クソ強ジジイは強い2
僕はとりあえず、沢山の魔法を試す。
「火嵐」
火を螺旋状に回転させ常吉にぶつける。
が、縄で火を受け流し火のついた縄を僕に飛ばしてくる。
僕の魔法の火力が強かったおかげで途中で縄が燃えきってくれた。
「水星」
竜さんも使った水を爆発させる魔法は完全に警戒されており避けられる。
2属性魔法が一切効かない。
いや、僕がタイミングを見てないからか?
「ジャストアタック!」
雫さんが全体重をかけ拳を突き出すもあっさり避けられ返り討ちに会う。
その後、透明化していた星奏さんは常吉の背後に現れる。
常吉が受け止めようとした時、突如常吉の足元の地面が浮かび上がり同じく浮かび上がっていた星奏さんはそのまま剣を振る。
流石に予想外だったからか剣は片手で受け止めるので精一杯みたいだ。
それでも片手しか使ってない。
「アトムライトニング」
竜さんは片手をかざし大きな電気を一直線に常吉にぶつけようとするが、縄で防がれる。
どうすればいい?
能力もそこまで効かない、魔法もそこまで効かない、体術は相手の方が勝ってる。
この中で勝つには……いや、人数ではこっちが勝ってる。
4人の連携攻撃なら。
そう思ってると星奏さんと雫さんが前に出て常吉と戦ってる最中に魔法を打ち援護している竜さんがいた。
3人の完璧な連携は常吉にまだ届かないみたいだ。
この完璧な連携に僕が入る隙はない。
それなら、僕はちょっとでも常吉の気が逸れることをしよう。
常吉の気が逸れれば竜さん達の連携で倒せるはず。
「こっちを見ろ!」
僕は自慢の大きな声で叫ぶ。
この声にこの場にいる全員が僕の方を見る。
竜さん達は常吉に集中しててくださいよ。
「アトムファイア!」
僕は竜さんに聞いたことを思い出しながらイメージし作った火の玉を常吉に投げる。
「……見た目だけだな」
常吉は手で仰ぐだけで消し去る。
クソッ、見た目だけだったか。
だけど、注意はそらせた。
「ジャストアタック!」
「地崩し」
星奏さんが地面を動かし常吉の体制を不安定にさせ、雫さんのスピードが乗った拳が常吉に当たり吹き飛ぶ。
常吉は建物の壁にあたるがなんともない顔で立ち上がる。
「ふー、肩こりに効く」
常吉は肩を回しながら近づく。
「よし、体が温まったな」
常吉は首を回し手首や足首も回す。
「歳を食ってからの運動は準備運動が大切でな。急に動くと心臓に負担がかかりすぎるんだ」
「おじいちゃん雑学は今いらないです」
「確かに。お前達にはいらなかったな」
準備運動を終えた常吉はサッと構える。
「さぁ、行くか」
常吉は走り出したと思ったらいつの間にか雫さんの後ろにおり雫さんに殴る。
雫さんは殴られた衝撃で倒れるが歯を食いしばりながらすぐに立ち上がろうとする。
「打たれ強くなってるな」
常吉は雫さんを見続ける。
後ろから星奏さんがきりかかろうとする。
僕はすぐに火の玉を飛ばし注意を僕に引かせようとしだが、火の玉を手で受け止め握りつぶし星奏さんの攻撃もかわし反撃を加えようとする。
「これがか」
反撃のために突き出した拳は星奏さんの体に至る前に止まる。
星奏さんは少し苦しそうな顔をするがすぐさま後ろに下がる。
「アスファルコン」
雫さんが地面に手を触れ地面からコンクリート出できたハヤブサが出てくる。
「デカくなれ」
ハヤブサは大きくなって空に飛び上がり空高くから常吉に突撃する。
「ファイアーカーテン」
竜さんは火でできた壁を作りハヤブサはそこを通ることで燃え上がり常吉に突撃する。
常吉はわざわざハヤブサに背中を見せハヤブサに当たる。
「火を使うことで体に馴染みやすい温度に上げ、上空から落ちることでちょうどいい力加減を確保する。なかなか、いいマッサージだ」
