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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
俺達、私達……
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やるべきことをやるだけだ

あとがきを見てくれると嬉しいな

「なにこれ。めちゃくちゃ変な感覚なんだけど」


俺は暗い空間の中で雫の下半身が消えてるのを見る。

なんでこうなってるのかと言うと、俺達が部分的に主導権を握れることが発覚したからだ。

雫は雫の体の下半身を動かし星奏は上半身を動かしている。

そうすることでそれぞれが1つの動作に集中できると思ったからだ。

ちなみに俺の後ろにある下半身は星奏のものだ。

雫にも言えることだがちょっと怖い。


《足を動かさなくてもいいって言うのは嬉しいのだがすごく酔いそうになる》

「我慢しろ。それか酔い止めを飲め」

《そんなの持って来てるわけないだろ》


持ってきてたとしてもそもそも飲める状況じゃないっての。

今は殺し合いしてるんだぞ。


「竜も見てないで何かしてよ」

「それもそうだな。星奏、頭の主導権をくれ」

《その前に一旦距離を取ってくれないか? さっき足の主導権を雫に握らせた時に足の感覚がなくなって焦ったんだ》


頭の感覚が無くなるとなるとそれだけでかなり大きい隙になるな。


「雫、頼んだ」

「私の足で退かせてくれるほど相手も優しくないと思うけどね」


雫は必死に腕振っている。

モニターを見る感じしっかり逃げてるみたいだ。

だが、相手も容赦なく詰めてくるな。


「ブラウニー辺りに護衛させるか?」

「……仕方ないね。星奏」

《分かった。ブラウニー達、ちょっとあいつの気を引いててくれないか? 少しでいい》

《分かりました。お任せ下さい》


これがブラウニーの声か。

初めて聞いたな。

ブラウニーは枢機卿の目の前を飛びまわり引っ掻いたりして注意を引きつける。


《よし、いいぞ》

「分かった」


俺は体の頭の方に意識を集中させ頭の主導権を握る。

目の前が急に明るくなり眩しい思ったが不思議と目は閉じなかった。


《うわ、竜の頭なくなって星奏が下半身と頭だけになってる》

《雫が下半身だけだ。幽霊みたい》


こいつら騒がしいな。


「ブラウニー、もういいぞ。お前も疲れてるだろ」

《いえ、この程度大丈夫です。竜様が心配する程ではございません》

「だとしてもだ。後は俺達が何とかする。お前らは周りに下級ゾンビが来ないようにしておけ」


動物達を使うとなると連携が難しくなるしな。

俺達でやった方が勝率は高い。

命令でブラウニーにその場を去らせる。


《お前が命令するな!》


ブラウニーは捨て台詞を吐きながら下がっていく。

よし、これでいい。


「……視点低いな」

《低身長なんだよ。仕方ないでしょ》

「さっきまで星奏の体だったから馴染みにくいな」


俺が雫の体に文句を言ってると枢機卿はすぐにやってくる。

ちょっとの会話も楽しませてはくれませんよね。

俺がじっと枢機卿を見ていると腕が勝手に動き枢機卿の剣撃を剣で受ける。

頭以外で動かせるのないから怖いけど俺は魔法を使うことと相手を見ることに専念しておけばいいんだ。


「アトムファイア」


火の玉を相手にぶつけ怯ませると足が枢機卿に向かって走り出す。

向かっている途中で腕は剣を構えいつでも攻撃出来るようになっている。

俺は電気魔法を当て動きを鈍らせながら進む。

枢機卿は剣を振り下ろす。

腕は剣を受け止めようと動くが足は避けようと動き結果動きがぎこちなくなり星奏は剣を受け流す方にシフトチェンジしたことで退くことが出来たが攻撃を入れることが出来なかった。


「上半身と下半身は同じ人がやった方がいいのかもな」

《……もう1回》


雫は切実な思いが伝わってくるような言い方で口を開く。


《もう1回だけお願い。今度こそ上手くやるから》


こういうのは雫より星奏の方が上手くできるから下半身の操作も星奏に任せると雫は思ってるのだろう。

まぁ、実際そうなんだが。

最近思ったのだが雫は戦闘面で俺達の力になれてない事にコンプレックスを感じてるのかもしれない。

だから修行をしたいと言い出したり戦い方を工夫したりするようにしてるのだろう。

でも、こればっかりは生死が関わっているからな。

上半身と下半身は同じ人にやらせた方が……いや、まだ別々にやらせた方がいいか。


「星奏、雫の動きに合わせてやってくれ」

《端からそのつもりだ》


頼もしいな。

別に雫の精神を案じての提案ではない。

そっちの方が勝率が高いと思ったからの提案だ。

さっきも言ったが生死が関わっているんだ。

死んで後悔するより生きて反省できる方がいいだろ。


石弾(ストーンバレット)


