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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
この世界
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情報弱者1

「ふっふふーん。ヒューヒュー」


俺は鼻歌や口笛を鳴らしながら楽しく鯉のぼりをベランダに立てる。

そう今日はこれを含めて3回ぐらいしか意味の無い子供の日だ。


「ねぇ星奏、今日って何日だっけ?」


ヨギホーに座りながら本をズイッヂでゲームをしてる雫が星奏に問う。


「今日か?今日は確か、5月6日だな」

「...へ?」


俺はよく分からない声で驚く。


「ん?どうしたんだ、竜?ていうか何を隠し持っているんだ?」

「な、なんでもないよ?」


俺は鯉のぼりを後ろに隠し持ち鯉のぼりを持ってる事を星奏達に分からないようにする。


「まさか、今日が子供の日だと思って鯉のぼりを持ってるとかね」

「流石にそんな訳がないだろ。流石の竜でもそんな馬鹿じゃないんだから」


オッフ。泣きそう。

今日、子供の日じゃないの?

じゃあなんで昨日、子供の日の事で盛り上がらなかったんだ。


「ていうか鯉のぼりなんて子供っぽいのやる訳がないだろ。こんな感じでも一応全員高校生...竜は違ったが、年齢的には高校生なんだぞ」

「それもそうだね。じゃあ竜はそこで何をしてたの?」

「外の風を見てたんだ。ベランダで紅茶を飲むのが夢だったからさ。ははは、でも今日は風が強いなぁ。明日にしておくか。これも梅雨の影響かな」

「すっごく棒読みだね」


仕方ないだろ。

あそこまで言われて鯉のぼり立てようとしてましたなんて口が裂けても言えない話だ。


「ていうか今日そんなに風強かったか?そこまでだったような?」

「僕にとっては強かったんですよ。ははは」

「なんか一人称変わってない?」


やばいやばい嘘だとばれてしまうかもしれない。

絶対に嘘だとバレてはいけないんだ。


「紅茶かぁ。私はコーヒー派なんだよなぁ」

「ミルクと砂糖たっぷりならでしょ?」

「うっ。そう言う雫は?」


星奏はかなり恥ずかしそうにする。


「あっ、私はブラック派なんで」


その見た目からは考えられないような答えだな。

10歳児がコーヒーのブラック飲むなんて誰が考えられるのだろうか。


「俺は...飲んだことない派」

「...いれてあげるよ」


雫はそう言うと立ち上がり台所に向かう。

冷蔵庫からインスタントのコーヒーを取り出しお湯を沸かす。


「あっ星奏もいる?」


雫は3人のコップを取り出しそれぞれのコップにインスタントコーヒーを入れる。

俺は星奏が座っているテーブルに座る。


「いるいる。砂糖と牛乳って買ってあったっけ?」

「もちろんだよ。お好みでハチミツもどうぞ」

「コーヒーにハチミツって合うのか?」

「意外と合うらしいぞ」

「なんで竜はそんな事は知っているんだよ」


本で読んだ気が...する...はず。


「いや、ハチミツはいいや。私はシンプルなやつが好きなんだ」

「1番のシンプルはブラックだけどね」


星奏は口笛を吹いてごまかそうとするも上手くできずにいた。


「はい、おまたせ。インスタントコーヒーだよ」


雫はおぼんにヤカンと牛乳と砂糖とそれぞれのインスタントコーヒー入りのコップを乗せながら持ってくる。

星奏は砂糖を大さじ4入れコーヒーと牛乳が3対7になるように入れる。

俺は初めはブラックから飲んでみようと思いコップにお湯を注ぐ。


「じゃあ...いただきます」


俺はコップに入ってるコーヒーをチビっと口に入れる。


「ん?うーん」

「もうちょっと一気に飲みなよ」


俺は雫に言われるがまま次はゴクッと飲む。

そうすると...