「どんだけマッサージ好きなんだよ」
火の壁が消えると雫さんは殴りかかる。
僕も雫さんに続き、きりかかる。
「操縄、転倒」
常吉は僕達の足元に縄を張り、僕は縄が足にかかり体が前に倒れる。
雫さんはすぐさま、足を前に出し体制を持ち直す。
僕の顔が地面に近づいてると常吉の拳が急に出てくる。
常吉の足が左側に見える、ていうことは右側に避ければ。
「衝撃」
僕自身に衝撃を当て右側に避けると縄がクモの巣のように張っておりその縄で動きを止められその隙に腹にパンチを入れられる。
意識飛びそ……
僕は地面に倒れ血を吐く。
常吉は拳を握りしめ殴りかかってくる。
「鉄拳」
「させないよ」
雫さんは僕の前に立ち常吉の拳を直に受ける。
「ジャストガード」
金属音のような音が鳴り響き雫さんは無傷で立っている。
「舞踊宴」
星奏さんがそう唱えると周りの建物の窓がバンバンと勢いよく開き中から包丁やハサミ等の刃物が出てくる。
「星奏、頭大丈夫?」
「悪口しか聞こえんが大丈夫だ」
出てきた刃物は星奏さんの周りを回り続ける。
「ナイフを取られてしまったか」
「ボスの武器を倒さずにゲットとかチートだね」
「ただのナイフだがな」
星奏さんは刃物の1部を常吉に飛ばす。
常吉は縄を巧みに使い防ぐ。
「まだまだだ」
星奏さんはそう言って常吉に近づく、すると、星奏さんの後ろと常吉の周りの空間に様々な大きさの穴が開く。
星奏さんの後ろにある穴に大量の刃物が入ると常吉の周りの穴から出てきて常吉に刺さる。
「鉄壁」
常吉がそう言うと刃物が常吉の体に刺さらなくなる。
その間に常吉は刃物地獄から抜け出す。
星奏さんは逃がすつもりは無く、常吉に刃物を飛ばし常吉の周りに刃物の檻を作る。
「アトムライトニング」
竜さんは刃物の檻に電気魔法をぶつけ、電気が様々な刃物を通り様々な場所から常吉に電気が入る。
常吉は足元に穴を作り檻から抜け出す。
「なかなか……だな」
常吉は檻の外に穴を作り出てくる。
星奏さんが頭を抑えると檻になっていた刃物が地面に落ちる。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫だ」
僕が星奏さんを気にしていると常吉は縄を投げ街灯に巻き付ける。
そして、縄を引っ張って街灯を引っこ抜き街灯をブンブン回す。
「星奏さん」
「ちょっと待て。さっき、複数ワームホール作ったせいで反動で頭やられてる」
僕達が近づきずらくしてると星奏さん目掛けて回していた街灯が飛んでくる。
星奏さんの近くに来たところで動きはピタッと止まったが星奏さんは更に苦しそうにする。
「星奏下がれ。雫は前でろ、太陽は俺よりは前に出る感じで雫をサポートだ」
「はいはい」
「分かりました」
「う、ゲボ吐く」
僕と雫さんは竜さんの言う通りに立つ。
「雫も全力出さんとやばいかも」
「まーた服減るよ」
雫さんは嫌そうにしながらもキリッと常吉を見る。
「獣人化、獣之王」
雫さんがそう言うと背にはワシの翼が生え服が破ける。
そして、足はライオン腕はクマの手になりクマの耳とツバメのしっぽが生えてくる。
「王者の足」
雫さんは圧倒的なスピードで辺りを走る。
常吉もしっかりとは終えていないようだ。
これ、援護のしようがない気がする。
今日でなんと2周年でーす
いえーい、すごいすごい
2年もやってたらワンチャンこのキャラ好きやなみたいなのが読者さん達にもあると思うんで良かったら好きなキャラをメッセージなり感想なりで教えてくれたらもしかしたらなんかあるかもー
とりあえず、2年間も付き合い続けてくれてありがとうございます
これからも頑張るんで良かったら応援よろしくお願いします