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[完結]世界の終わり  作者: ワクルス
冒険者と言えば?
112/265

強めの冒険者達

僕はギルドから召集を受けたので指定の部屋に着く。

何か僕やらかしたんすかね。


「久しぶりっちゃ、有輝」


光金が僕の名前を呼びながら椅子に座る。

光金は結構前に僕に果たし状を出して来た人っす。

その時は相打ちで終わってしまったんすよね。


「そういえば、お前が言ってたやつらに会ったっちゃ」

「竜さん達に会ったんすか?」

「そうそう。有輝が言ってた凄い人って感じはしなかっちゃけど」

「竜さん達のすごさに気づかないなんて節穴っすね」

「お前が竜ってやつを崇拝してることは分かったっちゃ」

「竜さんは自分を傷つけようとした人を許せるような心が広いお方なんっすよ」

「いいやつではあると思うっちゃけどそれは言いすぎっちゃ」


言いすぎなんかじゃないと思うんすけどね。

実際そうっすし。

僕達が話しているともう1人入ってくる。

白髪で40代くらいの人が。


「誰なんっすか、あの人」

「知らないっちゃ」


光金と僕はひそひそ話しながら入ってきた1人について話す。

なんか、竜さんに似てる気がするっす。

髪の色が似てるからっすかね。

僕達がジロジロと見ているからか白髪の男は気まずそうに顔を逸らす。


「そういえば、藤江さんはいないんっすね」

「貰った手紙には他のものは来てはいけないと書いてあったちゃから」


確かに僕の所にも書いてあったっすね。

そうこうしているうちにスーツを着た男が部屋に入ってくる。


「全員来て…あれ?あと3人来てないな。でも、時間だしいいか」


そんな適当でいいんすかね。


※一方その頃、竜達は。


「あ、なんかすっごい手紙が溜まってる」

「ほんとだ」

「読むのめんどくさいし捨てよう」


※場面は有輝達に戻る。


「えぇ、今から話すことは他言無用で頼む。君達に集まって貰ったのは他でもないギルドの中でもトップの実績を持つ君達に頼みがある」


スーツを着た男はちょっとだけちょっとだけ顔を赤くする。

ギルドって言うのなんか恥ずかしいっすよね。

分かるっす。

対ゾンビ組織とかそんなんで良かったっす。


「有輝君が前に知らせてくれた拳銃を持ったゾンビ達の存在。そいつらを倒してきて欲しいんだ」


なるほど、そう言うことっすか。


「我々はドローンを使ってゾンビ捜索を手助けする。今から無線を渡すからそれを装着してくれ」


電気を頑なに使いたがらない貴族がドローンを使おうとするとは。

かなり話が大きくなったっすね。

部屋にもう1人スーツを着た男性が入ってくる。


「これを」


そう言って今入ってきた男は僕達に無線機を渡す。


「あと、この事を話さないと思う人なら誰でも連れて行って構わない」


竜さん達を危険な目に合わせられないし…朱希さんはまだダメだろうし…


「有輝はいつも通りボッチっちゃか?」

「言っておくっすが僕はソロっす」

「流石、黒の冒険者っちゃね」


髪色だけしか黒要素ないっすけどね。



準備が終わり門の前に集まる。


「藤江ちゃん久しぶり!」

「あ、華蓮さん。お久しぶりです」


白髪の男が連れてきた30代くらいの女性が藤江さんに抱きつく。


「あの時ぶりじゃん。1年以上会ってなかったね」

「そうですね。そういえば、そちらの方は?」


藤江さんが白髪の男方を指さす。


「あぁ…Fってやつだよ。知ってるでしょ?」

「Fさんだったんですか?」

「…まぁ」


あの2人目のAランクってことで騒がれてた人っすね。

新聞はまぁまぁ読んでるんで分かるっす。

僕達が談笑していると沢山のドローンが飛んでくる。


「では、皆さん。こちらのドローンの準備が整いましたのでいつでも出発してください」


スーツを着た男がそう言うと光金はすぐに行こうとするが藤江さんが光金の手を握る。


「これで私を置いて行くなんてことはないですね」

「…」


光金は少し悩むと何かを閃いたような顔をする。


「えっちょっと!」


光金は藤江さんをお姫様抱っこする。


「それだったらこっちの方がいいっちゃ」

「あの…恥ずかしいです」


藤江さんは顔を赤くし本当に恥ずかしそうにする。

光金はそんなことを気にとめずそのままどっかに行く。


「藤江ちゃんももう成人してるし、もしかした――」

「「えぇぇぇ!?」」


僕はFさんと一緒に驚く。


「ん? あぁ、あの子は結構若く見られやすいからね。見た目で言えば16歳ぐらいってとこだけど実年齢は24歳だよ」


そうだったんすね。

今日一驚いたっす。


「じゃあ僕もそろそろ行くっす。それで――」

「あ、待ってくれ!」


僕が行こうとするとFさんが僕を引き止める。


「どうしたんっすか?」

「その…竜と知り合いなんだろ?」

「そうっすけど。竜さんとはどんな関係なんっすか?」

「それは…言えないが。竜は元気にしてるか?」


Fさんが僕に向けた表情はまるで親が子を心配するような表情だった。


「元気っすよ。それでは」


僕はそれだけ言うとすぐに町を出る。

もしかして、親なんすかね。

でも、親だったら竜さんの傍にいるはず。

うーん、よく分かんないっす。

僕は前に拳銃を持ったやつがいた場所へと向かう。

すぐに見つかるといいんすが。

そこから数時間くまなく調べたっすけどいなかったっす。

日が落ちてきたっすね。

早く帰らないとっす。


「君が宮風有輝だな」


男の声が僕の背後の方からする。


「誰っすか?」

「しがない老人だ。あまり気にとめてくれるな」


この時間帯、そしてこんな町から遠い場所、普通の人では無いみたいっすね。


「これは警告だ。あまり高野竜に近づくな」

「どういう意味っすか」

「高野竜をこれ以上守ろうとしたら君は死ぬ」


どこの誰かは分からないっすけど喧嘩を売ってるって事は分かるっすよ。


「言いたいことはそれだけっすか? それなら早くどっかに行ってくださいっす」

「そうだ、ちょっと取引をしないか?」


なんなんっすか? こいつ。


「拳銃を持ったゾンビ達を探してるんだったな。そいつらの居場所を教えてやる」

「僕は何を差し出せばいいんすか?」

「君の弱点を教えてくれないか?」


これは、嘘の可能性があるし適当に嘘をついておくっす。


「そうっすね。僕は魔法をメインで使うので魔法が使えなくなったらほとんど何も出来なくなっちゃうっす」

「そうか、ちなみにあいつらは今東京都の町の近くのどこかにいるぞ。じゃあな」


強い風が吹くと共に男はすぐさまどこかへ去る。

この感じ、能力は身体能力強化系とかその辺っすかね。

一応信じてみるっすか。

町近くはドローンで探して貰ってるっすから多分ドローンじゃ入れない所。

建物とか、路地裏の細い道とかっすかね。

ドローン操縦は難しいらしいっすし、多分その辺は入れないんじゃないんすかね。

僕はすぐに町の方へと向かう。

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