表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
この世界
62/265

貴族からのクエスト

「なぁ、郵便受けにこんなものが入ってたんだが?」

「えっ?」


俺は星奏から一通の手紙を貰う。それは星奏のお父さんからの物だった。


「お前…何か悪い事したしたのか?一緒に謝ってやるから菓子折り持っていくぞ。お父さんの好きなお菓子はなんだ?全力で機嫌取ってやるから」

「何もやってないわ。はぁ全く。とりあえず開けてみてくれ」

「2人とも、こんな暑い時期に騒がないでよ」


今は6月の下旬だが段々と暑くなり始めている。

雫は大の字になりながら暑さを凌いでいる。


「大阪は湿度が高かったからこんなもんじゃないぞ」

「何その自慢」


これは自慢になるのだろうか。


「とりあえず開けろよ」

「はいはい」

俺は手紙をビリビリに開け中を取り出す。


「もっと丁寧に開けろよ」

「俺はアメリカンスタイルなんだよ。手紙の内容はーっと。

星奏、話がある。家に来てくれ。それとお友達も一緒にね。

俺も何か悪い事したかなぁ?」

「私も何も悪いことしてないよ?」


だよなぁ。俺なにかやらかした記憶がないもん。


「とりあえず行ってみようか」

「ていうか、直接言えよ。手紙なんて届くのに数日かかるだろ。馬鹿だなぁ」

「不敬罪で刑務所にぶち込まれとけ」

「もうあんな場所に戻りたくない」

「経験者は語るってやつだね」


俺に肉体労働は似合わない。

俺は後ろで作戦を立てる参謀役が適任さ。


「その前にお昼食べてから行かないか?お腹すいたのだが」

「まぁそうするか」

「じゃあ準備するね。今日は…昨日の残りのカレーでいいか」

「カレーは晩御飯にしろよ」

「晩御飯は晩御飯でしっかり考えてるのがあるの。料理人を舐めちゃいけないよ」


そういうものなのか。

雫はそう言うと立ち上がり冷蔵庫を開け鍋に入ったカレーを取り出す。


「…こんな暑い日なんだからソーメンとかにしとけば良かった」


結局何も考えてないじゃん。



俺達は星奏の実家のドア前に着きドアを叩く。俺はドアを叩いた星奏の顔を見るとお昼に食べたカレーが口についていた。雫もそれを見てしまったのか少し笑いそうになっている。


「どちら様でしょうか?」


女の人の声が聞こえてくる。


「藤原誠華です。藤原和利様はいらっしゃいますでしょうか?」

(もしかして星奏のお父さんの彼女か?)

(すぐそういう話に持ってきたがるね。嫌いじゃないよ。確か星奏のお母さんは他界していたはずだから多分再婚相手とかだよ)

(お前らよくここでそんな話が出来るな)


星奏は呆れながら言う。

恋バナは高校生全員が好きなものなんだ。

そう簡単に止めれるかよ。


「はい、どうぞー」


俺達はドアの鍵が開いたのを確認し星奏の家の中に入る。


「どうぞこちらを」


女の人がスリッパを人数分玄関に置いてくれる。

女の人は長い髪で身長は俺と一緒ぐらいだろう。

そして凄く気品に溢れている。


(あれが星奏パパの好みか。いい性格してんねぇ)

(だねぇ。ていうか私星奏の家に入った事なかったからちょっと家探ししたい気分)


雫のこの性格はどうにかならないものか。


「手紙を頂き、参りました。どのような御用でしょうか?」


星奏が気をつけをしたため俺達も続いて気をつけをする。

口にカレーをつけている人とは思えないほど敬語が使え少し笑いそうになる。


(誠華の敬語すっげぇな。俺、敬語なんてあんまり使った事ないからあんなスラスラ出ないんだが)

(私は先生相手に使った事があるから余裕余裕)

(お前ら1回黙れ)


星奏が少しキレ気味にそう言う。


「実は頼みたい事があってねぇ。って誠華、その口についてるのはカレーじゃないか?」

「あっ少々お待ちください」


俺達はもうバレてしまったかと少し落胆する。


(もうバレちゃったね)

(もうちょっとカレーを口につけてて欲しかったなぁ)

(知ってたんなら先に言ってくれよ)


星奏はポケットからハンカチを取り出し口をサッと拭く。


「それで御用というのは?」

「この手紙を仙台の貴族に渡してきて欲しいんだ。当たり前の事だが手紙の中身を見ちゃいけないよ。まぁ一応ね」


やばい、めっちゃくちゃ見たくなってきた。


「報酬は…1人40万と言ったところかな。もちろん税込でね」


これが成功すればこの1ヶ月は働かなくていいという事じゃないか。


「どうかね?」

「やります!」

(ちょっと竜、勝手に決めないでよ)

(40万だぞ。40万。この1ヶ月は働かなくていいという事だぞ?)

