波はそのタオルを下に落とす程度なら楽勝だぞ」

「星奏、室内に戻ろうか」

「そうするか」


2人はすぐに室内へと戻る。


「クソが!」


俺は水面を思いっきり殴る。


「ぶふぁ」


すると俺の頭に大量の水がかかる。


「.....あがるか」



旅館羽織に着替えた俺は暖簾を抜けたすぐ先にある待合室で2人を待つ。


「おまたせ、覗き魔の竜」

「またせたな、覗き魔の竜」

「変な2つ名をつけるな」


なんで俺に覗き魔なんて2つ名がつくんだ。

俺が何をしたって言うんだ。

そんな事を思っていると雫は牛乳が入った冷蔵庫に近づく。


「何飲む?ちなみに私はノーマルね」

「私はコーヒー牛乳で」

「なんか消去法で俺がフルーツ牛乳を飲まないといけない雰囲気を作るのはやめてもらっていいですかね」

「覗き魔はフルーツ牛乳でも飲んどけ」


フルーツ牛乳が罰ゲーム扱いになってるのは可哀想だろ。

どんな味かは知らないけどさ。


「まぁいいやフルーツ牛乳で」

「フルーツ牛乳飲むとか変わってるな」

「お前らがそうさせたんだろ」


ていうかここで普通の牛乳を選んでる雫の方が変わってると思う。


「はいおばちゃんお金ね」

「はいよ」


受付場所みたいな場所にいるおばちゃんに雫はお金を渡す。

なぜかおばちゃんは俺をにらむ。

俺が本当に覗いたと思っているのか?

証拠出せよ証拠。

俺がそんな事してる訳ないだろ。


「ね、ねぇ2人とも」

「どうした? 雫」

「牛乳瓶のフタを取ったのはいいんだけどさ。こういうフタって舐めたくならない?」

「まさか」


雫は牛乳のフタを口に近づける。


「ま、まて。流石に人の目が気になってくるお年頃だろ?」

「いいや限界だ!舐めるね今だ!」


俺は2人の会話を聞きながらフタを舐めてから牛乳を飲む。


「竜.....」

「流石にそれはちょっと.....」

「さっきから俺に対しての扱い辛辣すぎるだろ」


ちょっと覗いただけだろ。


「俺が何をしたって言うんだ。俺は無実だ」

「「覗いた」」

「証拠出せ!」

「子供か」


そんなんじゃ起訴したって俺は捕まらないぜ。


「お父さんに言いつけてやろうっと」

「まじでそれはずるだろ」


貴族のボンボンが。

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