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サバイバル九州ゾンビワールド  作者: 夕凪 響
百年河清、佐世保滞在
27/57

Innuendo

 カワカミさんスズキさんイチゴが見張りに立ち、シブヤさんタニグチさんとオレでプロパンガスのボンベを運ぶ。


 スズキさんはトラックの横の梯子を昇り高い位置から全周囲を警戒し、イチゴとカワカミさんでオレ達を囲むようにしながら外側を見張っていた。


 プロパンガスのボンベは重く、少し傾けながら底を回すようにして少しずつ運んだ。



 トラックの後ろのリフト機能、パワーゲートを使ってトラックの荷台に積み込んでいく。


 オレの胸くらいの高さがあるボンベを18本に祭りの出店で使うようなサイズのボンベを12本積み込みガスは回収が終わった。


 電気が停止しているため表の給油ノズルが使えなかった。

 裏のマンホールを開けて電動のポンプを使いトラックとバイクに給油する。


 店に赤い携行缶があったため、こちらにも給油してバイクの荷台に括り付けた。

 灯油用のタンクをのせた軽トラックがあったため満杯に灯油を詰め込みタニグチさんが運転する事になった。



 作業が完了するとカワカミさんが指示を出す。


「みんなお疲れ様、これでしばらく風呂は入り放題だよ。

 後はスーパーの偵察と、出来れば水を確保して帰りたい。

 ただトラックの重量が心配だ。

 タニグチ君はここまでの道ならスズキさんと2人で問題無く帰れるだろう。

 先にハウステンボスに向かいミヤザキさんにガスと燃料が確保出来た事とスーパーの偵察に行くことを伝えて欲しい」


 タニグチさんとスズキさんが返事をすると、軽トラックに乗り行動を開始する。



「さて問題はここからだね。

 川棚は観光地で正直人口は、それほど多く無いが観光客の量によってゾンビの数が決まるだろう。

 慎重に進もう」



 オレ達はバイクに跨がり、カワカミさんとシブヤさんはトラックに乗って川棚方面へ向かう。205号線に出るまでは行きと変わらず問題はなかった。


 交差点を左に曲がりしばらく進む、山と畑ばかりの道でゾンビもほとんど見かけない。


 それでも慎重に進んでいくと学校のような建物が見えた。

 フェンスに囲まれたグラウンドが見えたと思ったら中に数えられないほどのゾンビの群れが見える。

 急いでイチゴに叫ぶ。


「イチゴ撤退だっ!」


 そうしてる間にもゾンビがこちらに気づいたのかこちらに向かって駈けだしている。


「ピィガガこちらヤマダキシダ、ゾンビの群れ発見、数不明たくさんです!」


 急いでバイクを転回する。


「了解、すぐに離れよう!」


 急いでギアを1速に落としてアクセルをぶんまわす。


 後ろでフェンスにぶつかって体当たりを繰り返すゾンビの群れが見える。


 回転数が上がりギアを2速に入れる。


 バチッバチンと大きな音がしてフェンスがこちらに傾いて倒れてくる。


 ギアを2速のまま引っ張りスピードが乗ったところで3速に入れCB223を走らせる。


 避難所だったのか、数えるのも億劫な狂気の群れが、集まる喉から異音めいた鳴き声をあげ迫り来る。


「ぁぁぁう゛ぁぁぁう゛ぁ」

「ひっひっひっぃぃぁぁあああ」

「げぇぁぁぁぁぁあああ」

「あっあっあぁあああっああ」


 クラッチを操作するのももどかしく回転数だけで合わせてギアを上げ来た道を逃げ帰る。


 カワカミさん達のトラックに追い付き後ろを振り返ると遠くにゾンビの群れが走っているのが見えた。



 トランシーバーにカワカミさんから連絡が入る。


「ピピッガァ、まけたみたいだね。

 あの量は無理だな慎重に戻ろうトラックの前に出てくれ」


 オレがイチゴに左手の親指を上げて合図をだす。


「了解」


 速度を緩めたトラックの前に出て慎重にハウステンボスへと戻る。



 駐車場を超えてフラワーロードに入ると見張りの人がいて「お疲れさん」と声を掛け合い門まで戻る。


 すぐにカワカミさん達のトラックも戻ってきてアトラクションタウン前の門にトラックを停めて降りてくる。



 ミヤザキさんが門から出てきて「お疲れさま無事でよかったわ」と声をかけていき、カワカミさんの所へ行く。


「お疲れさま大丈夫だった?」


「いや燃料の確保は出来たんだがスーパー前にゾンビの群れがいて違う場所を選定し直す必要があるみたいだ」


「どのくらいの群なの?」


「だいたい300から400くらいだと思うんだが」


「あちゃー、それは厳しいわね」



 そう話しているとタニグチさんとスズキさんが台車を持ってやってくる。


 「お疲れさまでした」とみんなで言い合い無事を喜んだ。


 トラックのパワーゲートを使って台車の高さに合わせてボンベを積んで行く。


 風呂と料理にほとんどが消えて1ヶ月持つかどうからしい。


 軽トラックの灯油は700リットルでどのくらい持つかはわからないが、灯油は今回の場所にまだあるのでそこまで気を揉まなくても大丈夫そうだった。


 もう夕暮れが近く海風が肌寒い。


 最後にカワカミさんが「今日はお疲れさま、今夜はゆっくり休んでくれ」と言って解散した。

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