「にっげぇぇぇ。オエー」

「やっぱりそうなるよな」

「そうはならんでしょ。普通に考えて」


俺は星奏のそばにあった牛乳パックに手を伸ばす。


「あっこれ中身空だぞ」

「竜、冷蔵庫にまだ牛乳はあるから取ってきな」

「なんで牛乳を沢山買うんだ賞味期限短いんだぞ」

「そらだって...身長伸ばしたいし」


牛乳は逆に身長が伸びにくくなるぞと言いたいところだが我先にと冷蔵庫を開ける。

ていうか前に牛乳飲んでも身長が伸びなかったとか言ってたじゃんか。

冷蔵庫から牛乳パックを取ると俺は新しいガラスのコップを取り出し牛乳をコップに注ぐ。


「もしかして、星奏の身長が大きいのってコーヒー牛乳が原因?」

「いや、そこまで関係ないだろ」


俺は注いだ牛乳を一気に飲み干しなんとか落ち着く。


「ハァハァ、ちなみに身長はほとんどが遺伝だぞ。それに牛乳は逆に身長を伸びにくくさせるから意味ないぞ。伸ばしたかったらタンパク質を取りな」

「なんでそんな事は知ってるんだよ。ていうか、えっ?それって本当?」

「保健の授業でそんな事を聞いた事があるような気が...」


雫はかなりショックを受けた表情をしてるが面白いのでこのままにしておく事に。


「そういえば、星奏ってよくササミを食べてたよね?」

「あぁそうだな。空手とかの競技は筋肉があった方がいいからな」

「ササミはタンパク質100g中約23g。そして星奏は幼い頃から空手などをやっていたと聞いていたからだいたい4歳か3歳ぐらいから始めていたと考えられる。そして今は17歳、つまり13、4年間やっていて毎食、毎食食べていた事を考えると...」


「いや、食べ始めたのは中学3年ぐらいからなんだが」

「星奏、ほっておこうぜ。面白い物が見れそうだ」


星奏はそれもそうかと言う目をしながら雫の方を見る。

俺は牛乳を飲んだコップを洗い終え牛乳パックを持ってテーブルに着く。


「そんな事よりも砂糖ちょっとちょうだい」

「そんな事って...まぁいいか」


俺は星奏のそばにあった砂糖を貰い大さじ2入れ。

コーヒーと牛乳を4対6になるように入れる。

そしてそれを怖がりながらも少し口に入れる。


「...美味しい」

「よかったな。飲めて」


結構飲みやすくて感激した。

さっきまでのとは大違いだ。


「雫がなんか電卓まで持ち出しているんだが?」

「んん?あぁどうせ、タンパク質の量の計算して星奏並に大きくなろうとしているんじゃないか?」

「普通にありえそうな計算だな。私の場合はお父さんもお母さんも結構大きかったからなんだが...」


確かに星奏のお父さんは結構大きかったなぁと思い出していると。


「よしつまり私は約86606gから93262gのタンパク質を取ればいいのか」


こいつ、うるう年まで計算に含めやがったな。


「私の令和になってからの馬鹿なことに無駄に頭脳使ったで賞に見事に入ったな」


そんな変な賞があったなんて星奏も...


「待ってくれ、令和ってなんだ?」

「「へ?」」

「あっあぁぁ。お前、引きこもってたもんな。テレビもネットもない所で。そら知らなくて当たり前だな」


俺がかなり困惑していると星奏はゆっくりと話し始める。


「令和はな...平成のライバルだったんだ...」

「あぁなんだ元号のことか。てことは平成の天皇が引退したんだな。なーんだそんな事だったのか」


星奏が悔しそうにほっぺを膨らます。

リスみたいだな。


「そういえばまえ竜、ユーヂュービャーになりたいとか言ってたけどなんでユーヂュービュは知ってるの?」

「そりゃもちろん、前に言った大阪にいた時に友達よ。その子はスマホ持ってたしね。遊ぶ時によく見せてもらってたんだ」


懐かしいなぁ。

あの時は楽しかったもんだ。

今もだが。


「またユーヂュービュを見たいものだ」


そんな事を考えていると急に腹が痛くなる。


「うっお腹が...」

「急にどうしたの?」


なんでだ。別に変な物は口にしてないはず。


「あっこの牛乳賞味期限切れのやつだ。賞味期限ギリギリのやつが安くて買ったけど飲むのを忘れてたやつだ」


雫、てめぇ。後で絶対に泣かしてやる。

お前がベットで○○○○○○○所に俺の○○○を...


「うぅ無理ぃ」


俺はそんなやりもしない事を考えていると更にお腹が痛くなったのでトイレに行くことに。



「後で謝っておこうっと」

「そうした方がいいと思うぞだって竜がお前を見てた目、めちゃくちゃ恨みがこもってたぞ」


怖っ。注意してなかった竜も悪いでしょ。

...10割10分私が悪いですね。

どう考えても。


「お金の使い方今1度見直しとけよ。ってあれ?これって?」


星奏は竜がさっきまで座っていた場所に何か落ちてあったことに気づき手に取る。


「...これ、鯉のぼりだな」


誠華ちゃんはさっきより少し声を小さくして話す。

トイレにいる竜に聞かれないためだろう。


「もしかして私の予想当たってたの?」


私もそれに合わせて声を小さくする。


「多分、そうだろうな」


竜って結構子供っぽい所あるね。

17にもなって鯉のぼりなんて。

私なんか1回もした事ないのに。


「せっかくだし建ててやるか」

「子供の日は昨日だけどね。まぁこの時期に鯉のぼりは別にあっても誰も何も思わないでしょ」

「それもそうだな」


私と誠華ちゃんはベランダに赤と青と紫と黒の鯉のぼりをサッと建てすぐに元の位置に戻る。

しょうがないから今日のご飯は豪華にしてあげるか。

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