(確かにそうだけど。仙台ってまぁまぁ遠いじゃん)

(そこはまぁ雫の能力で…ね?)


俺と雫が少し言い合いになるが、星奏が口を開く。


「やります。期限はどのくらいでしょうか?」

(多数決で俺の勝ち)

(竜は馬鹿だねぇ。仙台に行くってことはギルドの格安で泊まれる場所で寝ろっていう事だよ)


…はっ!確かに。


「期限は大体1週間ぐらいだね」

「分かりました」


星奏は手紙を貰いまた同じ場所で気を付けをする。


「あ、あと話は終わってなくて。これ」


星奏パパは俺達に7通の封筒を渡してくる。


「これはなんでしょうか?」

「これはね、ゾンビ教を犯罪組織にしてくれたお礼。全国の町の3年間旅館無料券。それぞれの町で色が違うから気をつけてね」

(他の町では旅館があるらしいぜ?すごいよなぁ)

(まぁ、旅館なんて和風が似合うとこしか作れないからね)

「ありがとうございます」

「じゃあ行ってらっしゃい。良い旅を」

「それでは行ってまいります」


星奏はそう言うと帰ろうとするので俺達も帰ることに。


「星奏の部屋らしきものはなかったな」

「もうこの家に住んでないんだから当たり前だろ?」


そう言う物か。



誠華達が家から出ていき元の政治の仕事に戻る。


「ふぅ、今回はありがとう。覚えていてくれて」

「いえ、それにしても流石に娘の名前がうる覚えなのはいかがなものかと」

「仕方がないさ。仕事が忙しいんだから。良いパパを演じるのも大変なんだぜ?」


秘書は少し失望しているような目で僕の事を見てくる。


「そういえばあなたは世間体をかなり気にしますよね」

「今の時代はそう言うのを気にしないとやってられないからね。炎上してすぐに批判の嵐さ」


万が一もあるからそんな事出来ないんだよなぁ。全く、貴族というのも楽じゃない。


「親バカを演じているのもそのためでしょうか?」

「ビンゴ、その通り。そのおかげで娘思いの最高の父親っていうのが世間で広まっている。前なんて娘のライブのために仕事を早く終わらせてライブを見に行くっていう最高の父親行動もした程さ」

「いつかバレるんじゃないですか?」

「その時はその時さ。そういえばあいつの誕生日っていつだったっけ?」

「全く」


秘書は呆れた様子だ。


「3月22日でしょう?良い父親を演じるのは別にいいですが演じる上での最低知識は身につけておいてください」


かなり呆れているようだな。


「まぁいいか。あいつと僕は何か用がある時しか会う必要がないからね。でもいつ何があるのか分からないのがこの世界だ。一応覚えておくよ。そんな事よりさ、今夜…ね」

「承知しました」



「いやぁ旅行か。楽しみだな」

「旅行じゃないぞクエストだ」

「でもでも、クエストが終わり次第遊んでもいいんでしょ?なら、旅行しようよ」


雫の提案に俺はもちろんと言わんばかりに頷く。


「クエストが終わり次第な」

「先生!オヤツは何円までですか」

「何円でもいいぞぉ。オヤツがあるならな!」

「やったぁ!手作りしていこうっと」


手作りはチートだろ。俺の分も作ってもらおうっと。


「お前らはわかってないみたいだがな。私達はかなり離れた所に行くんだぞ?ゾンビが沢山いるということを念頭に置いておけよ」


そっちの準備もしないといけないのかぁ。


「予算はどれぐらいおりますか?」

「大体100万は出せるな」


結構出せるんだな。じゃあ色々買ってやろ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