枢機卿は石の弾を視界一面に広がるように打ってくる。

咄嗟に避けることなんて出来ない。

そう思うだろう。

俺はただ俺達が当たる所にある石を見つめる。

そうすれば勝手に足が石がなるべく少ない所に動き、腕が剣で当たるはずだった石を弾く。

いつもの俺達なら魔法で壁を作らないと防げないだろう。

でも、足と腕、それぞれ別々のやつが動かしているんだ。

俺と雫は石を弾くなんて出来ないけど星奏はできる。

弾くことに集中してたら石が多くなってきた時は星奏でも難しいと思うだろうが雫が石が少ない方へと足を動かすからいつでも簡単だ。

俺はただその2人の連携を信用して、怖がらずに見つめて、反撃のための魔法を考えるんだ。


脚強化(エンハンスレッグ)


枢機卿は俺達の頭上を高く飛び剣を俺たちに向けながら落ちてくる。

石が多く身動きが取りにくい状況だが枢機卿が落ちてくる時には必ず石が無くなる。

そうしないと枢機卿自身もダメージを食らうからだ。

……消えない!?

自身の攻撃を受けながらしてくるというのか。

枢機卿は自分の魔法で作り出した石に当たりながら落ちてくる。


《流石に逃げるね》


雫は足を動かし石を避けながら退く。


《自爆特攻は流石に予想出来なかったな》

「出来なくて当然だろ」


あいつには死んでも俺達を殺すという考えがあっても俺達は死んでもあいつを殺すなんて気持ちはないんだから。

俺達が下がっていると石がなくなり枢機卿はじっと俺達を見ながら立ち尽くす。


「見えないですね。各々が体を部分ごとに使用しているのでしょうか」


見透かされたか?


「動揺していますね」


まぁ、バレたところで何も対策できないだろうしいいか。

それより、見えないと言ったな。

一体、何が見えないというのだろう。

こいつの能力に何かを見る力があるんだろうか。


「一体何を見ようとしてんだ?」


だんまりか。

枢機卿は深呼吸をして周りを見渡す。

なにか仕掛けてくるな。


脚強化(エンハンスレッグ)


枢機卿は道路のコンクリートを抉るほどの脚力で地面を蹴り俺達に近づく。


《雫、腰を下ろしてどんな攻撃が来ても耐えれるようにしててくれ》

《分かった。星奏も頑張ってね》

《雫の体が耐えれる範囲でならなんとかする》


雫は腰を下ろし星奏は身構える。

視界が急に下がるの確かに酔うな。

ていうか、さっきの石避けるのも結構酔ったぞ。

枢機卿は剣を構え走ってきながら口を開く。


解魂(ソーブソウル)


枢機卿が言葉を発した瞬間足の力が急になくなったみたいに体が地面に落ちる。

さっきまで腰を下ろしてたからか背中から落ちていった。

枢機卿はそんな隙だらけの俺達に向かって剣を振り下ろす。


「サイコキネシス」


星奏の声が聞こえてくると枢機卿の剣が止まり俺達も地面に落ちずに耐えている。


《私の声? あぁそういうことか》

「星奏の能力、使ったことなかったけど何とかなってよかった」


星奏の体に入ったのであろつ雫がこちらに手をかざしながら立っている。


「ていうか、めちゃくちゃ高い。間違って転びそう」

「よし、星奏足の主導権を握れ」

《あいあいさー》


足が動き始めようとした瞬間枢機卿は剣を手放し容赦なく蹴りを入れてくる。

サイコキネシスで止まっているため吹っ飛ばない。


《蹴りで痛いのと本来衝撃で吹っ飛ぶはずの力がそのまま体に残るのとで倍痛い》

「頭蹴られなくてよかった」

《よくないだろ》


蹴られてるのは上半身だからそこの痛覚は俺には来ない。


「雫、俺達をどこでもいいから吹っ飛ばせ。お前の体がぶっ壊れるぞ」

「そう言われてもサイコキネシス使ったことないからどう動かせばいいか分かんないよ」

「それならサイコキネシスを切れ」

「分かった」


俺達は星奏が落ちる体を片手で支え綺麗にバク転で立ち上がる。

雫の体なのに片手でバク転できるの凄いな。

そんなことよりこいつ厄介すぎる。

急な入れ替わりがあるとどう頑張っても一瞬隙ができる。

どう対処するべきなのか。

どうも作者です

活動報告でも言ったんだけどちょっとやばめなんでこっちでも言っときます

僕、高校生で部活入ってるんすけどその部活の大会がもうすぐなんすわ

ちょっとその練習に時間使いたいんで大会終わるまで投稿出来なくなるかも11月になって少ししたら投稿できると思います

高校2年の大会なんて青春って感じだし応援してね

応援できなくてもしてね

それよりも、話を変なところで止めてごめんなさい

これから多分いい感じになると思うんで待ってて貰えたら幸いです

読んでくれてる人達に圧倒的感謝

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