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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
自分でいたい
156/265

女風呂

投稿する順番間違えたやつです

竜討伐ってのを読んでない人はあんま変わらないけど先にそちらをご覧下さい。

俺は今からお風呂に入ろうと服を脱ぐ。

服を脱いだ時にいつも思うのだが自分の体なせいか知らないが全く欲情しない。

せっかく丁度いい体型してるのにもったいないな。

写真撮って残しておくか?

いや、それはそれでキモイか。

俺は自分の体の上手い活用法を考えながらお風呂場に入る。


「でも、やっぱりもったいない。モブっぽいやつが1番丁度いいのになぁ」


シャワーを浴びようと蛇口を捻る。

えぇっと温度は38度になってるな。

俺は手でシャワーの水を触りいい温度になるのを待つ。


「シャワーの最初って基本冷たいよな。仕方ないんだけどこの待ってる時間に寒さを感じるのどうにかならないかな」


俺はずぅーっとシャワーの水に触り続ける。

.....あれ?

全然暖かくならない。

これもしかして壊れてるのか?


「星奏、助けてー」


俺は大声で星奏を呼ぶと星奏が急いで駆けつけてくる。


「どうした?」

「いや、なんかシャワーの温度が全然上がらなくて。どっか壊れてんじゃね?」

「あぁ、ちょっと服着て待ってろ。受付の人達に聞いてくる」


俺は星奏の言う通り服を着てリビングで待つ。


「どうしたの?」

「いや、なんかシャワーの温度が上がらなくてさ」

「いや、それよりもさっきの口調どうしたの?」

「あの時はなんか悟り開いてたから。お風呂の事考えてたら元に戻った」

「どういう理屈?」


雫と話しながら待ってると星奏が受付の人を連れて戻ってくる。

受付の人は色々とシャワー周辺のものをいじって確認するとどうやらシャワーのガス栓が壊れてしまったらしい。

直す人は明日来るからと銭湯無料券を3人分貰って受付の人は出ていった。


「星奏、お前なら直せるんじゃないのか?」

「ドラ○もんじゃないんだ。そこまではできない」

「タ○ムふろしきさえあればね」

「それか、小人○こ」


俺達はしょうがなく銭湯に行く準備をする。


「よし、お前らそんな装備で大丈夫か?」

「大丈夫だ、問題ない」

「私達戦場に行く訳じゃないからね?」



銭湯に着いた。

銭湯と言っても東京には他の街にあるような旅館みたいな場所はないからギルドの宿泊施設に付いてある風呂場だ。

泊まる時はセットで付いてくるんだが銭湯だけの使用は別料金みたいだ。

まぁ、無料券あるから大丈夫だけど。


「ここの宿もかなり改築されてんな。前はなんか一時的な避難所って感じだったのにちゃんと宿になってる」

「そりゃ1年も経ってるしね。今となってはここ使うのも他の街から出稼ぎに来た人とかぐらいだし客単価上げるためにやってんでしょ」


だから銭湯使用料が前の宿代の数倍の値段になってたのか。


「えろー良い商売してはりますな」

「お代官様ほどでは」

「商売してねぇよ」


俺達は銭湯の場所まで歩いていく。

卓球台とかあって色々遊べるようになってるな。


「そういえば竜はどっち入るの?」

「もちろん女子風呂」

「ナイトさーん、女の体した中身ガチガチ男が女子風呂に入ろうとしてます」

「女の体だから女子風呂に行かないダメなんだろ。これで男風呂行ったら襲われるわ」

「誰がお前を.....っと言おうとしたけどそういえばこいつナンパされてるんだった」


そうだ、お前らより恋愛経験があるんだ。

お前らなんて1年前のここの宿で売春行為迫られた程度だろ。

格が違ぇんだ。


「あんまり他の人はジロジロ見るなよ」

「チラ見だけしとく」


俺達は女と書かれたのれんをくぐり更衣室に入る。

銭湯なんてババァしかいないというのは1年半以上も前のことだ。

今となっては普通に利用する人が多いからか若い女の子もいっぱいいる。


「こりゃ役得だな」

「なんでこんなやつが女体化してんだろ」


運命という神のイタズラが俺をここまで運んでくれたのだ。

そう、今までの苦労や災難は今、この至福の時間を過ごすためにある。

女性の裸体を堂々と見れるこの時間のために。


「この状況で女体化解除とかないかな」

「そうなったら俺詰む」


俺達は服を脱ぎ終わり浴場に入る。


「おぉー、前より断然綺麗になってる」

「露天風呂がないのがマイナスだな」

「ここ下の方の階だから露天風呂付けたら上の階のやつらジロジロ見れるだろ」


ていうか、俺ならそうする。

俺達はシャワーを浴びる。


「星奏、ヘアブラシある?」

「はい、あるぞ」


正直、この辺のシャワーを浴びてる人達を見てたら思うのだが一人一人めちゃくちゃ長いな。

髪整えたり顔の洗顔とかでめちゃくちゃ時間かかってる。

俺も髪をちゃんと洗ってるから長くなってると言えばなってるがそんな俺よりも普通に長い。


「手で体洗ってるやつもいるな」

「ボディタオルを使って体を洗うと体の肌が傷つきやすいからな。手を使うやつも結構いるぞ」


