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サバイバル九州ゾンビワールド  作者: 夕凪 響
百年河清、佐世保滞在
23/57

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 残りのゾンビに対して指示を出していたカワカミさんがこちらにやってくる。


「ヤマダ君やるね!明日の探索は一緒に行こうか!

 明日の昼前に行くからまた声かけるよ」


 カワカミさんは他のメンバーに声をかけながら怪我をした人がいないか確認もしているようだ。



「おー気に入られてるねー!まっ明日は近所のスーパーの運び出しと水の確保だから難しくは無いぜ、俺もいくしな」


 シブヤさんはそう言いながら肩を叩くと他のメンバーにも声をかけに行く。



 そこにミヤザキさんとイチゴが近付いてくる。


「お疲れ様、もうカワカミさんに聞いたと思うけど明日の探索たのんだわね」


「はい分かりました」


「とりあえず残りのゾンビの殲滅が終わったら今夜は橋をあげるから中に行きましょう」


 そう言いながらミヤザキさんはアトラクションタウンへ歩いていく。


「イチゴお疲れ様」


「マサシもお疲れ!」


「盾役いると楽だな」


「弓もね号令でタイミングわかるし前で止めて貰えるから落ち着いて撃てるよ!」


 イチゴと2人話しながら門をくぐると、今夜の見張り役のローテーションなどをカワカミさんが話していた。


「明日探索に出るメンバーと午前中の見張りは早めに休んでくれ。

 見張りは3時間交代でこちらの門とハーバーゲート近くに2名ずつで1時間事に一名交代で伝令を送りあって欲しい。

ゾンビの片付けなどは探索に出発前に片付けを行う以上、解散っ!」


 号令とともに各々動き出す、するとミヤザキさんがオレ達に「夕食の続きを貰いに行きましょうか」と言い、アムステルダムシティへ歩き出すとシブヤさんが近付いてくる。


「晩飯片付けられてないと良いな」


 なんてオレ達に言いながらミヤザキさんの隣に行き何か話しながら一緒に歩き出した。


「イチゴ疲れてないか?」


「疲れたよお風呂入りたいけどご飯も食べたいっ!」


「ははっそうだな」



 アムステルダムシティの座ってた席に戻ると食事はすでに片付けられており、人で賑わっていた広場も閑散としてかがり火だけが煌々と燃えていた。


「わー私のお肉がぁぁ」


「まだ配給残ってると良いな」


 そんな事を話しているとナカムラさんがトレイに、ご飯をのせて運んできてくれた。


「探索班の人の分はちゃんと残してますよ、はい迎撃お疲れさまでした」


 そう言いながらテーブルに置いていってくれる。


「ありがとうございます」


「ミライちゃんいつもありがとうね」


「食いっぱぐれなくて助かるぜ」


 三々五々にお礼を述べる。


「温めなおしたから熱いので気をつけて下さいね」


 そう言うと彼女は仕事に戻っていった。


「わー!ちゃんとお肉のってる!」


「良かったなイチゴ」


「うん!」



 その後は食事を楽しみ、ミヤザキさんがイチゴをお風呂に、シブヤさんがオレを風呂に連れて行ってくれた。


 ワッセナーに向けて何本かの丸太を倒して橋を作り、ワッセナーから外に通じる道をつぶして塞ぎ。

 ワッセナー内の家2件を各男女風呂として使っているらしい。


 どうやら探索班は自由に風呂を使えるが他の班は2~3日に1回で、それ以外の日はお湯を使って身体を拭いているそうだ。


 お風呂から戻りシブヤさんと別れ部屋に戻る。


 イチゴはまだ戻ってきてないらしく部屋は暗かったが今夜は月が明るく、電気などなくても明るく感じる。


 建物の2階を片付けて簀の子の上にベッドマットを敷いて簡易なローベッドを作り、同じ部屋にイチゴのベッドもあるため仕切りを立てて目隠しにした。


 自分のベッドの上、横になりしばらくするとイチゴが戻ってくる。


「ただいまー」


「おかえりー」


「今日、月が綺麗だね!」


「ああ明るくて良いな」


 そう言うとイチゴは髪をタオルで丁寧に拭きながらオレのベッドに腰掛ける。


「ねえねえ私のベッドもう少し近付けても良い?」


 そう言いながら仕切りを外して隣にベッドをずらしている。


「おいおい良いのかよ?」


 尋ねるとイチゴは恥ずかしそうに言った。


「ねぇ私ってチョロインなのかな?

 ずっとあんたに抱きついてバイク乗ってて、気付いたら好きになってたっぽいのよね」


 ぐうの音も出ないとはこのことかも知れない。

 彼女のストレートな物言いにドキッとした。


「そりゃなんかあれだな・・・男らしいなお前」


 そう言うと彼女は恥ずかしそうに毛布にくるまった。


 少しの静寂が部屋を支配する、探索班で酒を飲んでる奴が居るのか遠くで声がする。


「ねえ、私のお父さんとお母さんもうだめかもね」


 急にイチゴが話し出す。


「・・・」


 かける言葉が見つからない、確かに本州まで感染が進行した状況で素直に無事だとは・・・


「私さ独りになっちゃったのかな?」


 そう言って彼女はオレのベッドに入ってきた。


 彼女の短い髪を撫でながらゆっくりと抱きしめる。


 彼女は声を殺して泣いていた。


 月が綺麗だ。

敢えて申しますが恋愛回ではございません

⊂(`・ω・´)⊃バッ

致してない設定です。

(ノシ `ᾥ´)ノシ バンバン


依存心ですね、恋愛はこれからです


なんて野暮な後書きだろう・・・

本当に蛇足でした・・・

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