流石にそこまでは知らなかったな。


「私達はそこまで手入れ頑張ってる訳じゃないから、早い方ちゃ早い方なんだよ」

「中にはマッサージしたり毛を剃ったりしてる奴がいるからな」


そう考えれば男って結構楽だな。

お風呂が長くなる原因なんて毛を剃るぐらいだし。

俺達は体を洗い終わり湯船に浸かる。


「ふいー。あー極楽極楽」

「おじさんが言うことじゃん、それ。変な目で見られるかもよ?」

「大丈夫、大丈夫。私、中身おじさんなんでって言っときゃなんとかなる」


後は砂肝と缶ビールがあれば完璧だな。

風呂で酒飲むとかアニメでしか見た事ないしやってみたい。


「そういえば、今日の晩御飯まだ作ってなかった」

「竜が進化したせいだからな。しょうがない」

「それだと俺何に進化するんだ? 竜人?」


2人はうんうんと頷き合って仕方がないと納得しあっている。

俺は納得できてねぇんだけど?


「まぁ今日は忘れてた私が悪いし、食堂で奢るよ」

「雫、私と折半でいいか? 私も共犯みたいなとこあるし」

「星奏がいいならいいよ」


何こいつら、なんか俺にやらかし.....


「急に抱きついてきりとかってお前らなんか企んでたのか」

「あ、やべ」

「どうりでなんか変だと思ったわ。抱きついたり、抱き合ったり」

「その言い方だと変な誤解招きそうだからやめて。ほら、周りの目もあるし」

「じゃあ、今お前らは俺に主導権を握られてるということか」


俺はニヤニヤとしながら2人を見る。

どう料理するか。

うーん。


「整ったー」

「やっぱこれ癖になるよね」


女子の話し声が聞こえてきた。

俺は会話が聞こえたほうを見ると女子2人組がサウナから出てきて水風呂に入っていく。

なるほど、蒸し料理か。


「じゃあ、2人ともあのサウナに入ってこい。最初に出てきたやつは俺の肩でももめ」

「後で覚えてろよ」

「星奏、あぁいう権力者はいつかバチが当たって死ぬんだ。それまで待とう」


2人は渋々とサウナへ入っていく。



しばらくすると雫がへばりながらサウナから出てきた。

すぐに水風呂に入り気持ち良さそうな顔をする。

星奏も続いてサウナから出て水風呂に入ると雫と同様気持ち良さそうな顔をする。

え、そんなサウナって気持ちよくなれるのか?

後で入ろ。


「敗者雫、罰として俺の肩もめ」

「よし、大鎌合体」

「やっぱいいです」


こいつ、ナチュラルに俺の肩を壊そうとしてきたな。


「やっぱ力って全てを超越するんだね」

「神様ー、力持たせる人間間違ってますよー」


雫は足だけを湯船につける。

星奏はまたゆっくりと湯船につかる。


「サウナってどうだった?」

「いやー凄かったよ。暑さでもう無理だって思って外出て水風呂に入ったらこう、世界が変わったよね」

「例えるなら空腹で死にそうな時に食べたご飯って感じだな」

「なるほど、おしっこ我慢してからトイレに行くようなもんか」

「せっかくのいい例えが」


やっぱりサウナ行こうかな。

俺は湯船から出ようとすると体が上手く動かなくなる。


「竜、お前もしかしてずっと入ってたのか?」

「そ、そうだけど」

「バカだねー。星奏、運んで」

「了解、サイコキネシス」


俺は星奏に浮かされながら浴場の中を動く。

タオルで隠してないあられもない姿が浴場にいる全ての人が見る。

これが羞恥ぷれいかぁと思いながら浴場を出た。



のれんをくぐった先でイチゴ味の牛乳を買ってもらい、おでこに牛乳瓶を当て少しずつ飲んでいく。


「いやぁ、またやってしまった」

「お前、前にもやったのか」

「そうそう、仙台でさ。雫と混浴に入った時に――」


俺が話していると雫がぶふーっと飲んでいた牛乳を吹き飛ばす。


「なんだ、雫。お風呂から出たばっかりなのにまた汚れたじゃないか」

「竜があの話するからでしょ。あ、星奏違うからね。一緒にお風呂に入ったのは入ったけどたまたまだから」

「私がお前らの金をせっかく管理してやってたのに朝早くからお金盗って見つけた時のあそこか?」

「そうそう」

「嫌味のつもりで言ったのだがな」


お金盗ったと言っても元は俺の金だからな。

悪気は少ししかないぞ。


「竜、流石に2度ものぼせるなんてバカとしか言いようがないぞ」

「何も反論できない。でも、今回は意識保ってたから。前は意識飛んでたから」

「お前なに死にかけてるんだ。枢機卿共と戦ってる時よりも死にかけてる」

「いや、あの入れ替え野郎の方はまだ上だ」

「そこはどうでもいいわ」


あの入れ替え野郎俺だけめちゃくちゃ殺そうとしてきてたからな。

ありゃ、死んだかと思ったね。


「とりあえず竜はこれから先、銭湯禁止な」

「は? は? は?」

「当たり前でしょ」

「自由権の侵害だ」

「それよりも公共の福祉を優先しろ」


今は憲法なんてないし公共の福祉なんて守る必要ないだろ。

俺はのぼせたことを反省しながら牛乳を飲み干す。

ていうか、のぼせたのはどっちもお前らがいた時だ。

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